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ちぐはぐだよ!!献金問題の下村文科大臣のすすめる教育行政

2015年03月08日 | 教育


①何が問題に 

 今、安倍首相の腹心として、国家主義的な考えを教育の分野で実現しようとしている下村文科大臣が国会で追及されています。その教育行政のトップの学習塾や予備校など教育産業との癒着などが前から指摘されていました。ここにきて違法な献金問題や、不正な会計処理の問題も露見したようです。
 下村文科大臣はかつて、自分が実施した教育特区などの利害関係のある教育産業から、献金を受け取り、その代表が教育再生会議(下村氏が中心)のメンバーになっているといいます。また暴力団関係とも関わっている企業(大阪府から指摘されている)からの献金ももらっていると言います。下村氏の後援会にはこのような反社会的なメンバーも含まれていると指摘されています。

②どんな立場の人

 下村文科大臣は、第一次安倍内閣で「憲法」とともに戦後民主主義の出発点としての「教育基本法」を修正し、今、教育委員会制度を改悪し、道徳を教科に位置付けて、国家統制を進めようとしている人です。
 教科書会社の検定をこの立場から厳しくして、教育委員会には副読本、テスト、資料のたぐいまでも調査するように命じ、道徳の教材を、学校に置きっぱなしにせずうちに持ち帰っているか調査させる通知まで出しました。このような世界にもまれにみる教育、教師統制をしている責任者です。
 このように、「私よりも国」をめざす日本人、国家に忠実な日本人教育をすることを、学校・教師に押し付けている安倍政権で、その中心が下村文科大臣です。

③自分のお子は?

 ところがです。その下村大臣は自分の子どもにはまったくちがう教育を受けさせ、長男は小学校からずっとイギリスの学校に通い、今もイギリスの大学で学んでいるのだそうです。(著書『下村博文の教育立国論』河出書房新社)
 下村氏が「学習障害に合った教育支援に取り組み、学習障害を差別せずに社会全体で受け止めているイギリス」に着目し、その結果、長男はコンプレックスから解放され、のびのびと自分の才能を発揮できる場所を見つけ、大学に進学するまでになったといいます。
 お子さんが個性を尊重するイギリスの自由な教育に出会った結果、学習障害を乗り越えたのは、良かったですね!

④すすめている教育政策は?

 ところが、その大臣が日本では、お子さんが学ぶイギリスとは、真逆の教育政策を進めています!

A.個性とは反対の教育=統制教育

 教科書改革実行プランなどに見られる国家主義的な「思想統制」、
道徳の教科化に見られるように人格まで統制すること、
全国学力テストの学校別結果公表や大学入試改革に見られる成果主義に基づく「教育統制」、学校現場・教職員の自由を奪う管理主義的な「行政的統制」……ひとりひとりの個性にあった教育とは全く反対の国家による統制教育と管理なのです。

B.母親は家に=親学?
 
 親学推進議員連盟の事務局長を務め、 “子どもを産んだら母親が傍にいて育てないと発達障害になる。だから仕事をせずに家にいろ”という科学的にはなんの根拠もないことをふりかざす差別的な教育理論を広げています。
 自分の子どもは親元から離れたイギリスにやって、自由な教育を受けさせたことで障害を乗り越えたのに、日本では親がそばにいないと発達障害になると脅しているのですからあきれます。

C.公教育を弱化=教育格差
 
 貧困家庭の子どは教育を受けられないので、子どもがそれぞれの事情に応じて教育を受けられる制度の整備と、立派な主張しながら、やっていることは、「教育機会の制度的格差」をさらにエスカレートさせているのです。
 それは公教育は最低限にとどめ、充実した教育を受けたければ金を払え、といわんばかりの教育改革です。・・・・小中一貫教育の制度化、塾や教育産業の学校経営促進、さらには公立学校の運営を民間に委託する計画など・・・。

⑤うまい汁?

 そして、裏ではこの「制度格差化」で恩恵を得る塾や教育産業から、違法な団体を使って献金を集める──。これが下村大臣のやっていること。これでは「教育を食い物にしている」と批判されるのも当然ですね。 

(WEB:Leteraなどを参考にしました。次回は江戸しぐさ・曽野綾子氏など)

 ***長い間、日本の学校が、世界の注目でした。国民の知的なレベルが平均的に高いこと、道徳心など、多人数学級や教師の加重労働などの劣悪な制度的不備にもかかわらずに戦後教育の成果でした。ところが、ここへきて、安倍首相などの国家主義あるいは復古主義的な思想のもとに、時代錯誤的な政策が次々と打ち出されてきています。それらは、他の経済や軍事政策とは違って、なかなか国民の目には変だとは映らないような形で、文科省中心に進められています。戦争は「国民の意識を変える教育」からスタートします。***


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