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I

2022-11-13 | 作家別諸々(あ行)

 

柞刈湯葉
『横浜駅SF』★★★

 

読書会の課題本
SFが続いていてそのおもしろさに少し目覚め始めている。
ただ集中力が大事
SFは想像力が必須である。

過去、別のつながりのお友達が「横浜駅が増殖する小説読んでるよ」
「!?横浜駅が増殖!?」その情報だけでは全く持って意味不明(◎_◎;)どゆこと?
その会話を思い出し検索して『横浜駅SF』だったことが判明
おもしろいかもと提案してみたらOK!👍

 

柞刈湯葉(いすかりと読)
生物学研究者という肩書を持つ。

 

 

柞刈湯葉のWebサイト Yuba Isukari

 

 

 

--------(抜粋)

 

この「18きっぷ」で、人類を<横浜駅>の支配から解放してほしい。

日本は自己増殖する<横浜駅>に支配されていた。脳に埋め込んだSuikaで管理されるエキナカ社会。その外で廃棄物を頼りに暮らすヒロトは、エキナカを追放されたある男から人類の未来を担う“使命”を課され……

 

--------

 

 

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「でもある時期から、総合知性体の構成ノードのひとつだった横浜駅が自己増殖を始めたの。原因は分かってないわ。それで鉄道ネットワークが路線沿いに飲み込まれて、人工知能としての機能は死んだ。残ったのは本州を覆い尽くす横浜駅と、機能を失ったかつての知能体のノードだけ、ってわけ」

 

 

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「充電したいだけなのに、どうして撃ったの?」
「幽霊がいると聞いたから、とりあえず撃ってみた」
「幽霊じゃない」
「もう分かった。おれは機械は撃たない」
「どういう基準なの?」
「幽霊は撃つとどうなるか知らない。だから撃ってみる。機械は撃つと壊れる。勿体ない」
「変なやつ」

 

「理由もなく人を撃ったことは一度もない」

 

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この物語の中盤に出てくる九州のトシルのキャラがよき。

 

 

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ハイクンテレケはまた数秒黙った。機械なのに考えたり喋ったりするテンポは人間とこうも似ているんのは何でなんだろう、とトシルは思った。対人コミュニケーションを考えて、合わせているだけかもしれない。そういうのは嫌だな。

 

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ロボットも眠る。

 

高度文明時代(今現在のこと)

 

さあ向かうは42番出口
P204

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『ドストエフスキー全集』

 

「何だこれは。本州が全て横浜駅になっているのか」

 

人間による政府を置きながらも、実質的な意思決定者として統合知性体が君臨していたこと。

 

構造遺伝体

 

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読みやすいSFだと思う。ただ深く考えてはダメ✖そこは注意しなければならない。
思考の谷間へ落ちてもどうにもならない世界観
私の場合は通貨について一旦停止で考えてしまった・・



作者が触発されたのが椎名誠『アド・バード』

「『横浜駅SF』を読んで最初に思い出したのは 椎名誠氏の『アド・バード』で、
実際あとがきにも柞刈氏も椎名氏が大好きでその影響が出ている、とあった」

ううむ・・椎名誠はエッセイが好きでSFは未読である。

 


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