お酒は好き。ただ若いころは日本酒独特のべたべたした感じが好きではなくてひたすら洋酒であった。まあ誰もが学生時代に最初に飲む酒はサントリーレッドなわけだが 少し成長するとそれがホワイトになる。まあ頑張って角瓶。お正月とか特別な時期にオールドになり あっと驚くローヤルだったりもしたが。思い返してみればサントリーばっか呑んでた記憶がある。学生時代は下鴨の呑み屋が持ち込み1本いくら・・とかで 安い赤ワインを一升瓶に詰めて持ち込んだような貧乏学生だった。まあそこの名物が春菊のピザなんて恐ろしくぶっ飛んだものだったのでワインだったわけだがw その後ブランデーだジンだウォッカだ・・と手は広がるのだが。最初に就職したのが名古屋の小さなソフト会社で 社長が新人を呑みにつれてってくれて 確かバーだったと思うが みんな水割りでいいか?というのを あたしはサントリーのVSOPをダブルで・・なんてとんでもない生意気な新入社員だったわけであるw で そこは直属の上司(学会の人w)をぶん殴って辞めて東京のソフト会社に就職した。東京時代はここから始まるが 行く店はJazz喫茶ばかりである。今思えばおねーちゃんのいる店になぜ行かなかった?ということになるのだが 会社の忘年会なんかで数回行ったんだが どうも肌に合わないのである。おねーちゃんが嫌い・・てわけではないのだが。で Jazz喫茶でボトル入れるとホワイトである。ホワイトホースではない。サントリーホワイトだ。当時入れるボトルが一番安かったのがホワイト。吉祥寺のFamilyって近鉄裏のJazz喫茶で呑みながらモダンジャズ・・至福のひと時である。当時会社が東中野で部屋が国分寺だったから 帰りには必ず吉祥寺で降りて一杯。毎日行ってたから当然常連と仲良くなる。まーそれが成蹊の高校生だw ママさんとバイトで切り盛りしてた店だが(後に嫁はんをバイトで送り込んだ店だw)よく高校生がボトル入れても何も言わなかったもんだw まあそれだけ自由な空気があったわけで解放区みたいなもんだ。JASRACの陰謀でJazz喫茶が壊滅した後はひたすらホームパーティやって呑んだくれてた。まあ狭い6畳間に10人近く詰め込んで呑んでたわけでw さて話はここではない。学生時代に京都で唯一好んで呑んでた日本酒がある。増田徳兵衛商店て小さな造り酒屋の月の桂って酒のにごり。爽やかでちょっと甘いのだがこれが旨い。大手の酒とは比べ物にならない美味さである。それもそのはず 伏見で創業したのが延宝三年(1675年)て京都では一番古いという蔵の作る酒である。今はにごり用の緑の一升瓶が製造中止になったとかで 1.5リッターの瓶になったが 日本酒の中ではこれがマイベストである。生産量が少ないのか はたまたにごりは生酒なので関東まで回らないのか知らないが 東京ではお目にかからない代物。先日京都に行った時に河原町の業務スーパー(京都に行ってどこ行ってるんだ?とか言われそうだがw)で純米の720ミリを見つけてすかさず買った。宿で冷やして呑んだんだが やっぱりこれが一番。最近世界では獺祭なんて超高級大吟醸が幅を利かせてるが あたしは月の桂が一番旨いと思う。まあ他にも徳島の三好にある芳水酒造の芳水も味もだが色々思い入れがあって好き。高知の土佐鶴や広島の加茂鶴のような南のとろっとした芳醇な酒も好き。まあ本当の酒好きは寒いところの米の味が濃い酒がいいようだが 個人的な好みからいえば先にあげた蔵が上位に来る。あー例外的に札幌の千歳鶴も好きだ。なんだ鶴・・とつけばいいのか?とか言われそうだがw 酒なんか主観的なものだから自分が美味いと思えばそれでいいのである。あたし?最近は懐が寂しいのでジム・ビームばっかり呑んでるのだw
某永江朗氏は自分の遊び場の詳細を書いてるだけ。65歳からの京都歩き 京阪神エルマガジン刊 2017年初版。自分が一保堂の近くにセカンドハウスを買って 普段うろついてるところを詳細に書いただけ。それも多少は歴史をからめているけど 実際はカタログ雑誌のような店紹介に終始してるだけ・・というつまらない本である。あたしも氏の そうだ京都に住もう・・は古本で買った。というのは あたしも京町屋に住んで京都の人になりたかったからである。もっともよそさんが京都に住んでも三代住まないと京都の人とは言われないのでどう頑張っても あたしは都人にはなれない。生まれたのは三重の津だし 親の転勤であちこち引っ張りまわされて 京都に住んだのは学生時代だけ。その後仕事の関係で長く東京だったわけで バイク乗りだから信州から東北にかけて走り回って 山梨で山暮らししてたわけだから ますます都人からは遠いわけだし諸事情で長く京都に行けなかったから 永遠のよそさんには違いない。だが 学生の街京都が好きだから ここ10年くらい移住も考えつつ観光では無い京都をうろついてるわけだ。さて 某永江氏だけど せっかく本物の京町屋だった・・とか書いてるが 京都らしいのは茶室だけという貧弱さ。北欧インテリアで埋め尽くして京町屋も無いもんだ・・と思う。図書館に無かったので そうだ京都に住もうは買ったが(200円くらいだったので)続編の ときどき京都人は図書館にあったので借りたが酷い代物だった。まあ時代は古いがポパイやホットドッグプレスのカタログ京都版というところか。京都洛中にセカンドハウスを構えて舞い上がってるのはわからんでもないが どこを取ったら京都人・・て言えるのか謎である。そんなに京都がいいなら自由が丘の家売って引っ越してくればいいと思うのだがw まー金さえあればなんでもあり・・という見本のような話で そうだ京都~65歳までは 自分の自慢話以外の何物でもない。こんな駄本に1600円近く使わなくて良かったと思う。本当の京都を知りたいなら他に読むべき本は多いし 読むより先にゲストハウスでもとって 鴨川デルタや百万遍あたりをうろついてれば何倍も得るものがあると思う。そういうあたしは セカンドハウスじゃなくてもう普通に仕事ができない体になった今 東京は畳んで京都に移住しようと思ってるので こういう浮ついた人を見るとげんなりするのである。嫁はんの同僚の旦那さんが京都好きで今一週間京都に行ってるらしいが そんなに好きなら移住すれば?とか思う。ホテルとって行ってるのが悪いとは言わないけど それじゃ一生よそさんから脱出できないから住めよ?とか思う。あたしは明日死んでも不思議の無い体なんで 元々仕事で仕方なく出てきた東京だから東京には 病院以外の未練が無いwというのが本音だ。静岡の精神科の先生や昭島の心臓の主治医がいなけりゃ もうとっくの昔に京都に行ってるわい・・とか思うが。京都でも京大病院や府立医大があるので心臓血管はなんとかなるだろうが 精神科は難しい。悩ましいところである。まあ某永江氏の本は図書館で借りれば十分である。本人はディープな京都案内のつもりだろうが 浅い浅い。資金に余力があるなら 北区のお医者さんの柏井壽氏のおひとり京都の~を買われた方が何倍もディープである。所詮ときどき・・の軽い京都リピーターの書いた本だ。中身の無い本を何冊出しても 永遠のよそさんどころか 観光客だってのがわからんのかなぁ・・と思わず笑ってしまうのである。ちなみに某永江氏は北海道は旭川の出身だそうな。出身は関係ないけどねぇw 関西人でもちょっとだけ難しい京都だが あたしは学生の街 京都が好きである。