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アメリカ旅行雑感 ① ‐ ニューヨークとyellow cab

2008-08-05 |
さて、NYの第一印象はというと、マンハッタンは、以前と同じように活発で騒がしい街である。目に付くのは、道を走るイエローキャブの多さとその意外なまでの清潔さだ。道行くタクシーはかつてのようなオンボロな感じではなく、べったりと黄色い外観はいずれもきれいで新しく見える。乗用車はほとんどが、大型のフォード(クラウンヴィクトリア?)で、昔はタクシーにはなかったミニバンやSUVもあって、これらがトヨタかフォードである。GMのクルマは一台もみなかった。後席の前方、つまりフロントシートの背中に埋め込み型のディスプレイがあり、リアルタイムでTVとネット情報を見れるようになっている。 タクシー料金も、クレジットカードによる支払いが、この画面でできるようになっている。 Tipの額も選択して、すべてをカードで精算できるのには恐れ入った。NYの象徴であるYCの進化に、合理的なアメリカの特徴が良く現われていると思った。タクシーは、結構なスピードで通りを疾走しており、目的地には早く着けるし、初乗り2.5ドル、400mあたり40セントの加算だから結構安い。地下鉄に3人で乗ると6ドルかかる計算だから、10ドル前後で行ける距離ならタクシーのほうが、効率的だともいえる。

交通機関としては、地下鉄の変化もそうだ。かつては、NYの地下鉄は危険だから旅行者の利用はほとんどなかったと思う。昔、アメリカ在住中に、NYにはプライベートで3~4回、仕事ではその倍くらい尋ねたが、一度もSubwayには乗ったことはなかった。しかし、今回最も頻繁に移動で利用したのが地下鉄だった。逗留したホテルが3番街と42street.の近くだったので、グランドセントラル駅が徒歩5分と至便だったこともあるが、one day unlimitedの回数券で、地下鉄は毎日利用した(一回乗車は、距離に関わらず2ドル均一。) 構内も明るいし、汚いことはない。ただし、エアコンが効いていないので、熱気がこもってまるでサウナのように蒸し暑いのには閉口する。夏は暑く冬は寒いというのが、NYの地下鉄のおきまりらしい。 また、バスも1~2回利用したが、これも停留所が頻繁にあるのと、外の様子が見れるので悪くない。ただし、運転がやや荒く、ストップ&ゴーが多いので、長時間乗るとややくたびれる。42st.からブロードウェイを北上してアッパーウエストを抜ける104番のバスを利用してアメリカ自然史博物館に行ったが、時間は地下鉄に較べるとかかるのと、現金を受け付けず、メトロカードでしか乗車できないのがやや難点だ。 

NYの観光客は、年間どのくらいだろうか。今回は、とにかくその多さに驚いた。週末歩いているのはほとんど観光客だし、平日でも道行く人の半分はそうだと思える。 バッテリーパークから乗船しての自由の女神の観光では、朝8時前から行列ができているし、劇場街に近いタイムズスクエアのあたりの混雑は大変なものだ。大型ディスプレイの囲まれた47~48番あたりの雑踏は渋谷駅前のそれよりもずっと雑然として、異様な熱気に溢れている。まさに、20年前の映画「ブレードランナー」で描かれた未来のLAのような、景観を呈している。 

マグネットのように人々をひきつけ、進化し続けるNYC。そこには、過去や束縛に囚われず、自己革新を続けようとするアメリカという社会の活力の源泉をみるようだ。あまりに騒がしいといえば、その通りだが、この街のペースに慣れてしまえば、交通も便利、食事もファッションも娯楽も一流のものがあるし、これほど魅力的な街もあるまい。摩天楼に囲まれたマンハッタンは、現代の文明の集約された特異なミクロコスモスの観を呈している。
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