山の天気予報

ヤマテンからのお知らせや写真投稿などを行います。

猪熊隆之の観天望気講座49

2014-12-02 22:03:49 | 観天望気

冬は、時々低気圧が発達しながら日本海や沿海州を通過し、そこから延びる寒冷前線が通過して荒れ模様の天気となることがあります。

11月29日、12月1日と寒冷前線が日本列島を通過しました。このときの雲の移り変わりから、寒冷前線の通過に伴う天候変化を学びましょう。

まずは、11月29日の天気図を見てみましょう。

このときは、北陸地方沿岸を低気圧が進み、ここから延びる寒冷前線が西日本から東日本へと通過していきました。関東南部では朝から生暖かい南風が吹きつけていました。そのときに見られた寒冷前線が接近するときの雲です。

このように上方がもくもくとした「ソフトクリーム」型、雲の底が真っ黒というのは、危険な積乱雲(入道雲)です。落雷や突風、短時間の激しい雨の恐れがあります。すぐに安全地帯へと逃げましょう。

と皆さんにはお話ししながら、我々は山へと入って行きました。良い子はマネしないでくださいね。案の定、激しい雨、雷、急激な気温低下と寒冷前線に伴う気象条件を体験することができました。

次は別の日の天気図です(昨日の天気図)。

日本海を低気圧が発達しながら進み、そこから寒冷前線が延びているのがわかります。前線が通過するまでは南から暖かく湿った空気が流れ込み、八ヶ岳山麓では断続的な強雨となりました。そして、通過後は一旦晴れ間が出ました。

上の写真はそのときのものです。八ヶ岳方面(東の方向)は、まだ寒冷前線に伴う積乱雲がかかっています。

前線通過後、天気が回復に向かうときの雲の様子です(下の写真)。

このように、西の方角の雲が切れて、帯状に晴れている部分が現れてくるときは、天気が回復に向かう証拠です。ただし、日本海側ではいったん天気が回復した後、今度は冬型に伴う積乱雲がやってきて大荒れの天気となることが多いので注意しましょう。寒気が強いと、内陸部の八ヶ岳山麓でも荒れ模様の天気となります。観天望気50で翌日の八ヶ岳山麓の天気をご紹介します。

※図、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

文責:猪熊隆之

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今朝の八ヶ岳、甲斐駒

2014-12-02 07:34:18 | 日記

今朝は山麓でもふぶいています。山の上は大荒れでしょう。河口湖上空7時現在2km12m/s、3km24m/sです。

●八ヶ岳山荘(1502m) 雪

最低気温-4℃ 昨日の最高11℃ 7時現在-3℃ 積雪1cm未満

●ヤマテン事務所(910m) 雪

最低気温0℃ 7時現在0℃

 

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