山の天気予報

ヤマテンからのお知らせや写真投稿などを行います。

猪熊隆之の観天望気講座110

2018-05-30 16:27:54 | 観天望気

前回に続き、4月14日(土)~15日(日)にかけて八方尾根・栂池高原で行われた空見ハイキングの際に見られた雲の変化と、現場での天候判断についてお話しします。今回は2日目、4月15日(日)の状況についてです。

15日は、ヤマテンでも北アルプスに「大荒れ情報」を発表していたように、数日前から天候が荒れることが分かっていました。しかしながら、2日間のツアーで前日の14日は歩行できそうな天気であることや、15日も中腹以下のハイキングに変更することが可能なため、ツアー自体は催行することになりました。天候が荒れることが予想されるときに、登山を実施するか中止するか、あるいは違うコースに変更するかを考えることになります。

さて、気象リスクを減らすためには、登山前日に予想天気図を見ることが大切ですが、登山前日に、予想天気図(図1)を確認すると、15日は気象遭難が多発する気圧配置となっていました。

図1 14日の段階で気象庁ホームページから入手した15日9時の予想天気図(気象庁提供)

図1を見ると、低気圧が発達しながら北日本へと抜けつつあり、低気圧通過後に北アルプス付近では等圧線が込み合っています。つまり、風が非常に強まり、等圧線の向きから日本海からの北西風が吹きつけてくるため、北アルプス北部では暴風雪(雨)の大荒れの天気となることが予想される形です。

今回の登山コースが白馬乗鞍岳登頂や八方尾根から唐松岳往復であれば、森林限界より上部を長く歩くことになるため、登山を中止、あるいはコース変更をせざるを得なかったでしょう。栂池自然園の散策であるため、気象リスクを想定したうえで、予定通り実施しました。

しかしながら、午前中は寒冷前線が抜けていくものの、等圧線が込み合い、二次前線(天気図上には現れていないが、寒冷前線の後ろ側にある前線)が通過することもあって風雨が強まると予想しました。一方で午後になると、風は強いものの、二次前線が抜けていき、上層の寒気の南下が弱いことから、天気は上部から回復に向かうと判断しました。 

図2 14日9時を基準とした15日15時の地上気圧+降水予想図(細い線が2hPaごと、太い線が4hPaごとの等圧線。色がついている部分が降水域)

山の天気予報「専門・高層天気図」https://i.yamatenki.co.jp/より

この日の最大のリスクは午前中、雨の中歩いて体が濡れてしまい、栂池自然園の開けた場所に出て強風に吹かれ、低体温症になることでした。そのため、雨が予想される午前中は、濡れないように出発を遅らせて、例年より2週間も早く満開となった、ミズバショウやザゼンソウがある落倉湿原を散策することに。その後、のんびりとロープウェイ駅に到着。しかしながら、栂池のロープウェイ乗り場に行ってみると、栂池高原へのロープウェイは栂の森から上部が運休。時間を潰すために、麓の展望台で観天望気をおこないました。

写真1 雨雲に覆われた栂池高原スキー場

厚い雲から雨が降り続いており、天気が回復する兆しは見えません。ただし、この日は低気圧や前線が抜けていく午後は、低い所には寒気が入るものの、上空高い所の寒気は弱く、上下の温度差が小さい、いわゆる大気が安定した状態になる予想でした。 

図3 14日9時を基準とした15日15時 500hPa面(高度約5,500m)の気温予想図

この時期は、-24℃以下の寒気が入ると、雲がやる気を出し、低気圧の通過後は日本海側の山岳で吹雪となることが多い。 

山の天気予報「専門・高層天気図」https://i.yamatenki.co.jp/より

上図をご覧いただくと、4月中旬の目安-24℃や-27℃の寒気はずっと北にあり、-12℃ラインがかかるかどうかという、上空の気温が非常に高い状況でした。 

図4 14日9時を基準とした15日15時 850hPa面(高度約1,500m)の気温予想図

山の天気予報「専門・高層天気図」https://i.yamatenki.co.jp/より

一方、図4を見ていただくと、高度1,500m付近では0℃前後のやや強い寒気が入ってきています。このようなとき、雲は「やる気」を出せず、山麓では天気の回復が遅れても、標高の高い山や、その風下側の山腹では晴れることが多くなります。

そのため、山麓で時間を潰すよりも上部に行った方が天気が早く回復すると見越し、とりあえず、栂の森まで行くことにします。すると・・・

写真2 ゴンドラから見た雲海

 

乗車後、すぐにガスガス(濃い霧)になってしまいましたが、中腹を過ぎると、雲の上に出て視界が開けました!

さらに、栂の森に到着すると青空が!

写真3 青空が広がる栂の森付近

 

 時折、風が吹くものの樹林帯なのでそれほどでもない。また、この時間から歩いても栂池自然園まで行けそうだ。自然園まで行くことができれば、樹林帯と森林限界を超えた場所の風の違いが分かるので、気象判断の勉強にはうってつけだ。また、テレビでも面白いシーンが撮れるだろう。ということで、宮城ツアーリーダーと相談し、栂池自然園まで向かうことにする。もちろん、タイムリミットを決めて。

さて、登っていくと次々に面白い雲が!

まずは下の写真。山麓方面はご覧の通り、濃密な雲に覆われてまだ雨が降っているが、尾根の所に白い雲(緑色のカコミ)が湧き立っています。尾根の反対側(向こう側)で姫川に沿って入る北東風が上昇してできた雲たちですね。 

写真4 栂池の山腹で上昇流が雲によって可視化

次はアスペリタス波状雲。これは108回 https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/e/0c3b48094b0370ced7f069c952347ef6 で紹介したのでここでは省略します。

写真5 アスペリタス波状雲。もちろん私は大興奮!

 写真6 地形による雲のでき方が一目瞭然

また、地形によって雲のでき方が違うことも良く分かります。上の写真は、南西方向の五龍岳~唐松岳方面を見たものですが、緑色のカコミ部分の雲は、ここだけに現れている雲です。ここの稜線は、北側や南側と比べて標高が低く、越中側(富山県側)からの湿った空気が山で堰き止められずに、風下側に流れ込んでいるのです(図5参照)。さらに、山全体に厚い雲がかかっていますが、これは山で上昇気流が発生してできた雲です(図5①の雲)。

図5 地形による雲のでき方の違い

 写真7 白馬バレー、東山~柄山方面の雲

 東側を見てみると、山麓方面は厚い雲(写真の上側の暗い雲)に覆われています。これは、姫川に沿って日本海から入ってきた湿った空気に対応しています。

さらに、白馬の谷の東側に連なる山の奥には低い雲(緑色のカコミ)があります。これはその東側の谷に沿って妙高方面から入ってきた湿った空気に相当するものです。このように、雲は、目に見えない空気の気持ちを語ってくれています。

雲に興奮しながら歩いていると、やがて森林限界が近づき、風のゴーゴーという音がしてきました。また、雲はすごい速さで流れていきます。稜線で強風が吹いている証拠です。このようなときは、リーダーが森林限界上や尾根上まで偵察に行き、風の強さをチェックしましょう。今後、進んでいくうえで転滑落や低体温症のリスクがあるときはそこから引き返します。今回は栂池ヒュッテという建物があるので、そこで判断することにしました。実は、栂池ヒュッテはゴンドラが運行していなかったので、営業していなかったのですが、スタッフの方のご厚意で休憩させてもらいました。ありがとうございます!

ということで、ここでお昼を食べながら、強風に備えて身支度を整えます。 

写真8 山越えの下降流による青空

案の定、栂池自然園に出るとビュービューと平均10m/sを越える強風。最大13m/s位でした。突風が吹くと、体のバランスを少し崩される位です。このように、体のバランスを崩す位の風になったら前進してはいけません(前進した方がリスクが少ない場合はこの限りではありません)。樹林帯の中まで引き返しましょう。

今回も強風とタイムリミットが迫っていたため、自然園の一番奥までは行かず、10分程歩いた所で引き返すことにしました。

風が強いことは雲にも表れています。雲の上端を見ると、いかにも風によって右から左へと流されているような感じがします。この強い風が山を吹き降ろす下降流となり、風下側では雲がなくなって晴れているのです。特に風上側に白馬三山~小蓮華山という、この付近でもっとも高い山が聳える栂池自然園は青空のポケットのように、雲がないエリアになったのです。

下っていくときにも面白い雲が見られました。

写真9 収束により成長した雲

 

下山を開始すると、山麓側の雲も取れて晴れてきました。しかし、写真の雲は最後まで残っていました。どうしてでしょう?おそらく、山から吹き降ろした風と、姫川沿いに入ってきた湿った北風とがぶつかって(収束して)上昇することにより発生した雲ですね。

写真10 下山中に見られた穴あき雲

最後の最後は穴あき雲(100回参照 https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/e/0105aa31a53a8e36b6528f0efd3a9701 )まで現れました!まさに、雲三昧。天気が荒れるときは、その中でも崩れの少ない場所を選ぶと、面白い雲が色々見られます。台風が接近するときもそうですね。でも良い子はマネしないでください(笑)。

文、写真:猪熊隆之(株式会社ヤマテン)

※図、写真、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

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猪熊隆之の観天望気講座109

2018-05-27 19:18:55 | 観天望気

今回は、4月14日(土)~15日(日)にかけて八方尾根・栂池高原で行われた空見ハイキングの際に見られた雲の変化と、現場での天候判断と天候が悪化する中でのリスクマネジメントについて2回に分けてお話ししていきます。初回は4月14日(土)の状況についてです。

集合時間(昼頃)よりも大分早く白馬村に到着したので、午前中からの雲の変化について見ていきます。通常、低気圧や温暖前線が接近してくるときは、巻雲(けんうん、別称すじ雲)→巻層雲(けんそううん、別称うす雲)→高層雲(こうそううん、別称おぼろ雲)という雲の変化をしていくことが多いですが((雲から山の天気を学ぼう第7回 https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/e/419fc9086231937815696eb341e18773)、時々、巻雲→巻積雲、巻層雲→巻積雲といった変化をすることがあります。巻積雲は、上空高い所の狭い範囲で上下の密度差や温度差が大きいときにできます(観天望気講座103回https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/e/bde8b7d9880a9c60757451375a388ef3)。ジェット気流に伴って発生したり、上空の前線帯によってできることもあります。巻層雲よりも大気の乱れが大きいときにできるので、発達した低気圧が接近したり、台風が日本の南海上にあるときにもできたりします。

したがって、低気圧が接近してきているときに、巻積雲が広がるときはその後の天候変化に要注意です。

写真1 蓮華岳~北葛岳上空のうろこ雲(巻積雲)

図1 4月14日6時の地上天気図(気象庁提供)

実際、この日の朝の天気図で確認すると、高気圧が日本の東海上に抜けつつあり、東シナ海と中国東北地方に低気圧があり、それぞれ東進している状況でした。気圧の谷が深く、これらの低気圧が発達しながら接近してくる状況の中で、雲も刻々と変化していきます。巻積雲は消えていきましたが、巻層雲とレンズ状高積雲が広がっていきました。

写真2 巻層雲とレンズ状高積雲が広がる西の空

上の写真は白馬村から西方の五龍岳方面の後立山連峰を見たものです。北アルプスの山並みの上方、あるいは奥に灰色のレンズ状の雲(緑色の線で囲んだ部分)があります。このようにレンズ状の雲は、上空の風が強く、その高度に湿った空気が入り始めていることを表しており、稜線上は既に強風が吹いていくことが推測されます。レンズ雲については、観天望気講座29 https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/e/705ac0a0d37fd2ef29cbb9c91cbc7349 に詳しく書かれていますので、参考にしてください。

写真3 写真2の60分後の状況

写真3は、写真2から60分経過した状態の空です。レンズ状高積雲は厚みを増し、さらにその雲より低い雲が稜線すれすれに出現してきています。湿った空気が上空から次第に高度を下げてきている証拠です。このようなとき、天気は高い確率で崩れていきます。

今回のツアーでは昼頃、白馬駅に集合して午後、八方尾根をハイキングをする予定だったので、天候が悪化する中のハイキングとなります。このように天候悪化が空の状況や、天気図から予想されるときは、しっかりとリスクマネジメントをしていきます。その際に重要なのは、タイムリミット(何時までに●●まで到着しなければ引き返す)を設定(その時間を過ぎたら●●から引き返すこと。1か所とは限らず、複数個所設定することが多い)し、天気が悪化した際の引き返しポイント(そこから先、進んでしまうと荒天時に引き返すことが困難な場所)を決定します。また、天気図から南風が強まることが想定できたので、風を避けられる休憩場所について考えることも重要です(落雷が予想される場合は、落雷のリスクが少ない場所を事前に想定してそこに逃げる)。詳細は、「山の天気にだまされるな(山と渓谷社)」第5章に記載されています。

さて、ゴンドラやリフトを乗り継ぎ、黒菱湿原に到着すると、雲の状況がさらに変化していきます。

写真4 白馬三山上空の波状高層雲(はじょうこうそううん)

低気圧が接近してくるときに出現する雲の第三段階、高層雲(こうそううん、別名おぼろ雲)に空が覆われていきました。高層雲が薄いときは太陽がおぼろげに透けて見えますが、今回は完全に太陽が隠れているので、雨が近いことを示しています。さらに、高層雲には縞模様があります。これは波状雲(はじょうくも)と呼び、空気が波のようにうねることでできる雲です。詳細は観天望気講座104 https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/e/aacf74d5655eb3aa18757eaae0cc8f00 をご参照ください。波状高層雲が現れるときは、通常高層雲のときより天気が大きく崩れる傾向があり、天候判断をより慎重にする必要があります。

そこで、このときは、周囲に樹林がなく、開けた尾根上にある八方池山荘で風が平均10m/sを越え、雨が降り出した場合には、八方池山荘から下るハイキングにするなどの代替案を考えていました。幸い、八方池山荘出発時には雨は降っておらず、風も平均5m/s前後だったので出発を決定。上記の2つの条件に達した時点で引き返すことにしました。

写真5 上空の大気が乱れてきたときにできる雲

一方、南側を見ると、後立山連峰(高い山脈)の風下側にも波打ったような、やや複雑な雲が現れています。これは山脈を吹き降ろす風と、波を打っている空気、さらに雲の中で降水粒子が生まれ始めて起きる下降流などが複雑に混じりあって、空気が乱れていることを表しており、これがさらに発達すると、翌日現れるアスペリタス波状雲(観天望気講座108 https://blog.goo.ne.jp/yamatenwcn/c/c83bcf8b4281ada6add297628f72d77c)になっていきます。

そしてその奥の松本盆地方面は雲が薄い晴天域が広がっています。なぜ、ここで晴れているかと言うと、今回の気圧配置(図1)では等圧線の向きから南風が吹くことが想定されます。松本盆地の南側には中央アルプスなどの高い山があり、そこを越えて風が吹き降りるフェーン現象となって、気温が上昇し、空気は乾燥していくため、雲は弱まっていきます。 

図2 松本盆地で雲が少ない理由

また、八方尾根では写真の通り、南側が開けているので、南風のときには風が強まりやすい傾向があるので、登山前の予想天気図から等圧線の間隔を確認することが必要です。

図3 北アルプス周辺の地図。八方尾根では南風が強まりやすいことが分かる。

目安として、東京/名古屋の距離よりも自分が登る山の付近で線と線の間隔が狭いときは、開けた場所では平均10m/sを越える風となる可能性があり、低体温症や転滑落、テントの設営に留意する必要があります。

図3は、この日の午後の予想天気図です。図1と比べて北アルプス周辺では等圧線が込み合っています。このようなときは、風が強まっていく一方なので、引き返しポイントでの判断をより慎重にする必要があります。

図3 14日の15時の地上気圧+降水予想図。この日は等圧線の間隔が西から狭くなっていく気圧配置が予想されていた。

山の天気予報「専門・高層天気図」https://i.yamatenki.co.jp/ より 

八方池山荘付近ではそれほど風が強まらなかったものの、第2ケルン付近から風が強まってきました。これは、それまでは南側にある遠見尾根より標高が低く、風が遮られていたのが、遠見尾根と同程度の高度になることで風を遮るものが少なくなったことが理由です。このことは、天気図から南風になることを想定し、地図から確認すればわかることでありましたので、誰でも事前に想定できることです。また、第2ケルンにはトイレがあるので(この時期使用不可)、建物の影で風を避けられます。強風時はここで防風、防寒対策を万全にして、進退の判断を慎重におこないましょう。

幸い、風は8~9m/s位で雨も降りだしていなかったこと、今後も急激な天候悪化や落雷の恐れはないこと、目的地の八方池は窪地状の地形になっており、風を避けられること。さらに、予定通りのスピードで進んでおり、参加者の体調も問題なかったこと、八方池までタイムリミットとしていた時間までに到着できる可能性が高いことなどから前進を決定。ただし、お一人は体調が悪かったので、自発的にここでツェルトを張って待機することになりました。

第2ケルンのすぐ上にはやや傾斜のある斜面があり、大量の降雪後は雪崩のリスクがありますが、そうでない場合は、尾根の風下に入るため、南風のときは風を避けられる貴重な場所にもなります。つまり、今回のルートで風が避けられる場所は、

1. 第2ケルンのトイレ

2. 第2ケルン上の斜面

3. 八方池

特に3の八方池は窪地でもあり、尾根上にいるよりは落雷のリスクも下げられます。こうしたルート上の安全地帯は、事前に地図やガイドブックで確認しておきましょう。ただし、風向によって、風が避けられる場所は変わってくるので、風向きを予想天気図や、ヤマテンの予報で確認する必要があります。

さて、斜面を登り切り、尾根上に出ると、本日のルートでもっとも風が強くなりました。平均風速10m/s前後。ただし、体のバランスを崩すレベルではなく、八方池まであとわずかなことから前進を続けます。雨も幸い持ちました。白馬三山や五龍岳、鹿島槍など周囲の山もガスに覆われることなく、見渡せます。目的に無事到着し、雪の上に寝転がって空見を満喫した後、下山。雨とのおいかっけっこです。

それまで写真4や写真5のように波状で濃淡のある雲が見られましたが、それが真っ白で濃淡のない雲に変わりました。一瞬のできごとです。 

写真6  濃淡がなくなり、真っ白になった空

写真7 雲が湧き始めた五龍~鹿島槍の稜線

さらに、それまで綺麗に見えていた稜線で雲が出現してきました。五龍岳と鹿島槍ヶ岳の間の標高の低い部分に、西側からの湿った空気が流れ込んできたためです。こうなると、雨はすぐそこまで来ています。実際、その直後に雨が降り出しました。逃げるように下山をし、無事、ゴンドラ駅に到着しました。

写真8 風下側の妙高山塊、雨飾方面はまだ晴れている

一方、風下側の妙高、雨飾方面はまだ晴れていました。風下側の日本海に近い山岳ほど、南風のときは天気の崩れが遅れます。 

文、写真:猪熊隆之(株式会社ヤマテン)

※図、写真、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

次回は6月16日(土)~17日(日)の入笠山での空見ハイキングです。

スズランやコナシの花咲く入笠湿原を抜けて大展望の入笠山で観天望気をおこないます。

食事に定評のあるマナスル山荘での宿泊も楽しみ。ご一緒できることを楽しみにしています!

http://www.maitabi.jp/parts/detail.php?course_no=15169

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5月26日(土)ヤマテン東京講座講師変更のお知らせ

2018-05-22 09:53:45 | おしらせ

講習会ご参加の皆様へ

このたびは、ヤマテンとオフィス気象キャスター共催の気象講座にお申込みいただき、

まことにありがとうございます。

講師は猪熊の予定でしたが、本人の体調不良により、ヤマテンの気象予報士、渡部均

(わたなべ ひとし)に変更させていただきます。

なお、講習会の内容に変更はございません。渡部が分かりやすく、解説いたします。

直前のご案内となり、まことに申し訳なく、お詫び申し上げます。

本件に関するお問い合わせやお取消し等は、大変お手数ですが、下記までお願いい

たします。

オフィス気象キャスター株式会社
「山の天気講座」担当
MAIL info@office-weather.jp

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