百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

田んぼとの関わり

2007-04-11 23:52:21 | 農業
田んぼとの関わりも、様々な関わりの方法がある。
例えば、環境視点。自然環境と水稲はどのように関わり合い、水稲はどう自然環境に影響を与えているか。・生き物の生態系・二酸化炭素の排出量・窒素循環等をみていくなかで現代社会における水稲の役割を考える。
例えば、経済視点。規模の拡大と経済効率との関連、慣行農法と有機農法の生産性比較、生産法人と家内農業との生産性比較、生産農家と生産および加工農家の生産効率、また戦前と戦後、現在と将来の経営分析をすることで今後の農業の方向性を模索する。
例えば、食の視点。日本の“主食”米を文化や伝統から紐解く、各地方ごとの米を中心にした食文化の違いや東南アジアにおける食文化に対する水稲の関わり等、弥生時代以降の食の変遷等文化と歴史の根流を見つめる。
例えば、食育。学校の総合学習での苗栽培、田植えに始まり、草取り、稲刈り、餅つき、また実際に学校給食で食することで、環境と食と農の連携をもっともわかりやすいカタチで体現してみる。
例えば、宗教。自らが大地の恵みに感謝し、祭祀(儀式、儀礼)も踏まえた中で“農”、特に水稲との関係を語る。
例えば、生き方。人生哲学を学ぶかのように、水稲と関わりを持つ。春に種を撒き、苗を植える。夏に汗を流し、草をとる、秋に稲を刈り、結束、はざかけをし、冬に餅をつき、藁を編む、まさに人生そのもの、四季と共に生を感じる。
考えてみると『田んぼ』だけでも、いろいろな視点で関係が持つことが出来る。そう考えるとやはり“農”は、ただ単なる産業の枠の中だけで語り切れるものではなさそうだ。