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花紅柳緑~院長のブログ

京都府京田辺市、谷村医院の院長です。 日常診療を通じて感じたこと、四季折々の健康情報、趣味の活動を御報告いたします。

牡丹散りて│白居易「惜牡丹花二首」

2021-04-08 | アート・文化


惜牡丹花二首  白居易

  其一 翰林院北庁花下作
惆悵階前紅牡丹、晩来唯有両枝残。
明朝風起應吹盡、夜惜衰紅把火看。

惆悵(ちょうちょう)す 階前の紅牡丹
晩来 唯だ両枝の残れる有り。
明朝風起らば 應に吹き盡くすべし
夜 衰紅を惜みて 火を把りて看る

  其二 新昌竇給事宅南亭花下作
寂寞萎紅低向雨、離披破豔散隨風。
晴明落地犹惆悵、何况飄零泥土中。

寂寞(せきばく)たる委紅 低れて雨に向ひ
離披(りひ)たる破豔(はえん) 散りて風に隨ふ
清明 地に落つるも 猶ほ惆悵す
何ぞ況んや 泥土の中に飄零(ひょうれい)するをや
(惜牡丹花二首│岡村繁著:新釈漢文大系「白氏文集 三」, p139-140, 明治書院, 1988)

   六条摂政かくれ侍りて後、植ゑ置きて
   侍りける牡丹の咲きて侍りけるを折りて、
   女房のもとより遣はして侍りければ
形見とてみれば嘆きのふかみ草なになかなかのにほひなるらん
     新古今和歌集・巻第八 哀傷歌   大宰大弍重家

ちりて後おもかげにたつぼたん哉
     夜半亭蕪村句集   蕪村