中心市街地活性化法によって、空洞化する中心市街地の活気を取り戻そうとする動きは、それぞれの地方都市が取り組んでいる大きな課題です。岐阜市を例にとれば、かつては柳ヶ瀬という繁華街を中心に活気あふれたまさに中心市街地が形成されていました。おそらく衰退がはじまるのは、昭和50年代からではないかと推測しますが、大きな要因は車社会の到来ではないかと思います。人々が簡単に移動できる手段を手に入れたことは、時間も空間も広がったということであり、娯楽に対する消費行動が変わってきたということに大きな要因があります。その消費に合わせるように、ショッピングには郊外店ができ、住みやすい住環境を得るために郊外に住居を求めるといった、町が平面的に広がったということになります。行政もそれに合わせるように、新たの住環境に対応すべく、行政サービス自体も広がる対応をせざるを得なくなります。
このような状況の把握は、だれもが認識しているところだと思います。問題は中心市街地をどう活性化させるのかということではなく、全体のまちづくりをどうすべきかということになります。それは30年から50年のスパンで考え、どうすべきかということでしょう。基本は、昔のイメージを取り戻すということではなく、将来の絵を描くことから始めなければならないのかもしれません。キーワードは、まちづくりも「物質主義的な発想からの脱却」にあるような気がしています。住む人にとっての幸福感は、日々の生活や活動そのものにあり、決して華やかなイメージが先行する箱モノではないような気がします。
ブログでは一度に述べることができないテーマですので、私自身も、このまちづくりについて、別の機会に意見を披露したいと思います。
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