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ひとはなぜいきるの




娘が3年生の時のことだ。


祖父が「人間はなぜ生きるんだろうね」

と聞いたら、彼女は

「そりゃ神さまにしかわからないことですよ。人間はそれがわからないから生きるんですよ」

と言った。


という話を思い出した(当時は作文にも書いたから、ここにも記しておいたと思うのに、見当たらない)。


娘とその祖父はこういうスモールトークをよくやっていて、娘も小さい頃はしょっちゅう「ええこと」を言っては大人の胸の中の柔らかいところをわしづかみにしたものだったが、成長するにつれ、ごく普通のことしか言わなくなって来た。まあそれが社会的に成長するということなのだ。



昨夜、娘は宮崎駿監督の「ぽにょ」を観終わって、

「ああ、ラーメンが食べたくて死にそうですよ」

と楽しそうに言った(主人公等がおいしそうにラーメンを食べるシーンがあるそうだ)。

ほんまに普通のことしか言わんようになっとるな。

でもほら、わたしにとっては、娘はわたしの「文化」を最も理解してくれる最も身近な人なのである。夜中にラーメンが食べたくなる人なんか、わたしの周り半径2キロには彼女しかいない。


ああもしかしたら、人が生きるのは、人生においては、映画を観て無性にラーメンが食べたくなるような、そういう種類のことが時々起こるからなのかもしれない。

(ラーメンを食べるため、じゃなくってよ)


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