序盤戦術。

2017-06-16 | 将棋
藤井四段は26連勝。次戦は中1日で土曜日ですね。木曜日、土曜日と大阪で対局する場合、大人だったら金曜日は休養ですが、中学生の藤井四段は大阪から名古屋に戻って学校でしょうか。

それにしても興味深いのは藤井四段の序盤戦術。先日の叡王戦の将棋ですが。



先手番▲55歩中飛車に対して△63銀△74歩型にするのは作戦負けになる、というのが昔からの定説でプロ間では採用率は低いです。この定跡の評価は自分が子供の頃から変わっていません。実際、感想戦で森下九段も「藤井君のほうが作戦負けする格好だと思うけどなぁ」と言っていますが、定跡としてはそうです。ただ藤井君くらいの年齢だと、この定説には詳しくないでしょうから、その先入観を無しで局面を見れば、後手もやれる、ということなんでしょう。自分はプロレベルの序盤を勉強するようになってから20年くらい経つので、いまさらこの形が「後手もやれる」とか言われてもなかなか飲み込めないですが。これのようにだいぶ昔に評価が定まっている形は若い人によって見直されることが増えてくるかもしれません。で、自分らの年齢の棋士はそれにどう対応するかが問われます。


今週は免状を書いた帰りに神宮で野球を見たり。昨日は相手が則本だし、どうせ勝てないから世界新記録を見物するつもりで行ったら、記録は止めるし、まさかの大勝でした。応援する側が諦めていてはいかんかったです。
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