寿岳章子著 朝日新聞社刊 1986年初版 著者40代半ばから60はじめまでの随筆集。これで寿岳章子氏の出した本はほぼ読んだか買ったことになる。氏の随筆はどれも戦前や戦後すぐの話が多くて 出版されたのが昭和の終わりごろだとどうしても ああ古いな・・と思う。あと2冊借りてきたのが残ってるのだが父 寿岳文章との対談 父と娘の歳月 と 氏の専門領域の日本語と女。これ以外全部読んで思う。あたしは寿岳章子氏のファンではない・・と。京都町なかの暮らしと京に暮すよろこびを お薦めにしてたけど この思いを深くを読んで ああ あたしは寿岳章子を読んだのではなく沢田重隆を読んだのだな・・と気が付いた。まあ京都で多感な時期を過ごしてたから寿岳章子氏の文章にも惹かれるのだけど 氏の京都以外の著作を読むにつれ その思いは強くなった。いかにも京都の人・・というより 京都の学者さんだな・・とは思うものの京都色は意外と薄い。この思いは深く・・は氏の随筆の中では一番だと思うが買うか?と言われると多分買わない。図書館で借りれたら十分だからだ。まあ本は買って読んでみなければわからないから まずは図書館なのだけど ここんとこ死ぬほど暑かったり大雨だったりで図書館の手を抜くとこういうことになる。出会いに生きる・・と ひたすら憲法は買っちゃった。どっちも送料入れて350円くらいだからいいけど 出会いに生きる・・を買うなら思いを深くを買えば良かったな・・と後悔しても始まらん。寿岳章子氏の本というのは 京都べったりではなく 自分の専門の日本語や憲法 そして地域の女性の活動と幅広いのでそう思うのだろう。それがつまらない・・というわけではなく それが寿岳章子氏なのだと。まあ ほぼ全部読んだし 先の京都本2冊は楽しめたし 資料としての暮らしの京ことばも良かったので良しとする。さて次のターゲットは誰にするかまだ決まらないのだけど それよりも京都に行きたいのだが こう感染拡大してちゃどうにもならん。おかんにも線香あげてこなきゃいかんのだが これも2300近いので無理。ストレスだらけで安定剤と眠剤の量が増える日々である。
寿岳章子著 人文書院刊 1993年初版 寿岳章子氏の父 寿岳文章氏が没したあとの 最期を支えてくれた人たちの小文と 最期に一人残された章子氏の思い出や思うところをまとめた本。28年も前の本なのに程度のいいのが来たので あんまり借りられてないのだろう。まあ内容的に章子氏が文章氏を思い出してる私家版みたいな本だから当然か。後半結構うるうるするのだけど あたしだって大病抱えてるから 普通の人よりは先に逝くだろう。多分残される嫁はんは大量の本でそれどころではないだろうがw まあ みんなもれなく死ぬ。死んだ後でこんな本にしてもらえるだけ文章氏は恵まれてるだろう。といううわけで これも図書館にあればいい本である。
寿岳章子・千田夏光共著 ふきのとう書房 星雲社刊 1997年初版 千田夏光・・て何者?ってwikiを引いてみたら 日本の作家。太平洋戦争関連の著作が多く、中でも日本の慰安婦に関する多数の著作・・だそうだ。あたしは勉強不足なんで知らなかった。もっとも慰安婦関連も少しは読んでるので この人が書いたものとは知らずに読んでるかもしれないが。1924年生まれだから寿岳章子と同じ年齢のはずだが 2000年没。8月に軽く読む本としてはいいだろう。交互にテーマを持って書かれていて間に対談が含まれている。まあ人権とか女性の権利について書かれた本。寿岳章子で検索したら引っかかってきた本なので借りてきたが 買うほどの内容ではない。1997年初版だから もう世間は先に行ってると思うのだけど どうも話が古い。過去を振り返ってそこから学ぶのは必要なことだが 過去にばかりとりつかれるのはどうかな・・とも思う。本書も図書館にあればいい本である。
寿岳章子著 岩波書店刊 1988年初版 どんなものがくるのか?と思ったらNHKラジオテキストより薄い62ページ 戦争や言葉遣いについて平易な文章で書かれているので 中学か高校の副読本あたりを狙ったものだろう。内容はどこかで読んだ話が多いので なんじゃこれは・・の世界。評価しようにもできないので これはパス。