(【博物館 明治村】日帰り観光、記録の続き)
【明治村】で見たかった「帝国ホテル」と
「明治の文豪お宅拝見」という2つの目的は達成できた。
これで満足なのだけど
せっかく来たのだから、時間の許す限り他の建物も見てみたい。
というわけで、次に見学したのが
明治村に移築されて公開が2007年という、一番新しい建物。
阪神淡路大震災がきっかけとなり、
明治村へ寄贈されたという経緯をもつ
明治村3丁目にある
「芝川又右衛門邸」(しばかわまたえもん てい) ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/bb/bc8914199c721090f7ee05ebbcb8aa22.jpg)
実は、私は芝川又右衛門という人を知らなかった。
調べると、
大阪の商人で、当時の長者番付にも載るような大富豪だった。
その芝川又右衛門の別荘だったのが、この立派な建物。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/9c/b376a6b0a79a44ba02bb032272f368a9.jpg)
設計者は、武田五一 (たけだ ごいち)。
京都帝国大学建築学科の創設者である。
ヨーロッパへ留学した武田五一による、和洋折衷の設計となっている。
玄関前からして異国情緒が漂う ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/9b/7aa90810e5f1df626f21300143b6d0e3.jpg)
和の物も取り入れられていて ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/bd/8a82666e4bc0b65e63ca15a33851512f.jpg)
独特の雰囲気を持つ建物だ。
ここでは、学芸員さんによる《建物ガイド》がある。
予約不要で、建物内部の非公開の場所を案内してくれる。
開催時間が決まっているので、
その時間に建物前に集合すればよい。
開催時間になり、学芸員さんの案内で建物の中を見学した。
まずは玄関入って右側のドア ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/d4/fcbda9435f7ad2affd33c4c73d149ef5.jpg)
学芸員さん曰く、このドアからして不思議なのだとか。
写真が暗く分かりづらいけれど、
扉ガラスの形や、蝶番(ちょうつがい)の数や位置、
片側にしか付けられていないランプ、などを
教えてもらった。
どういう意図があるのか、その説明はなかったけれど
(ガイドの案内時間が決まっているので)
設計者である武田五一には意図するものがあったのだろう。
扉を開けて中に入ると、大広間。 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/56/ad360e88fed046d1bd2d164e5ab3e9e2.jpg)
当時はここでダンスパーティーが行われたり、
宝塚歌劇団のスターを招いたり、
社交場として使われたそうだ。
備え付けのベンチや
さらに、暖炉も ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/a2/30cab1cd8139c6ce96e86c3707b98aaf.jpg)
そんな洋風の大広間でありながら、
天井を見ると……↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/28/1c631c790171a7f58e357ef5cff60996.jpg)
網代(あじろ)と葦簀(よしず)の市松模様!
それが洋室に違和感なく溶け込んでいるから不思議。
まさに、和洋折衷だ。
面白いし素敵!
場所は変わって、お風呂場 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/df/1c96a0ca81622e434b49ee4389aeb74f.jpg)
シンプルなお風呂。
そして、お風呂場の天井(換気口)にもデザインが !↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9b/d89e73c189ed448b628ddf1c34123ee5.jpg)
フランク・ロイド・ライトといい、
武田五一といい、
一流の設計者はこういう所にも手を抜かないのだなぁ!
(ちなみに、ライトと武田五一は親交があったそうだ。)
さらに移動して、台所 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/c1/d61c501de771b3098ee2580b805eccc6.jpg)
備え付けの棚↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/e9/549e8e6a9fbf168147ed5e619d07c229.jpg)
台所はそれほど広くはなく、
実際はここで食事を調理するのではなく、
仕出しなどを頼んでいたのだとか。(別荘だから)
面白いのは、台所に取り付けられている
呼び鈴のボタン装置 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/1b/60dcbcfecca18ea7d9f867bc4d254870.jpg)
食事などを持ってきてほしい時に
部屋に設置されてある呼び鈴を鳴らすと、この表示盤に
部屋番号が表示されるという仕組み。
広い家ならではのお助け便利機器だ。
続いて2階へと移動する。
この建物の一番の特徴は、“階段回りにある”、と言っても良いほど
特徴的な階段だった。
壁にくっつくように階段が設計されていて、
階段が宙に浮いているかのように見える ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/6a/83f0202d5b3864987ed2947c6f8f5ce0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/94/cba996090f13fe5aa6fd4aa011556f80.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/9a/9901bf67d7bc9f866dcbcf9a246b2337.jpg)
さらに、天井の素材が各階で異なっている。というのが
分かるのもこの階段の特徴だ。
こういう所が、設計者である武田五一の凄さなのだろう。
壁面には一つ一つ小さな渦巻き模様が施され、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/7f/3962e357078520efc5376ba8e1000d54.jpg)
漆喰に真鍮が塗ってあるのだという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/b2/a0c60ca81e18d0c2c8ba105fc6470101.jpg)
これも職人が手作業で行ったそうだ。
ランプも特徴的 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/2b/2871c59a82070fedcd4133a8f162ed50.jpg)
2階の部屋は和室 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/f6/40f9e049934c9a92f4c955bdb0a768dc.jpg)
広い床の間もあり、ここにも仕掛けが!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/d9/89675fd159efb3dd56a4a392c1f01f59.jpg)
何の変哲もないように見えるけれど、
床の間の段差の部分に木のカバーがされているのだ。
外すと、黒い漆塗りの本体が表れた。
(傷がつかないようにするための工夫)
他にも仕掛けがあって
襖の奥には……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/7a/860f1bc40cd5e0506ed194da3dc42434.jpg)
なんと、暖炉! ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/fc/18fde2c7e8a950981a788d49aedaf90d.jpg)
ただ、ここには焼いた墨を持ってくるだけで
火を熾すことはしなかったそうだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/0a/16db97f8e44101a68ff04c5560be7180.jpg)
2階からの景色
小さい猪目(いのめ)=ハートマークが
欄干に施されているのが見える。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/6f/bbfd9dceb17c99c196effd6c133450e8.jpg)
洋室もあり、椅子が置いてあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/68/65be343bce2250a35c86474135d4b591.jpg)
あっという間にガイド案内の時間が過ぎ、
1階の玄関に戻ってきた。
玄関にあるステンドグラス。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/8b/44ae9580962266edaebc861a07abaf1b.jpg)
ここにも仕掛けがあるという。
ステンドグラスは
通常は暗くなると真っ暗になるのだけれど、
暗くなっても
模様部分が輪郭として表れるようになっていた。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/5d/e0e1cee2fe7d2fe1bbb33102145b78c7.jpg)
色んな場所に細かな設計がされていて、
設計者という職の奥深さを感じることが出来た。
最後に、ランプに付いた猪目(いのめ)が
アクセントになっていて可愛らしかった。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/dc/880b4d21f2b599ca320a1c4c4890ae00.jpg)
「芝川又右衛門邸」
和洋折衷で、とても素晴らしい建物だった!
(おまけ)
【明治村】はペット禁止なので連れていけず、
帰ると、ふてくされたハッチの姿が… ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/67/95d213edea66ee5c76275252c9f3e107.jpg)
ハッチ、ごめんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/9c/0400278f2b1c9016cde9faf1437dc75b.jpg)
でもこの後、ハッチと追いかけっこをして仲直り(笑)
ハッチはご機嫌になったのでご安心を!
【明治村】で見たかった「帝国ホテル」と
「明治の文豪お宅拝見」という2つの目的は達成できた。
これで満足なのだけど
せっかく来たのだから、時間の許す限り他の建物も見てみたい。
というわけで、次に見学したのが
明治村に移築されて公開が2007年という、一番新しい建物。
阪神淡路大震災がきっかけとなり、
明治村へ寄贈されたという経緯をもつ
明治村3丁目にある
「芝川又右衛門邸」(しばかわまたえもん てい) ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/bb/bc8914199c721090f7ee05ebbcb8aa22.jpg)
実は、私は芝川又右衛門という人を知らなかった。
調べると、
大阪の商人で、当時の長者番付にも載るような大富豪だった。
その芝川又右衛門の別荘だったのが、この立派な建物。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/9c/b376a6b0a79a44ba02bb032272f368a9.jpg)
設計者は、武田五一 (たけだ ごいち)。
京都帝国大学建築学科の創設者である。
ヨーロッパへ留学した武田五一による、和洋折衷の設計となっている。
玄関前からして異国情緒が漂う ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/9b/7aa90810e5f1df626f21300143b6d0e3.jpg)
和の物も取り入れられていて ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/bd/8a82666e4bc0b65e63ca15a33851512f.jpg)
独特の雰囲気を持つ建物だ。
ここでは、学芸員さんによる《建物ガイド》がある。
予約不要で、建物内部の非公開の場所を案内してくれる。
開催時間が決まっているので、
その時間に建物前に集合すればよい。
開催時間になり、学芸員さんの案内で建物の中を見学した。
まずは玄関入って右側のドア ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/d4/fcbda9435f7ad2affd33c4c73d149ef5.jpg)
学芸員さん曰く、このドアからして不思議なのだとか。
写真が暗く分かりづらいけれど、
扉ガラスの形や、蝶番(ちょうつがい)の数や位置、
片側にしか付けられていないランプ、などを
教えてもらった。
どういう意図があるのか、その説明はなかったけれど
(ガイドの案内時間が決まっているので)
設計者である武田五一には意図するものがあったのだろう。
扉を開けて中に入ると、大広間。 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/56/ad360e88fed046d1bd2d164e5ab3e9e2.jpg)
当時はここでダンスパーティーが行われたり、
宝塚歌劇団のスターを招いたり、
社交場として使われたそうだ。
備え付けのベンチや
さらに、暖炉も ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/a2/30cab1cd8139c6ce96e86c3707b98aaf.jpg)
そんな洋風の大広間でありながら、
天井を見ると……↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/28/1c631c790171a7f58e357ef5cff60996.jpg)
網代(あじろ)と葦簀(よしず)の市松模様!
それが洋室に違和感なく溶け込んでいるから不思議。
まさに、和洋折衷だ。
面白いし素敵!
場所は変わって、お風呂場 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/df/1c96a0ca81622e434b49ee4389aeb74f.jpg)
シンプルなお風呂。
そして、お風呂場の天井(換気口)にもデザインが !↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9b/d89e73c189ed448b628ddf1c34123ee5.jpg)
フランク・ロイド・ライトといい、
武田五一といい、
一流の設計者はこういう所にも手を抜かないのだなぁ!
(ちなみに、ライトと武田五一は親交があったそうだ。)
さらに移動して、台所 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/c1/d61c501de771b3098ee2580b805eccc6.jpg)
備え付けの棚↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/e9/549e8e6a9fbf168147ed5e619d07c229.jpg)
台所はそれほど広くはなく、
実際はここで食事を調理するのではなく、
仕出しなどを頼んでいたのだとか。(別荘だから)
面白いのは、台所に取り付けられている
呼び鈴のボタン装置 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/1b/60dcbcfecca18ea7d9f867bc4d254870.jpg)
食事などを持ってきてほしい時に
部屋に設置されてある呼び鈴を鳴らすと、この表示盤に
部屋番号が表示されるという仕組み。
広い家ならではのお助け便利機器だ。
続いて2階へと移動する。
この建物の一番の特徴は、“階段回りにある”、と言っても良いほど
特徴的な階段だった。
壁にくっつくように階段が設計されていて、
階段が宙に浮いているかのように見える ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/6a/83f0202d5b3864987ed2947c6f8f5ce0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/94/cba996090f13fe5aa6fd4aa011556f80.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/9a/9901bf67d7bc9f866dcbcf9a246b2337.jpg)
さらに、天井の素材が各階で異なっている。というのが
分かるのもこの階段の特徴だ。
こういう所が、設計者である武田五一の凄さなのだろう。
壁面には一つ一つ小さな渦巻き模様が施され、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/7f/3962e357078520efc5376ba8e1000d54.jpg)
漆喰に真鍮が塗ってあるのだという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/b2/a0c60ca81e18d0c2c8ba105fc6470101.jpg)
これも職人が手作業で行ったそうだ。
ランプも特徴的 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/2b/2871c59a82070fedcd4133a8f162ed50.jpg)
2階の部屋は和室 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/f6/40f9e049934c9a92f4c955bdb0a768dc.jpg)
広い床の間もあり、ここにも仕掛けが!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/d9/89675fd159efb3dd56a4a392c1f01f59.jpg)
何の変哲もないように見えるけれど、
床の間の段差の部分に木のカバーがされているのだ。
外すと、黒い漆塗りの本体が表れた。
(傷がつかないようにするための工夫)
他にも仕掛けがあって
襖の奥には……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/7a/860f1bc40cd5e0506ed194da3dc42434.jpg)
なんと、暖炉! ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/fc/18fde2c7e8a950981a788d49aedaf90d.jpg)
ただ、ここには焼いた墨を持ってくるだけで
火を熾すことはしなかったそうだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/0a/16db97f8e44101a68ff04c5560be7180.jpg)
2階からの景色
小さい猪目(いのめ)=ハートマークが
欄干に施されているのが見える。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/6f/bbfd9dceb17c99c196effd6c133450e8.jpg)
洋室もあり、椅子が置いてあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/68/65be343bce2250a35c86474135d4b591.jpg)
あっという間にガイド案内の時間が過ぎ、
1階の玄関に戻ってきた。
玄関にあるステンドグラス。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/8b/44ae9580962266edaebc861a07abaf1b.jpg)
ここにも仕掛けがあるという。
ステンドグラスは
通常は暗くなると真っ暗になるのだけれど、
暗くなっても
模様部分が輪郭として表れるようになっていた。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/5d/e0e1cee2fe7d2fe1bbb33102145b78c7.jpg)
色んな場所に細かな設計がされていて、
設計者という職の奥深さを感じることが出来た。
最後に、ランプに付いた猪目(いのめ)が
アクセントになっていて可愛らしかった。↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/dc/880b4d21f2b599ca320a1c4c4890ae00.jpg)
「芝川又右衛門邸」
和洋折衷で、とても素晴らしい建物だった!
(おまけ)
【明治村】はペット禁止なので連れていけず、
帰ると、ふてくされたハッチの姿が… ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/67/95d213edea66ee5c76275252c9f3e107.jpg)
ハッチ、ごめんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/9c/0400278f2b1c9016cde9faf1437dc75b.jpg)
でもこの後、ハッチと追いかけっこをして仲直り(笑)
ハッチはご機嫌になったのでご安心を!