参院選は、事前の世論調査を裏付けた形の自民の大敗に終わった。日曜の10時過ぎに近所の小学校に投票に行ったが、受付待ちの列が出来ていた。 過去10年間でこんなことは初めてで、投票率が高くなると直感した。 夕方からの激しい雷雨で首都圏の選挙民の足は鈍ったと思うが、それでも投票率は全国で59%近かった。
結果は自民が37議席、民主は60議席。 都市部だけでなく、四国、九州、東北といった地方の一人区で、自民は6勝23敗の惨敗だった。 小沢民主党党首が、一人区を重点的に回ったのも功を奏したようだ。 比例の得票率では自民28.5%、民主39.5%と民主が圧倒した。 東京の5人区で現職の保坂三蔵が落選し、丸川珠代の当確が出ても万歳もなく、応援の平沢勝栄は敗北宣言をしているようで、まるでお通夜だった。 岡山では、元総務大臣で参院自民幹事長の片山虎之助が民主の新人女性候補に敗れた。 今回は、政権選択の選挙ではないから、気軽に反自民票が入った、と友人は言ったが、そうした面はあるにせよ、この負け方は尋常ではない。 公明も議席を減らしたし、連立でなんとか延命してきた自民党政治もそろそろ幕引きが近づいているように思う。 安倍総理の後継になる実力者もおらず、総理はその日のうちに続投宣言をしたが、党内外からの批判もくすぶる。 93年の細川内閣誕生で一度失った政権の座に残るのに、社会党とも公明とも組んできた自民だが、今回は求心力を回復するのは難しいだろう。 そうすると、坂を転げ落ちるように解散、総選挙へ向かうか。 小沢民主の勢いが増せば、自民リベラル派から民主に乗り換える議員も出るかもしれない。 そうすると政界再編に進み、93年のときのような新しい展開となるか、いずれにしても目を離せない局面になる。 今回の選挙の争点になった5000万人の消えた年金の話は、社保丁の解体を阻止するために社保丁側が意図的にリークし、安倍政権を陥れたという見方を田原総一郎が日経BPのコラムに書いていた。http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/column/tahara/070719_20th/index.html
確かに政局になり作業がとまれば彼らの思う壺かもしれないが、これで社保丁解体がご破算になることはあるまい。
それにしても、一年前の安倍総理就任のときにあんなに尻尾を振っていた議員たちが、手のひらを返したように距離を置く世界。 なんともいい加減な、薄ら寒いものだ。 民主議員も玉石混交だし、右から左まで纏まりにくい体質だ。 ここは、志ある実力者が、民主、自民を問わず新しい政権政党の中核をなして、日本の改革を進めるような形が望ましい。
ところで、今年最高のノンフィクションと、話題になっているヤメ検弁護士で詐欺容疑で起訴され控訴中の田中森一の自叙伝「反転」を読んだ。 そこには、地上げ屋や仕手筋、ヤクザなどとつながって金や利権を漁る地方や中央の政治家の名前が実名でごろごろ出てくる。 イトマン事件や三菱重工転換社債疑惑など、田中が検事時代に立件しようとしたものには、竹下、中曽根、など総理総裁クラスに直結していたものがあり、また物故、引退した実力者のみならず,タニマチと密接な関係にある政治家の代表として、安倍晋太郎、晋三の名前も堂々と出てくる。 検察の国策捜査は当たり前、金や利権で表と裏が密に繋がっている様子がこれほどあけすけに文字になることがあろうとは、誰も予想だにしなかったに違いない。 出版会のアウトロー「幻冬舎」だから出せた本だろう。 この本については、別途報告したい。
結果は自民が37議席、民主は60議席。 都市部だけでなく、四国、九州、東北といった地方の一人区で、自民は6勝23敗の惨敗だった。 小沢民主党党首が、一人区を重点的に回ったのも功を奏したようだ。 比例の得票率では自民28.5%、民主39.5%と民主が圧倒した。 東京の5人区で現職の保坂三蔵が落選し、丸川珠代の当確が出ても万歳もなく、応援の平沢勝栄は敗北宣言をしているようで、まるでお通夜だった。 岡山では、元総務大臣で参院自民幹事長の片山虎之助が民主の新人女性候補に敗れた。 今回は、政権選択の選挙ではないから、気軽に反自民票が入った、と友人は言ったが、そうした面はあるにせよ、この負け方は尋常ではない。 公明も議席を減らしたし、連立でなんとか延命してきた自民党政治もそろそろ幕引きが近づいているように思う。 安倍総理の後継になる実力者もおらず、総理はその日のうちに続投宣言をしたが、党内外からの批判もくすぶる。 93年の細川内閣誕生で一度失った政権の座に残るのに、社会党とも公明とも組んできた自民だが、今回は求心力を回復するのは難しいだろう。 そうすると、坂を転げ落ちるように解散、総選挙へ向かうか。 小沢民主の勢いが増せば、自民リベラル派から民主に乗り換える議員も出るかもしれない。 そうすると政界再編に進み、93年のときのような新しい展開となるか、いずれにしても目を離せない局面になる。 今回の選挙の争点になった5000万人の消えた年金の話は、社保丁の解体を阻止するために社保丁側が意図的にリークし、安倍政権を陥れたという見方を田原総一郎が日経BPのコラムに書いていた。http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/column/tahara/070719_20th/index.html
確かに政局になり作業がとまれば彼らの思う壺かもしれないが、これで社保丁解体がご破算になることはあるまい。
それにしても、一年前の安倍総理就任のときにあんなに尻尾を振っていた議員たちが、手のひらを返したように距離を置く世界。 なんともいい加減な、薄ら寒いものだ。 民主議員も玉石混交だし、右から左まで纏まりにくい体質だ。 ここは、志ある実力者が、民主、自民を問わず新しい政権政党の中核をなして、日本の改革を進めるような形が望ましい。
ところで、今年最高のノンフィクションと、話題になっているヤメ検弁護士で詐欺容疑で起訴され控訴中の田中森一の自叙伝「反転」を読んだ。 そこには、地上げ屋や仕手筋、ヤクザなどとつながって金や利権を漁る地方や中央の政治家の名前が実名でごろごろ出てくる。 イトマン事件や三菱重工転換社債疑惑など、田中が検事時代に立件しようとしたものには、竹下、中曽根、など総理総裁クラスに直結していたものがあり、また物故、引退した実力者のみならず,タニマチと密接な関係にある政治家の代表として、安倍晋太郎、晋三の名前も堂々と出てくる。 検察の国策捜査は当たり前、金や利権で表と裏が密に繋がっている様子がこれほどあけすけに文字になることがあろうとは、誰も予想だにしなかったに違いない。 出版会のアウトロー「幻冬舎」だから出せた本だろう。 この本については、別途報告したい。