最近改めて感動したのは、他の天体から飛来してきた隕石の組成のことです。ずいぶん長い間、隕石には地球には存在しない元素があるのではないか、と思っていました。恥ずかしい話しですが私は岩石や地層などいわゆる地学などにはあまり興味がなくて、隕石はどういう組成なのか、どの程度わかっているのか調べることさえしていませんでした。
主に地球上にあるものに興味あり、の態度だったわけですが、先日アミノ酸が宇宙から降って来ることがわかったことから、にわかに隕石への興味が湧いてきました。調べてみると、なんのことはない隕石に含まれる元素は宇宙を構成する元素なわけで地球上にある元素と同じ。ただし含有する元素の割合であったり石の生成の仕方などが地球上ではあり得ないものであることが特徴だと知りました。地球は宇宙の中の星なのだと改めて思った次第です。核酸も宇宙から来たのかもしれませんね。
先日、スー(ティラノザウルス=Tレックス、スー)を発見した女性研究者の特集の再放送を見ました。その方は化石だけでなく特殊な琥珀も探していました。琥珀は樹脂が固化して地中に保存されているものです。これまで私も琥珀の中に昆虫や超太古の葉などが閉じ込められているものがある、ということは知っていました。しかし、モノによっては水と細菌などの微生物が閉じ込められているものもあるのです。琥珀から採取された細菌はなんと生きていて、数億年前の細菌を現代で培養することさえできているのです。本当に驚きました。ジュラシックパークも夢物語ではありません。彼女は大自然の作ったタイムカプセルと言っていましたがその通りです。
隕石のなかには遠くの星から何万年もかけて地球に来るものもあるでしょう。そうするとその中に閉じ込められていたアミノ酸やDNA断片なども古代のものです。そして地球に降り注ぎ、現代の社会に影響を及ぼすことも十分考えられるわけです。現代の現象を考えるのに時空間軸が一挙に広がった感じで目眩がします。人間は小さくて短命な生き物ですね。