詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

写真詩集「雪の日」糸田ともよ

2020-03-10 09:01:38 | 詩歌採集


糸田ともよの「雪の日」が発行された。

petit livre [3]
写真詩集
雪の日
写真・詩 糸田ともよ

とある。
一編の詩をモノクロの写真が飾る。
糸田の撮る写真は影絵のようであり
版画のようでもある。

あとがきはこう締め括られている

御守ほどの小さな一冊を
冬の形見に








*蛇足。
もう数年前と言ってよいだろう。
お目にかかったこともないのにおかしいことだが。
彼女に救われたことがある。私は一生忘れることはない。

糸田ともよを思うとき一編の詩のフレーズが過ぎる。

やさしい心の持主は
いつでもどこでも
われにもあらず受難者となる。(吉野弘)




詩歌採集 1114 関根和美

2018-09-22 18:35:30 | 詩歌採集
           

       (photo:Suihou.M)

     ひととして為さねばならぬもろもろのはざまに光のごとく君あり                       (関根和美 『呂宋へ』」)



詩歌採集 1113 依田仁美

2018-09-21 16:03:13 | 詩歌採集
          

       (photo:Suishou.M)

     あの鳥も狂ったそうな羽ばたきのあと翼形の微熱のこして                  (依田仁美 『異端陣』)



詩歌採集 1106 依田仁美 (採録〉

2018-09-20 08:30:26 | 詩歌採集
         

       (photo:Suishou.M)

     劇的に死ぬためにある命なる それをあなたにくれてしまって                            (依田仁美 『異端陣』)        



詩歌採集 1100 綾部光芳

2018-09-09 10:10:32 | 詩歌採集
          

       (photo:Suishou.M)

     鳥は鳥を追ひつつ翔べりこゑもなく桜の林散りぬるを                (綾部光芳 『水晶の馬』)



詩歌採集 1064 佐藤よしみ

2018-08-09 12:10:07 | 詩歌採集
        

 歩を合わせやる一人なく黄昏(こうこん)の町に香りの強きを乞えり               (佐藤よしみ 「帆」21号)

 元「蓮」の佐藤よしみさんの個人誌「帆」21号です。孤高の個人誌です。「筋を通して」います。うつくしい!ブラボー!と言いたい。
 「蓮」誌で連載していた「琉歌(うた)の見える場所」の続き(今回で10回目)も掲載されています。




詩歌採集 1062 福島泰樹

2018-08-08 11:54:41 | 詩歌採集
          

       (photo: Suishou.M)

      突如として前衛短歌は現れたのではない。前衛とは、正視しえない現実に抗して、なおかつ直立しようとする強靭なその精神の反乱であり、その所産としての文体の謂なのである。断固として、モダニズムなどではない。                              (福島泰樹 『青天』)

 塚本邦雄と小笠原賢二に捧げた歌集『青天』のなかの、塚本への「弔辞」と題する文章のなかの言葉。前衛短歌を説明すると、「比喩の導入」「句またがり」「記号の利用」などの技法、あるいは「作中主体が=作者ではない」等々を言われることが多いが、私が思う「前衛短歌」というものは、福島泰樹の上記の言葉に近い。そして、この言葉は熱く、悲壮感のようなものが漂うが、私は、「文学の面白さ」「読む(或いは耳で聴く)楽しさというものがたいへん多くあるのが前衛短歌だと考える。写生や写実系の短歌に多くある、「素朴な自分の日記」のようなものではなく、読者が面白いもの、読む楽しみがあるもの、文学の世界のなかで遊べるもの、というような要素がある作品だと考える。 この言葉の福島泰樹も含め、塚本邦雄や寺山修司の短歌は、ほんとうに面白い、読む楽しみに溢れている。自己満足の日記ではなく、まぎれもない「文学」なのだ。



詩歌採集 1054 菱川善夫

2018-07-28 12:34:34 | 詩歌採集
          

    以後われは暗察者の道えらびたり銹びしピストル胸奥に秘め                   (『菱川善夫歌集』 菱川善夫)

 『敗北の抒情』、大変面白い。これこそ評論!という感じがする。上記の歌は死後、遺族によって出された菱川善夫唯一の歌集の一首だが、菱川は生前短歌を自ら公にすることはなかった。歌に詠まれているように、歌人兼評論家ではなく、評論家のみで生きてゆこうと決めたからだ。それが、「暗察者」、つまり暗闇からじっと観察する者ということだ。菱川のような、評論専門の者がいないことも、現代短歌がよくならない一因であるだろう。ほんとうに平等な立場でものを言うことが、歌人には難しい。それは結社や同人誌に所属しているとなおさらだし、個人で活動していても人間関係なしに活動することは難しいという短歌の世界の(他の世界も同様かもしれないが)「しがらみ」があるからだ。勿論それのみではないだろうが。
 菱川を輩出した「短歌研究」の評論賞を受賞するのはほぼ歌人(上田三四二すら歌人)だ。菱川のように、「評論一本でゆく!」という覚悟をもつ評論家が現れたら、面白いのに・・・。
 一番最初の「敗北の抒情」の論点の重要なところは、また別にあるのだが、ここに、茂吉は『赤光』、晶子は『みだれ髪』、白秋は『桐の花』が、断然よい、とはっきり書いてあって、嬉しい。その歌人に詳しい歌人ほど、それぞれ、他の歌集の方が、ほんとうはいいのだ、と言う。そうかなぁ・・・と常々思っていたのだ。第一歌集がよいということは、まるで、「若い女(男)がいいよねぇ」と若さ至上主義みたいな、浅いものの見方をしているようで、恥しいのかもしれないが・・・。確かに、若いときのものばかりがよい、というもの淋しい事には違いない。しかし、私は、塚本邦雄に関しては『水葬物語』よりも、中期以降の方が面白いと思う。まだ、読みはじめたばかりだから、後には違う感想になるかもしれないけれど・・・。




詩歌採集 1046 「ベン・ハー」

2018-05-09 08:23:03 | 詩歌採集
     

       (photo: Suishou.M)


      「これで、お前の夢も終わったな」
   「違う、これから始まるのだ」
                               

                                             (映画「ベン・ハー」より)

          ※完全カモフラージュ装備をして超望遠レンズで撮影しています。



詩歌採集 1045 北野 武

2018-04-04 10:25:31 | 詩歌採集
     

       (photo: Suishou.M)

    人生楽しいことばかりじゃない。苦しいと思えることが生きてる証と思えば楽しめる。   (北野 武)



詩歌採集 1044 アラン

2018-04-02 14:12:03 | 詩歌採集
          

       (poto: Suishou.M モミの木のコミミズク)

    どんなことも悪い面より良い面を見ること。   (アラン)


 

詩歌採集 1043  アラン 

2018-04-02 14:11:01 | 詩歌採集
          

          
       
       (photo: Suishou.M クマタカ)

    自然に身をゆだねれば自分自身の狭い世界から心が解放される。   (アラン)



詩歌採集 1011 オヴィディウス

2018-03-09 09:12:24 | 詩歌採集
     

       (photo: Suishou.M)

  機会はどの場所にもある。釣り糸を垂れて常に用意せよ。釣れまいと思う所に常に魚あり。   (オヴィディウス)



詩歌採集 1010 ベン・スタイン

2018-03-09 09:07:43 | 詩歌採集
     
       (photo: Suishou.M)

  人生において自分が欲しいものを得るために絶対に欠かせない最初の一歩は、「自分が欲しいものを決めろ!」ということだ。   (ベン・スタイン)



詩歌採集 1019 神沢瑞至

2018-03-08 09:00:16 | 詩歌採集
     

       (photo: Suishou.M)

    気の塊を投げます。   (神沢瑞至・気で動物を眠らす気功師)