夕方、嫁から電話があった。
嫁「今日、残業で遅くなっちゃうから会社まで迎えに来てくれな~い?夕ご飯おごるから~」
嫁の働いている会社は、家から車で40分ぐらいかかる。
僕「夕飯付きなら行ってやるよ」
夜になり腹を空かせた娘2人を車に乗せ嫁の会社へ向かうことに… そして嫁に電話をした。
僕「今から家を出発するから、会社の入口に着いたら電話するから出てきな」
嫁「了解、じゃ待ってるから」
夕方遅くの時間は会社に向かう国道は渋滞だ。ま、そんな時は脇道細道を通って行きゃいいのだ。
娘「ねぇ、おとうさん…この道狭くない?」
僕「表通りは混んでるから、この道でいいのっ」
娘「ふ~ん…あっ こんな暗い道に電話ボックスがあるぅ~」
僕「ホントだ! でも今は、み~んな携帯電話持ってるから、あんな場所の電話ボックスなんて使う人居ないだろね、狭い道路で邪魔だから、とっとと撤去しちゃえばいいのにねぇ…わはははは」
間もなく嫁の会社の入口に到着した。
僕「さて、かあちゃんに電話っと…あれ…あぁぁぁっ! 携帯電話忘れてきたぁぁぁ!」
子供たちにはアホ呼ばわりされ、結局、ついさっき笑い飛ばしたあの電話ボックスまで戻り、嫁に電話するハメに… えっと確か財布にテレフォンカードあったような…
おっ あったあった!
かれこれ10年もテレフォンカードなど使っていなかったが、こういう時のために1枚は必需品なのだ!
しかし、テレフォンカードを電話機に挿入するも『料金不足』と表示されて使えない。
なんだよ、誰も使ってないからやっぱし壊れてるのかよ~トホホホ。
仕方なく100円玉を入れる…すると使うことができた。
会社の入口に戻ると嫁が出てきていた。
嫁「なに?なんで公衆電話からなのよ?」
僕「(かくかくしかじか)という訳でさぁ、まったくテレフォンカードすら使えない電話ボックスだもんな~(T T)」
嫁「よくテレフォンカードなんて持ってたわねぇ(笑)」
僕「ま、危機管理がしっかりしてるというか…(自信満々)」
と、10年前のテレフォンカードを嫁に手渡し見せてやると…
嫁「あんたの危機管理なんてこんなトコよね、これ図書カードだからっ」
僕「…(号泣)」
【トリビア】液晶表示付きの公衆電話機に、図書カードは挿入できます。(へぇ~へぇ~)
しかし、「カードが違ってます」などの表示は出ずに「料金不足」とだけ表示されます。
くれぐれも図書カードを何度も何度も挿入して、挙げ句の果てに公衆電話機を叩いたりしてはいけません。
『えっ…わたくし、「会社の入口に間もなく到着」というたった5秒の通話に100円払ってしまいました』(高橋克実風)