百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

モノのみかた

2012-02-17 21:56:34 | Weblog
やればやるほど深みにはまる、自然の世界はまさしくそんな感じがする。
先日もトマトの成分の中に脂肪を分解する物質(13-OXO-ODA)が発見されたと、とある大学の先生が発表すると、店頭からトマトがなくなるほどトマトに人は群がる。トマトは一般的には夏の野菜でカラダを冷やすともいわれており、栄養価も夏と冬では較べものにならない。それなのにマスコミは毎日何g摂取しなければならないとか、一度に○○ccだったら飲めそうだとか、サプリメントにした方が摂取しやすい、そういう成分が多く含まれるように品種改良を推進しようとか、何か大きな過ちをおかしている気がするのは私だけだろうか。
ものは、いろいろな見方ができ、単純には出来ていない。我々はある一定のものの見方をすることも大切かもしれないが、いろいろなモノが複雑に絡み合って存在している事実にも関わらず、単純にあるものだけをとりあげて評価する方法を選択することは片手おちであり、あまりにも危険であることに早く気付くべきだと思う。
かつての沖縄の食事が長寿の基礎をつくったように、沖縄に住む方々が○○をたくさん摂取したから長く生き出来たと考えるのではなく、食生活全般、いや生活様式全てを包含して健康な暮らしのあり方を問いかけないと決して本質はみえてこない。
農業をやっているとその奥の深さに圧倒されることがある、やってもやっても答えがみえない、またみえたわかったと思った瞬間にその答の誤りに気づいたりする。いろいろなモノの見方ができ、スパイラルに物事を追及することで、少しでもその本質に近づければ、それで良しとしよう。死ぬまで学びであり、毎年一年生なのだから。