![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/0d/0848ad62ad9852d752749bbbf5253153.jpg)
(カエル飲んどる。アオサギ)
栃木県市貝町に「サシバの里」という道の駅があります。
つまり市貝町はサシバ推しの町なのです。
鳥の撮影地は明らかにしないというのが
暗黙のルールのようですが、町興しのために
宣伝している地域もあるわけです。
HPによると
「市貝町とその周辺地域はサシバの好む環境が多く、
非常に高い密度で生息しています。
そのため、生息密度日本一といわれています」
とのことです。
サシバは主にカエルやトカゲなどを食べるそうなので
山間の田んぼ・・谷津田を好むわけです。
前日の晩まで信州の標高2000mの
美ヶ原高原にいたぼくは市貝町を目指しました。
パーキングエリアで仮眠を取り7時過ぎに道の駅に到着しました。
喫煙所でぼーっとしてますとおじさんが近づいてきました。
「寒いねぇ」と声をかけてきます
「ええ寒いですね」
「んったくジャンパーなんか今頃着ないもんね」
「ええ、ぼくなんか4枚くらい着込んでますよ」
と、世間話です。地元の方と拝察しサシバの情報を訊きます。
「サシバはもう来てますかね?」
「ん?サシバなんかおら見たことねぇよ。すぐ近くに住んでっけど」
「ええ、だってサシバの里じゃないですか」
「サシバってのは伝説なんだろ?おらそこにある剥製しか見たことねぇよ」
「いやぁサシバの里だって言うから来たのにー」
「ご苦労さんだねぇ。昔いたってことなんじゃねぇの?見たことねーもん。伝説だよ」
「今頃、南から来てるはずなんだけど」
「ツバメはたくさんいるけどよ。ツバメの里だな(笑)」
ぼくも仕方なく笑う。で、気を取り直し
「でっかいカメラ持ってる人なんか見ませんか?」
「見たことねぇな。汽車撮るのはいるみたいだけど。花と絡めてとかってよ」
「はあ、撮り鉄っていう人ね」
「うん、汽車は有名らしいよ」
・・・って。面白がって話してても埒が明かないので
「それじゃ、ぼくが伝説の鳥を見つけますよ」と言って席を立つと
「じゃ、がんばってぇ」と見送られました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/d4/a036d1c5b6a303698176d8af1c576a89.jpg)
谷津田を探してそろそろとクルマを走らせてます。
ここなら駐車できるしと田んぼの脇の空き地に停車。
田んぼでは丁度田植えの真っ最中です。
ふと辺りを見回すと電柱の上に伝説の鳥!
おお伝説の鳥が止まってら。近すぎる。
気配を出したら飛んでしまいます。
まったくキミには興味はないしそもそも気づいてねーし。
という雰囲気をつくり鼻歌混じりに三脚を取り出します。
ドアも閉めずに、カメラを乗っけて
改めて電柱を見るとまだいました。
すかさずシャッターを切ったのがこれです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/27/497a475f41ad45f96be00b2869446828.jpg)
(サシバのメス。お腹が大きいかな)
近けりゃピントも合いますよそりゃ。
そのあとはただただぼーっと田んぼや花やツバメを眺める。
お昼近くでしたか、今度はおじいさんがやってきて
「サシバかね?おらぁもう酔っぱらっちまったよ」
「はあ。」
「ここんとこ見ねーけどな。サシバこの辺飛んでんの見たことあるよ」
「朝、そこに止まってたんですよ」
「そうけ?ワシとかタカとかハヤブサとかとんびとか
いることはいるんだけど。見分けつくかい?」
「ああ、わかりますよ」(ここにワシとハヤブサはきっといない)
「そうけ、オレより詳しいんだなぁ」
「いやいや」
「汽車よりいいけ?あの・・電車よ」
「ああ電車より鳥の方がいいですね」
「そうけ、まあがんばって」
なんていう会話もしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/4a/862f777d0e8a646a329360a522458fb9.jpg)
(キジの夫婦が木に止まってるのを初めて見た)
結局14時くらいまでここにいましたが
遠くにオスを見ただけで終わりました。
アオサギとツバメはたくさん見ました。
キジもよく鳴いていました。
カラスがよく啼いていて縄張りを懸命に
主張しているようでした。
とにかく渋滞もなくいい二日間でした。
今日は雨模様で嬉しいです。
短歌に集中できますから。
さて休憩終わり。
引き続き『短歌用語辞典』の仕事を続けます。