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春を感じましょう! 「天声人語」に登場した「園芸家の12か月」

2018年03月17日 | 自然・自然活動
 ①朝日新聞の「天声人語」は著者がどんなことに興味を持って書いているかが分かりおもしろいし、自分と同じようなことに関心があるなと思われる記事の日はうれしいものです。それが載った日は早速切り抜きです。最近の記事では本に関するものがあり、かつて自分が読んだものであると再度持ち出して確認したり・・・。

 2018年3月5日の「天声人語」では、カレル・チャペックの「園芸家の一年」を取り上げていました。前日は陽気で各地で20度を上回ったのでした。その陽気に釣られたように芽吹き始めた木々の様子をこの本の3月の章に寄せて紹介しています。

 「私が音楽家だったら、『目たちの行進曲』をつくるだろう。」というチャペック。小さい芽から若い芽が伸び花がつき始めた木がある一方で固い芽のままの木もあるが、「地中からあるいは空から発せられる『始め1』という号令のようなものを待っている。」というチャペック。
 「天声人語」氏はそれらに号令がかかったかのような陽気と。あすは啓蟄というこの日です。「春は人の世も芽吹くときである。」と言い、チャペックの「はにかむ葉よ、恥ずかしがるな」「うぶ毛につつまれて眠るものたちよ、背をのばせ」と言う言葉で自分を応援してみたいと語っていました。タイムリーで励まされる内容でした。

 ②この日の「天声人語」によって、紹介されている「園芸家12か月」(中公文庫)は10数年前に読んだ本ですが、数年前に買いなおして知人にも勧め、季節ごとに読みかえしている本です。
 「芽というものは葉や花と同じぐらい不思議で奇妙で千差万別である」が、それらを見るには遠くに行く必要はない、庭にしゃがんで立ち止まればいいと身近にある自然の中に発見することができると教えています。そうすれば、「生まれたものの弱々しさと、生きようとする意志の不敵なひらめきを諸君は見るだろう」とも。

 小冊子ながら、挿絵も楽しく、含蓄に富む言葉があるかと思えば、ユーモアの多い本です。そういえば、このカレル・チャペックはチェコの作家で、あの「ロボット」という言葉を最初に使った本の作者といいます。挿絵は兄のヨーゼフが描いたそうですが、かれはナチスの収容所で死亡。チャペックはナチスのプラハ進駐の前に亡くなっていました。

 ③この記事から1週間後に、市内の小学校の1年生と支援学級で冬芽を学び合う機会がありました。いち早く枝垂れ柳が黄緑色になりほそく長く垂れ下がっている下で、それを仰いで確かめました。
 芽吹き始めた木の芽、まだ固い木の芽などの写真をみせたりした後、虫眼鏡を使って冬芽を探す活動をしたのでした。おもしろいかたちの芽や筍の模様の芽、てかてかした芽など一杯発見したのでした。毎年冬に子どもたちとネイチャーゲームをする機会があると「冬芽がっしょうだん」の絵本を使い、オニグルミやアジサイの冬芽を子どもたちと観察して楽しんできました。まさにチャペックが言うように弱々しさの中にある生命力を子どもたちと共感し合う機会です。

 外に出て春を五感で感じましょう。
 桃色、黄色、緑などの色を探しましょう。花の匂い、緑の匂いを嗅いでみましょう。鳥の声、葉のこすれる音に耳を澄ましてみましょう。柔らかな草木の芽にふれてみましょう。ほらヨモギなど食べられる野草も出てきましたよ。スイバの酸っぱさもいいですよ。それよりヨモギを摘んで草団子でも作りましょうか。



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