中国映画の『罪の手ざわり』(ジャ・ジャンクー監督、2013年)をレンタルで借りてきた。
・山西省
山西省の村の炭鉱作業員ダーハイ。
ダーハイは、同級生で実業家のジャオが、村の共同所有だった炭鉱の利益を独占し、
その口止め料として村長に賄賂を渡しているのではないか、と疑い怒っている。
・重慶市
出稼ぎのために妻と子を村に残したチョウが、帰省する。
チョウの妻は、彼が危険な仕事をしていることを感じていて、複雑な表情で彼を迎える。
・湖北省
夜行バスで宜昌(イーチャン)に到着したヨウリャンがカフェへ向かうと、恋人のシャオユーが待っていた。
妻のいるヨウリャンに、シャオユーは自分と一緒になるか、奥さんをとるか決断を迫る。
風俗サウナの受付係をしているシャオユーは、ヨウリャンと別れた後で勤め先に行く。
・広東省
縫製工場で働く青年シャオホイは、勤務中、仕事仲間に怪我をさせてしまう。
工場長に、怪我人の人件費はお前が払えと言われたシャオホイは、逃げ出すように仕事を辞めて東莞(トングァン)に向かった。
そして、ナイトクラブ「中華娯楽城」で働き出し、そこでリェンロンと知り合う。
物語は、4つの事件がオムニバス風に構成されていて、しかも登場人物が微妙に連動していたりする。
その事件とは、殺人であり、または自殺である。
主人公たちの鬱屈。彼らはどうして事件を起こしてしまったのか。
映画は、その部分をリアルに切り取っていく。
ここに描かれる犯罪は、中国で実際に起きた大きな事件を基にしているという。
犯罪が生まる背景に、急速に変わり続ける中国社会の問題がある。
高度経済成長を続ける一方で、貧富の格差や地方行政の腐敗、また、若者の自殺など。
社会の弱者は、自分の尊厳を守るために、どのような方法をとったらいいのか。
それを、最も安易な方法として、主人公たちは暴力という方法を提示する。
ジャ・ジャンクーの社会を見る眼は鋭く研ぎ澄まされている、そのように感じる秀作であった。
・山西省
山西省の村の炭鉱作業員ダーハイ。
ダーハイは、同級生で実業家のジャオが、村の共同所有だった炭鉱の利益を独占し、
その口止め料として村長に賄賂を渡しているのではないか、と疑い怒っている。
・重慶市
出稼ぎのために妻と子を村に残したチョウが、帰省する。
チョウの妻は、彼が危険な仕事をしていることを感じていて、複雑な表情で彼を迎える。
・湖北省
夜行バスで宜昌(イーチャン)に到着したヨウリャンがカフェへ向かうと、恋人のシャオユーが待っていた。
妻のいるヨウリャンに、シャオユーは自分と一緒になるか、奥さんをとるか決断を迫る。
風俗サウナの受付係をしているシャオユーは、ヨウリャンと別れた後で勤め先に行く。
・広東省
縫製工場で働く青年シャオホイは、勤務中、仕事仲間に怪我をさせてしまう。
工場長に、怪我人の人件費はお前が払えと言われたシャオホイは、逃げ出すように仕事を辞めて東莞(トングァン)に向かった。
そして、ナイトクラブ「中華娯楽城」で働き出し、そこでリェンロンと知り合う。
物語は、4つの事件がオムニバス風に構成されていて、しかも登場人物が微妙に連動していたりする。
その事件とは、殺人であり、または自殺である。
主人公たちの鬱屈。彼らはどうして事件を起こしてしまったのか。
映画は、その部分をリアルに切り取っていく。
ここに描かれる犯罪は、中国で実際に起きた大きな事件を基にしているという。
犯罪が生まる背景に、急速に変わり続ける中国社会の問題がある。
高度経済成長を続ける一方で、貧富の格差や地方行政の腐敗、また、若者の自殺など。
社会の弱者は、自分の尊厳を守るために、どのような方法をとったらいいのか。
それを、最も安易な方法として、主人公たちは暴力という方法を提示する。
ジャ・ジャンクーの社会を見る眼は鋭く研ぎ澄まされている、そのように感じる秀作であった。