― 2年前の市岐商・立命館問題では、地元ということもあり、いろんな問題となりましたが、今の思いを聞かせてください。
昨年発行した広報紙で、詳しい説明をさせていただきましたので、ここではポイントのみを述べます。振り返ってみると、いろいろな問題を抱えながら議論が長引き、また私自身地元ということもあり苦渋の決断であったことは確かです。しかし、決断のポイント一言でいえば次のようになります。『市岐商の生徒やその関係者、そして将来公立高校に学ぶ生徒を犠牲にしたくない。』ということになるでしょう。立命館高校誘致そのものに反対したというよりも、市岐商の廃校や公立高校の枠の縮小に反対したということです。単に立命館が岐阜市に進出したいと言うだけのことであれば、他の私学との調整が必要ですが、もろ手を挙げて賛成したでしょう。教育に犠牲者を出してはいけないのです。『最大多数の最大幸福を求める』という功利主義的な考えがありますが、教育では、最大多数から漏れた少数を犠牲にしてまで最大幸福を求めるべきではないと思っております(立命館誘致が最大幸福になるかという問題はありますが)。地元鏡島で多くの批判を受けていることは承知しています。しかし、この件に関しては、私自身の信念で決断したことでもありますし、決して後悔しておりませんので、ぜひご理解いただければと思っております。むしろこのことによって、鏡島が二分し対立してしまっていることが残念でなりません。
以上