浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

地方政治の二つの課題

2010-07-14 09:14:11 | 国際・政治

地方行政は様々な課題を抱えながら、市民生活に密着したサービスを継続していくことが求められています。その視点でとらえた場合、最も考えなければならない課題は何でしょうか。

一つは教育施設を含めた公共施設の老朽化であり、二つ目は膨らむ社会保障費への対応ということになると思います。

公共施設の老朽化に関しては、ここ数年耐震化整備によって耐用年数の先延ばしをしてきましたが、いずれは建て替えを前提に巨額な投資が必要になってくるであろうことは明らかです。単に建物をリニューアルすればよいというだけでなく、その建物が担うサービスの再検討を含め、長期的なマスタープランの策定が必要となってきます。

膨らむ社会保障費については、従来の政策はその膨らみを何とか抑えようとした予防策が中心であって、その効果は極めて不透明であり、無駄な過剰サービスへとなりかねない状況です。制度設計の問題によって地方の裁量には限界がありますが、地方がなすべきことは、その膨張という実態を受け入れ、制度やサービスの効率的運営を目指すことではないかと思います。

「安心・安全な市民生活」とは何か、貴重な税金の配分に何を優先すべきか、再考の余地があるのではないでしょうか。

以上