先日、人口甘味料がアレルギーを起していることが報道されていました。
アレルゲンがよくわからないアレルギー症状の場合、これを疑う必要がありそうです。「低カロリー」をうたった商品にはすべて砂糖の代わりになんらかの甘味料が使われています。人の代謝経路では利用できないが化学分子的には糖、というものがあります。これは人の舌にある甘みを感じる味蕾細胞のレセプターには結合するのでしょう。そのため、甘みを感じることはできます。しかし、糖の消化の過程では利用されないので、甘いがカロリーはゼロ、ということになります。しかし、このような物質が免疫的に問題をおこすことが明らかになってきました。糖分のとり過ぎによる害は防げても、アレルギーの危険を生じることになりました。
ところでこのような現象は人工的な化学物質だから起こるのでしょうか?一部にはアレルギーを起すのは人間にとって出会ったことのない異物であるからだ、という議論があります。しかし、ほとんどのアレルギーが天然由来成分で起こっていることを考えたとき、その議論は誤りであるとわかります。
ある石けんが問題になりました。小麦の加水分解成分を含有するもので、多くの方が小麦アレルギーを発症しました。これも天然成分で起こったアレルギーです。確かに水解成分であるので人工的に作り出されたと言えないこともあります。しかし、その石けんでは天然成分をうたっていたはずです。
先の甘味料にしても、たとえ天然に存在する物質でも通常はあまり触れることのない成分である場合、砂糖と同様の使い方をすれば身体が異物排除の対策スイッチを入れることでしょう。とり過ぎ、常用は避けるのがよろしいのではと思います。