月曜日から鼻風邪です。今は鼻風邪のピークが過ぎて痰が絡むような咳がたまに出ます。要注意な時期なのでおとなしくしています。体調自体は大丈夫なので出かけたかったりもするのですが、ここが我慢のしどころ。
それはともかく一昨日あたりから匂いがわかりません。今朝もまだだめです。一昨日あたりは全くだったので、食べ物の味もわからなくなりました。正確には香りが判らないだけです。舌での味は判ります。塩味、甘み、酸味、苦み、うまみは判るのですが、それだけでは本当に情けないくらい美味しくないのです。香りが食べること、美味しさの感覚にいかに大事なのか、今さらながらに実感しています。鼻に抜ける香りはまちがいなく『味』の一部です。
匂いが判らないと困ることは他にもあります。私は普段からかなり鼻に頼って生活しています。特に微生物関連と化学物質の検知に役立っています。変な話しですが、実験の時も鼻を随分活用しています。具体的な例は書きませんが、大事な確認です。普段の生活では微生物の発する匂い、油脂の変質の探知はもっぱら鼻です。視覚よりもまず匂いで知り、それから眼で確認するのがほとんど。例えばなんとなく、柑橘類のカビの匂いがする、と感じることがあります。それが冷蔵庫の中だと、そういえばこの間使ったレモンの半分があったはず、とか憶い出し、探すと青カビが生えていた、とか。みかんの箱の近くであれば、大概は箱の底で傷んだみかんが必ず見つかります。こんなふうにいつもあるものがないと、そのことの重要さを思い知らされます。
ところでヤーズ配合薬で血栓症をおこし、亡くなった方の報道があります。調べますと、大分前からこの薬に関する注意喚起があったようです。2011年には日本でもこのような文書が出ています。生理痛の治療薬と報道されいますが、主成分はドロスピレノンという疑似女性ホルモンであり、経口避妊薬(ピル)です。生理痛があまりに酷い方に使います。1999年から低用量ピルが解禁になったため、最近生理痛の治療に以前よりよく使われているようです。ホルモンバランスを正す、というのが治療方針ですが、本当の機序はよくわかっていないのではないでしょうか。劇的に生理痛が改善する例もあるようで、重宝しているだけではないでしょうか。今回問題になっているドロスピレノンばかりではなくこの種の他の薬剤も血栓症をおこすようですが、ドロスピレノンは際立って副作用報告が多いようです。この成分が含まれている、他の薬は上記にリンクした文書に一覧表があります。もし使用している方がいらっしゃいましたら、一度確認されることをお勧めします。
生理痛は子宮収縮による痛みと言えます。肥厚した内膜をはがすために子宮は自律的に収縮し、はがれ落ちた内膜を排出します。その収縮によってスムースに内膜が排出されるのですから、重要なことです。しかし、この収縮を引き起こすプロスタグランジンの産生が過剰、あるいは過敏に反応するために収縮が強すぎるため、強い痛みを感じることがあるようです。また、腸の蠕動運動も活発になり、下痢をすることもあります。血管の収縮もあるようで、腰部や腸管の血行も悪くなるようです。生理痛には温めることが大事な対処と言えます。ホカロンを前と腰に入れるのはよくやっていました。痛み止めもたまには使いました。自分に合った痛み止めを一種類は知っておけばいざという時、使えます。安心のために試しておくことはいいかもしれません。