詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

詩歌採集 その263 町田町蔵

2016-03-31 10:13:05 | 詩歌採集




そやから 線香の匂いと鐘の音で
もう無茶苦茶にジャンプすんねん
おまえはとても美しいけどおまえの靴についた
泥を好きになっただけや


   (町田町蔵「うどん妻」)



詩歌採集 その262 町田町蔵

2016-03-30 08:14:03 | 詩歌採集




桜の下で俺は滅びる
祈る言葉が何もなかった
誰が腹を減らす?


   (町田町蔵「敗亡」『供花』)



詩歌採集 その261 斎藤 寛

2016-03-29 08:36:48 | 詩歌採集


photo Tomoyo Itoda


酒 入陽 キース・ジャレット 吾(あ)をいやす薬草(くすり)くさぐさ揃ふ十九時

   (斎藤寛 『アルゴン』)



蓮の歌 その36 山口誓子

2016-03-28 15:26:28 | 蓮の歌




   遠き世の如く遠くに蓮の華

     (山口誓子)



詩歌採集 その260 岡本太郎

2016-03-28 15:23:16 | 詩歌採集




いいかい、怖かったら怖いほど、逆にそこに飛び込むんだ。
やってごらん。


   (岡本太郎『強く生きる言葉』)



詩歌採集 その259 岡本太郎

2016-03-28 15:19:17 | 詩歌採集




中年を過ぎると、人生に対する意気込みがにぶるものだ・
その結果、生命が惜しくなってくる。これは人間としての堕落だね。

   
   (岡本太郎『強く生きる言葉』)



詩歌採集 その258 杉恒夫

2016-03-28 08:30:58 | 詩歌採集



転がっているのは一個の空き壜だワインを飲んだ私ではない

   (杉恒夫『パン屋のパンセ』)



橋淑子 書歌集『うつし世をともに在りたるもろもろへ』を読み、語る会週末に開催

2016-03-27 09:26:31 | 詩歌探究社「蓮」情報




「蓮」同人の橋淑子が昨年十月に上梓した書歌集『うつし世をともに在りたるもろもろへ』を読み、語る会を
今週末、4月2日(土)に開催いたします
他に類を見ないオリジナルな書歌集ですので、通常の「歌集を読む会」ではなく、 参加者を少人数とし、
前半はゲストの発言、後半は多く時間をとって、著者も交えて大いに「語る」会を企画しています
ゲスト発言者は加藤英彦氏、依田仁美氏(金星)、武田素晴氏(えとる)、梓志乃(藝術と自由)です
当日の模様は「蓮」7号に掲載いたします

※進行表の参加者以外に清郷はしる氏(短歌人)も参加予定です

ご参加の皆様、どうぞよろしくお願いいたします



詩歌採集 その257 森 水晶

2016-03-25 18:29:44 | 詩歌採集


photo Tomoyo Itoda


「フェルメールの青」と記せし夏の日のポストカードは湖の底

   (森水晶「向日葵」合同歌集『野蒜』より)



詩歌採集 その256 石川幸雄

2016-03-25 08:00:42 | 詩歌採集



良きうたの会であったと夕暮れの花の香りの吹き来る方へ
   
   (石川幸雄「草短歌なれば」合同歌集『野蒜』より)



詩歌採集 その255 萩谷孚彦 

2016-03-23 08:17:46 | 詩歌採集



来世にはヴァイオリニストになりましょうきっと平和な世界と思う

   (萩谷孚彦「シベリア生まれの風」合同歌集『野蒜』より)



詩歌採集 その254 前川 博

2016-03-23 08:06:40 | 詩歌採集



水を打つただそれだけのことでよい今日一日が静かに暮れる

   (前川博「大日本帝国主義」)
   ※「蓮」5号より



詩歌採集 その253 布々岐敬子

2016-03-22 04:37:34 | 詩歌採集



花よりもその名のゆかし紅南殿(なでん)、妹背、御衣黄、雨情、普賢像

   (布々岐敬子「雪・花」)
   ※「蓮」創刊号より



詩歌採集 その252 橋淑子

2016-03-22 04:36:27 | 詩歌採集



もう少し生きてみやうか養花天

     (橋淑子「此岸へと」〉
     ※「蓮」4号より



詩歌採集 その251 恩田英明

2016-03-21 10:04:55 | 詩歌採集


photo Tomoyo Itoda


日曜の午後忽然と翼もつもののとどろき街空を過ぐ

   (恩田英明「薔薇ジャム」)
   ※「アルファ」2016年3月第21号より