(【博物館 明治村】日帰り観光、記録の続き)
【明治村】で見たかった「帝国ホテル」と
「明治の文豪お宅拝見」という2つの目的は達成できた。
これで満足なのだけど
せっかく来たのだから、時間の許す限り他の建物も見てみたい。
というわけで、次に見学したのが
明治村に移築されて公開が2007年という、一番新しい建物。
阪神淡路大震災がきっかけとなり、
明治村へ寄贈されたという経緯をもつ
明治村3丁目にある
「芝川又右衛門邸」(しばかわまたえもん てい) ↓
実は、私は芝川又右衛門という人を知らなかった。
調べると、
大阪の商人で、当時の長者番付にも載るような大富豪だった。
その芝川又右衛門の別荘だったのが、この立派な建物。
設計者は、武田五一 (たけだ ごいち)。
京都帝国大学建築学科の創設者である。
ヨーロッパへ留学した武田五一による、和洋折衷の設計となっている。
玄関前からして異国情緒が漂う ↓
和の物も取り入れられていて ↓
独特の雰囲気を持つ建物だ。
ここでは、学芸員さんによる《建物ガイド》がある。
予約不要で、建物内部の非公開の場所を案内してくれる。
開催時間が決まっているので、
その時間に建物前に集合すればよい。
開催時間になり、学芸員さんの案内で建物の中を見学した。
まずは玄関入って右側のドア ↓
学芸員さん曰く、このドアからして不思議なのだとか。
写真が暗く分かりづらいけれど、
扉ガラスの形や、蝶番(ちょうつがい)の数や位置、
片側にしか付けられていないランプ、などを
教えてもらった。
どういう意図があるのか、その説明はなかったけれど
(ガイドの案内時間が決まっているので)
設計者である武田五一には意図するものがあったのだろう。
扉を開けて中に入ると、大広間。 ↓
当時はここでダンスパーティーが行われたり、
宝塚歌劇団のスターを招いたり、
社交場として使われたそうだ。
備え付けのベンチや
さらに、暖炉も ↓
そんな洋風の大広間でありながら、
天井を見ると……↓
網代(あじろ)と葦簀(よしず)の市松模様!
それが洋室に違和感なく溶け込んでいるから不思議。
まさに、和洋折衷だ。
面白いし素敵!
場所は変わって、お風呂場 ↓
シンプルなお風呂。
そして、お風呂場の天井(換気口)にもデザインが !↓
フランク・ロイド・ライトといい、
武田五一といい、
一流の設計者はこういう所にも手を抜かないのだなぁ!
(ちなみに、ライトと武田五一は親交があったそうだ。)
さらに移動して、台所 ↓
備え付けの棚↓
台所はそれほど広くはなく、
実際はここで食事を調理するのではなく、
仕出しなどを頼んでいたのだとか。(別荘だから)
面白いのは、台所に取り付けられている
呼び鈴のボタン装置 ↓
食事などを持ってきてほしい時に
部屋に設置されてある呼び鈴を鳴らすと、この表示盤に
部屋番号が表示されるという仕組み。
広い家ならではのお助け便利機器だ。
続いて2階へと移動する。
この建物の一番の特徴は、“階段回りにある”、と言っても良いほど
特徴的な階段だった。
壁にくっつくように階段が設計されていて、
階段が宙に浮いているかのように見える ↓
さらに、天井の素材が各階で異なっている。というのが
分かるのもこの階段の特徴だ。
こういう所が、設計者である武田五一の凄さなのだろう。
壁面には一つ一つ小さな渦巻き模様が施され、
漆喰に真鍮が塗ってあるのだという。
これも職人が手作業で行ったそうだ。
ランプも特徴的 ↓
2階の部屋は和室 ↓
広い床の間もあり、ここにも仕掛けが!
何の変哲もないように見えるけれど、
床の間の段差の部分に木のカバーがされているのだ。
外すと、黒い漆塗りの本体が表れた。
(傷がつかないようにするための工夫)
他にも仕掛けがあって
襖の奥には……
なんと、暖炉! ↓
ただ、ここには焼いた墨を持ってくるだけで
火を熾すことはしなかったそうだ。
2階からの景色
小さい猪目(いのめ)=ハートマークが
欄干に施されているのが見える。↓
洋室もあり、椅子が置いてあった。
あっという間にガイド案内の時間が過ぎ、
1階の玄関に戻ってきた。
玄関にあるステンドグラス。↓
ここにも仕掛けがあるという。
ステンドグラスは
通常は暗くなると真っ暗になるのだけれど、
暗くなっても
模様部分が輪郭として表れるようになっていた。↓
色んな場所に細かな設計がされていて、
設計者という職の奥深さを感じることが出来た。
最後に、ランプに付いた猪目(いのめ)が
アクセントになっていて可愛らしかった。↓
「芝川又右衛門邸」
和洋折衷で、とても素晴らしい建物だった!
(おまけ)
【明治村】はペット禁止なので連れていけず、
帰ると、ふてくされたハッチの姿が… ↓
ハッチ、ごめんね。
でもこの後、ハッチと追いかけっこをして仲直り(笑)
ハッチはご機嫌になったのでご安心を!
【明治村】で見たかった「帝国ホテル」と
「明治の文豪お宅拝見」という2つの目的は達成できた。
これで満足なのだけど
せっかく来たのだから、時間の許す限り他の建物も見てみたい。
というわけで、次に見学したのが
明治村に移築されて公開が2007年という、一番新しい建物。
阪神淡路大震災がきっかけとなり、
明治村へ寄贈されたという経緯をもつ
明治村3丁目にある
「芝川又右衛門邸」(しばかわまたえもん てい) ↓
実は、私は芝川又右衛門という人を知らなかった。
調べると、
大阪の商人で、当時の長者番付にも載るような大富豪だった。
その芝川又右衛門の別荘だったのが、この立派な建物。
設計者は、武田五一 (たけだ ごいち)。
京都帝国大学建築学科の創設者である。
ヨーロッパへ留学した武田五一による、和洋折衷の設計となっている。
玄関前からして異国情緒が漂う ↓
和の物も取り入れられていて ↓
独特の雰囲気を持つ建物だ。
ここでは、学芸員さんによる《建物ガイド》がある。
予約不要で、建物内部の非公開の場所を案内してくれる。
開催時間が決まっているので、
その時間に建物前に集合すればよい。
開催時間になり、学芸員さんの案内で建物の中を見学した。
まずは玄関入って右側のドア ↓
学芸員さん曰く、このドアからして不思議なのだとか。
写真が暗く分かりづらいけれど、
扉ガラスの形や、蝶番(ちょうつがい)の数や位置、
片側にしか付けられていないランプ、などを
教えてもらった。
どういう意図があるのか、その説明はなかったけれど
(ガイドの案内時間が決まっているので)
設計者である武田五一には意図するものがあったのだろう。
扉を開けて中に入ると、大広間。 ↓
当時はここでダンスパーティーが行われたり、
宝塚歌劇団のスターを招いたり、
社交場として使われたそうだ。
備え付けのベンチや
さらに、暖炉も ↓
そんな洋風の大広間でありながら、
天井を見ると……↓
網代(あじろ)と葦簀(よしず)の市松模様!
それが洋室に違和感なく溶け込んでいるから不思議。
まさに、和洋折衷だ。
面白いし素敵!
場所は変わって、お風呂場 ↓
シンプルなお風呂。
そして、お風呂場の天井(換気口)にもデザインが !↓
フランク・ロイド・ライトといい、
武田五一といい、
一流の設計者はこういう所にも手を抜かないのだなぁ!
(ちなみに、ライトと武田五一は親交があったそうだ。)
さらに移動して、台所 ↓
備え付けの棚↓
台所はそれほど広くはなく、
実際はここで食事を調理するのではなく、
仕出しなどを頼んでいたのだとか。(別荘だから)
面白いのは、台所に取り付けられている
呼び鈴のボタン装置 ↓
食事などを持ってきてほしい時に
部屋に設置されてある呼び鈴を鳴らすと、この表示盤に
部屋番号が表示されるという仕組み。
広い家ならではのお助け便利機器だ。
続いて2階へと移動する。
この建物の一番の特徴は、“階段回りにある”、と言っても良いほど
特徴的な階段だった。
壁にくっつくように階段が設計されていて、
階段が宙に浮いているかのように見える ↓
さらに、天井の素材が各階で異なっている。というのが
分かるのもこの階段の特徴だ。
こういう所が、設計者である武田五一の凄さなのだろう。
壁面には一つ一つ小さな渦巻き模様が施され、
漆喰に真鍮が塗ってあるのだという。
これも職人が手作業で行ったそうだ。
ランプも特徴的 ↓
2階の部屋は和室 ↓
広い床の間もあり、ここにも仕掛けが!
何の変哲もないように見えるけれど、
床の間の段差の部分に木のカバーがされているのだ。
外すと、黒い漆塗りの本体が表れた。
(傷がつかないようにするための工夫)
他にも仕掛けがあって
襖の奥には……
なんと、暖炉! ↓
ただ、ここには焼いた墨を持ってくるだけで
火を熾すことはしなかったそうだ。
2階からの景色
小さい猪目(いのめ)=ハートマークが
欄干に施されているのが見える。↓
洋室もあり、椅子が置いてあった。
あっという間にガイド案内の時間が過ぎ、
1階の玄関に戻ってきた。
玄関にあるステンドグラス。↓
ここにも仕掛けがあるという。
ステンドグラスは
通常は暗くなると真っ暗になるのだけれど、
暗くなっても
模様部分が輪郭として表れるようになっていた。↓
色んな場所に細かな設計がされていて、
設計者という職の奥深さを感じることが出来た。
最後に、ランプに付いた猪目(いのめ)が
アクセントになっていて可愛らしかった。↓
「芝川又右衛門邸」
和洋折衷で、とても素晴らしい建物だった!
(おまけ)
【明治村】はペット禁止なので連れていけず、
帰ると、ふてくされたハッチの姿が… ↓
ハッチ、ごめんね。
でもこの後、ハッチと追いかけっこをして仲直り(笑)
ハッチはご機嫌になったのでご安心を!