山の天気予報

ヤマテンからのお知らせや写真投稿などを行います。

ヤマテン「オンライン講座(秋山の天気と台風)」のご案内

2020-09-13 11:54:39 | おしらせ

ヤマテンでは、やまスクのオンライン登山スクールで山の天気を学ぶ講義動画を配信しております。

本日、「秋山の天気と台風」の配信が開始となりましたので、ご案内いたします(有料での配信となります)。

秋山で特に気をつけたい低体温症から身を守るための知識や、台風の進路予想図の見方など、安全登山のために知っておくべき気象の知識を分かりやすく解説しています。

受講の申し込みや詳細は下記URLをご覧ください。

https://shop.yama-school.com/store/products/585704

 

オンライン登山スクールでは、夏山の気象など季節ごとの講座や、「高層天気図の見方」「衛星画像の見方」など、より気象の知識を深める講義を多数、ご用意しております。併せてご利用いただければ幸いです。

これらの講座の詳細等は、下記URLにてご確認ください。

https://www.yama-school.com/mt-weather

 

皆様の受講を心よりお待ち申し上げております。

株式会社ヤマテン

講習会担当

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ヤマテン「シルバーウィーク」の「週間予報」と「おすすめ山域」の発表につきまして

2020-09-11 12:48:44 | おしらせ

山の天気予報会員各位

平素より「山の天気予報」をご利用いただき、まことにありがとうございます。
「シルバーウィーク」の連休を対象としました「週間予報」と「おすすめ山域」につきまして、発表日等をご案内申し上げます。

〇「シルバーウィークの週間予報」
発表時刻は、9月16日(水)17時頃です。
この日は通常の翌日、翌々日の予報に加えまして、9月19日(土)~9月23日(水)までの週間予報を発表いたします。予報対象山域は、富士山を除く全国17山域となります。
週間予報は、各山域の天気予報ページでご確認いただける他、メールでも配信いたします(要設定)。

天気予報ページでは、発表日の17時頃から翌日16時頃までの約24時間の掲載となります。
確認方法は下記の通りです。
1:山域の選択画面(下記URL)より、週間予報を確認したい山域をクリック
PC版URL:https://i.yamatenki.co.jp/member/mt_select.cgi 
スマホ版URL:https://i.yamatenki.co.jp/smartphone/member/mt_select.cgi
2:「気象レーダー・大荒れ情報」の下にある「週間予報」の欄の「現在発表中です」をクリック

メール配信は、16日(水)夕方1回のみの配信とさせていただきます。
メールでの配信を希望される方は「各種変更・退会」ー「予報メール受信設定」から、配信を希望される山のチェックボックスをONにしてください。【16日(水)16時までに】設定をおこなっていただきますようお願い申し上げます。
上記の時間を過ぎますと、メールが配信されない可能性がございますのでご注意ください。その場合は、大変恐れ入りますが、サイト上で予報内容をご確認いただきますよう、お願い申し上げます。
設定方法の詳細についてはご利用マニュアル https://i.yamatenki.co.jp/manual2/manual.pdf の17~19ぺージをご参照ください。

〇「シルバーウイークのおすすめ山域」
9月17日(木)11時頃に、9月19日(土)から9月22日(火)までのシルバーウイークのおすすめ山域を発表します。対象は全山域で、メールでの配信のみとなります。
こちらは初期設定で受信可能となっています。メールを受信しないように設定している場合は、「各種変更・退会」画面から、「予報メール受信設定・山の選択画面」をクリックしていただき、「受信する」にチェックを入れてください(山域のチェックは特に必要ありません)。

皆様の「シルバーウィーク」期間の登山計画や、気象リスク軽減のお役に立てれば幸いです。

株式会社ヤマテン
山の天気予報係

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猪熊隆之の観天望気講座160

2020-09-10 22:10:45 | 観天望気

立山で見られた雲の不思議を徹底解説!

~空の謎解きに挑戦~

アルパインツアーとヤマテンとのコラボ企画「立山連峰空見ハイキング」が8月28日(金)~30日(日)に行われました。そのときに、見られた気になる雲を解説します。あなたを雲の神秘の世界へご招待します。

写真1 タツノオトシゴ雲(命名Y・Sさん)

ツアー初日。登り龍のような、あるいはタツノオトシゴのような雲が見られました。この雲は、わた雲(積雲)と呼ばれます。通常は、その名の通り、青い空に綿のように浮かぶ雲ですが、上昇気流が狭い範囲で強まると、このような面白い形の雲になります。国見岳の裏側(立山カルデラ側)は南斜面となっており、日射で熱せられることで、上昇気流がこの場所で強まったと思われます。また、空気がもっと湿っていると、幅広い形の雲になりますが、周辺の空気が比較的乾いていたことも、このような雲を形作ったのでしょう。

写真2 立山川側で雲が発生

夏山では、朝のうちは晴れていても日中は次第に雲に覆われていくことが多くなります。これは、高気圧に覆われて風が弱い日には、山谷風(やまたにかぜ)と呼ばれる風が起きるためです。日中は谷風が次第に強まっていき、この風によって水蒸気が下流側から運ばれてきて山の斜面を上昇していきます。すると、水蒸気が冷やされて雲になっていきます。山谷風については、jROの「雲から山の天気を学ぼう」23回 

https://www.sangakujro.com/%E9%9B%B2%E3%81%8B%E3%82%89%E5%B1%B1%E3%81%AE%E5%A4%A9%E6%B0%97%E3%82%92%E5%AD%A6%E3%81%BC%E3%81%86%EF%BC%88%E7%AC%AC23%E5%9B%9E%EF%BC%89/ をご参照ください。

水蒸気は海上や平野部に多いので、谷風が吹くと、これらの場所から湿った空気が谷や川に沿って上流へ流れていきます。立山では、写真2のように、立山川側など早月川流域で雲が発生することが多くなります。一方、弥陀ヶ原~室堂、立山など称名川流域では、称名溪谷が非常に狭いV字谷のため、水蒸気が入りにくく、水蒸気が入り込むのに時間がかかります(図2)。したがって、午前中早い時間には、大日岳~奥大日岳北面など早月川流域や、立山カルデラなど常願寺川流域で雲が発生するのに対し、雷鳥沢周辺で雲が発生するのは午後に入ってからとなることが多いのです。

図1 湿った空気の入が入る経路(地図上の薄い青色の矢印)

写真3 山肌に張り付く雲

再び面白い雲が見られました。山にべったりと雲が張り付いているようです。これは、立山川側からの湿った空気が谷風で上昇して冷やされることで発生した雲です。

写真4 黒部側で霧、雷鳥沢側で晴れ

登山2日目。この日は、立山連峰の黒部側(東側)から湿った空気が入る気圧配置でした。そのため、黒部側からの湿った空気が上昇して稜線の東側で雲が発生し、それが山を越えると、下降気流となって次第に弱められていく、という山を挟んで黒部側で霧、雷鳥沢側(西側)で晴れ、という対照的な天気となりました。

ところが、午後になると、雷鳥沢側からの谷風(たにかぜ)も強まっていき、雷鳥沢からの谷風と黒部側から吹き降ろした風がぶつかり合って、上昇気流が強められて稜線の雷鳥沢側でも雲が発達し始めます。

その様子を撮影した動画はこちらからご覧いただけます。

https://youtu.be/4l1hrj6kEMo

実際、この後、雨が降り始めました。幸い、このときはそれ以上雲がやる気を出せずに、激しい雷雨にはなりませんでした。

写真5 硫黄が生み出したマッシュルーム雲

3日目の朝、面白い形の雲が見られました。この雲は、地獄谷から吹き出す硫黄酸化物が、凝結核(ぎょうけつかく)という水滴の核となってできた雲です。水滴は核がないと、すぐに蒸発してしまうため、凝結核が多い場所で雲ができやすくなります。この日は、早朝まで雨が降っていたこともあり、地面から蒸発した水蒸気が空気中に溜まっていたこともあり、このような雲ができました。

写真6 うろこ雲

猛暑が続き、なかなか秋の気配が見られなかった立山の空ですが、3日目になってようやく秋らしい雲が現れました。うろこ雲(巻積雲)です。うろこ雲ができる原理は、観天望気講座103回 https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/e/bde8b7d9880a9c60757451375a388ef3 をご参照ください。

写真7 雷雨のリスクを知らせる危ない雲

立山方面で、雲が上方へモクモクと発達してきました。入道雲(にゅうどうぐも)と呼ばれる積乱雲(せきらんうん)です。雲底が暗くなり、また雲の情報も色が濃く、雲粒が密集していることを示しています。

このような雲が近くに出現するときは、落雷や大雨のリスクがある場所からはすぐに離れましょう。高い木のそばで雨宿りすることがもっとも危険です。必ず4メートル以上は離れましょう。

さて、雲の世界を満喫していただけましたでしょうか?

雲ができる原理を知ることで、雲がより愛おしく思えてくると思います。山では空が広く、間近で雲を観察することができるため、雲を見るのには適したフィールドです。安全登山のためにも、時々、空を愛でるようにしたいものです。

文、写真:猪熊隆之(株式会社ヤマテン)

※図、写真、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

 

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比良フェスタ2020 気象講座と空見ハイキングのご案内

2020-09-07 16:55:47 | おしらせ

山の天気予報会員各位


平素より山の天気予報をご利用いただき、まことにありがとうございます。

山のお天気を学ぶ机上講座とハイキングのご案内です。


◎株式会社 登山ガイド山志(やまさね)主催の比良フェスタ2020の中のイベントで
ヤマテン代表の猪熊が、以下の講習会を担当します。

 

■登山に役立つ机上気象講座

日程:2020年10月31日(土)

講師:猪熊隆(ヤマテン代表・山岳気象予報士)
内容:
①なぜ天気予報だとダメなの?
②天気図から予想する冬の荒天
③比良山系と鈴鹿山系の冬の気象について
④ヤマテンの活用の仕方
⑤Q&A

などプロの立場から分かり易く解説していただきます。講座の詳細は下記URLにてご確認ください。

https://guide-yamasane.com/plan/%e3%80%90%e6%af%94%e8%89%af2020%e3%80%91%e7%99%bb%e5%b1%b1%e3%81%ab%e5%bd%b9%e7%ab%8b%e3%81%a4%e6%9c%ba%e4%b8%8a%e6%b0%97%e8%b1%a1%e8%ac%9b%e5%ba%a7%e3%80%8010-31

 

 

■ヤマテン猪熊さんと観天望気ハイキング日帰り(リトル比良)

日程:2020年11月1日(日)

講師:猪熊隆(ヤマテン代表・山岳気象予報士)

内容:
①あの雲はどういう雲なの?
②天気を崩す雲はどれ?
③空はどの方角を見ればいいの?
④どこで進退判断をすればいいの?
⑤ウェアの調整方法は?

雲は、空気の気持ちを表してくれます。その気持ちを読み取って安全登山につなげましょう。ハイキングの詳細は下記URLにてご確認ください。

https://guide-yamasane.com/plan/%e3%80%90%ef%bc%a0%e6%af%94%e8%89%af2020%e3%80%91%e3%83%a4%e3%83%9e%e3%83%86%e3%83%b3%e7%8c%aa%e7%86%8a%e3%81%95%e3%82%93%e3%81%a8%e8%a6%b3%e5%a4%a9%e6%9c%9b%e6%b0%97%e3%83%8f%e3%82%a4%e3%82%ad

 

 


また、前回の霧ヶ峰空見ハイキングの動画を以下に公開しております。

https://www.youtube.com/watch?v=u-3x4zT_CNA&feature=youtu.be

 


これまでの空見ハイキングに関する記事は「空の百名山」に掲載中です。

http://sora100.net/


皆様と山を歩き、空見(そらみ)ができることを楽しみにしています。


株式会社ヤマテン

気象講習係

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