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故郷の思い出② ドジョウ捕り

2013年03月16日 | 自然・自然活動
 都会の大人も子どももドジョウといっても生きている実物はなかなか見る機会がないと思う。知っている大人も「柳川鍋」を連想する位ではないだろうか。
 ドジョウ(鰌)は「泥鰌」とも書くらしいが、泥田、泥池、用水路など、文字通り泥とともに棲んでいる。もっともホトケドジョウのように清流が好きなのもいるが・・・。
 私が子どもの頃にやったドジョウとりは、春や夏は泥がいっぱいある用水路をタモという網を下流に仕掛け、素足で上流から追い立ててタモに入ったのを捕まえるやり方である。
 当時の用水路は、ほとんど土でできており、空き缶やガラスのかけらなどの心配がないほど安全で、素足でやることが多かった。ドジョウのほかにゲンゴロウ、クモ、ザリガニ、イモリ、アメンボなどが入っていたものである。仕掛けたタモをあぜ道に開けてドジョウを捕ったのであった。 
 冬は田んぼも用水路も水はなくなる。ドジョウたちはどこに行ったのだろうかと思う。ドジョウたちは土中に潜って冬を過ごす。ドジョウはえらだけではなく空気も吸うので、土中に潜っているときには田んぼに空気穴を開けている。冬のドジョウ取りは、水のない田んぼに入り、空気穴を探せばよいことになる。空気穴を目あてに掘っていき、ドジョウを捕まえたものである。水の少なくなった用水路や池などでも同じである。
 ドジョウは牛肉や豚肉などのタンパク源がすくなかった頃の大切な栄養源だったからか、普段でも食卓に上がることがあった。
 そのころ私の住んでいる地域にある製材所の隠居さんがドジョウを量って買ってくれていた。隠居さんの家は、大きな家で土間は広く、そこには秤がいつもぶら下がっていた。
 私たち子どもがドジョウを持っていくと、隠居さんはいつも和服姿で、そのかっぷくの良い体をゆっくりと土間に移し、秤をだして○○匁いくらという具合に量って買ってくれたものである。
 値段は多分10円か20円ぐらいだったのだろう。その値段も時価があるらしく、時期によって同じ重さでも違う値段だったので、わずかの差でも喜んだりがっかりしたりしたことを覚えている。それでも現金収入がなかった時代の子どもにとっては大切な小遣い稼ぎであった。
 ドジョウというと、いつも思い出すのは、この和服を着た隠居さんに買ってもらい小遣い銭を手にしたことである。
 
今、ドジョウは用水路がコンクリートになったことや、農薬のせいで少なくなっていて、なかなかお目にかかれないようである。ホトケドジョウの保存に努めている所もある。

 最近ドジョウは政治の分野でも使われ、注目を集めたことがある。ドジョウのように政治をということを首相が言って拍手を浴びたのであった。相田みつを氏のドジョウは金魚のまねをすることはねんだよなという、要するに自分は自分という意味に汗水流して国民のために働くということを加えて使ったようであるが・・・。ドジョウと汗水流してなどということとはどう見てもつながらないが、マスコミや国民は泥鰌の泥に汗臭さを感じたのだろうか。
 しかも、ドジョウはザルに入れておくと、息苦しいせいか仲間構わず?我先に上になろうともがき回り、上へ下への大騒ぎ?になるものである。
 首相は国民の反対を無視して消費税増税を決め、自党を壊しても我一番という行動をとった。首相が数ある相田氏の言葉から、これを選んだのはもしかしたらドジョウのこの習性を知ってのことか。



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2 コメント

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思い出は宝物 (ナマケモノ)
2013-03-21 15:34:14
子どものころの大切な思い出の一コマでしょうか。
私も田舎育ちで、近くに小川がありました。男の子たちがザリガニつりをするそばで、メダカの学校の授業風景を眺めていたことを覚えています。
そして、大人になり初めて食べた「浅草のどぜう」のおいしかったこと!
それにしても懐かしい昔の風景。まもなくレンゲソウが田んぼを彩る季節ですね。
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郷愁 (マーちゃん)
2013-03-22 23:56:43
記事がきっかけになって郷愁の念がわきあがってきたようですね。古い古い話ですがこれからいろいろテーマを決めているので書いていくつもりです。読んでくださった方がナマケモノさんのように思い出を書いてくださるとうれしいです。横浜の姪も赤とんぼをたくさん捕まえた思い出を携帯に送ってきてくれましたが、それぞれの幼いころの故郷や田舎の思い出を思い出してくれたらと・・・。コメント励みになります。
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