まつや清の日記 マツキヨ通信

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いのちを守る防災・減災推進条例 全議員賛成で可決!インフルエンザで市長の欠席、所信への意見

2016年03月18日 | ニュース・関心事
 
減災条例は山本議員(公明党)が代表して趣旨説明。市長の所信への意見は書き上げるのに相当苦労したので今回は長いけどアップ。賛成討論の牧田議員(自民党)の森下小問題意見はよかったです。
 
※※田辺市長は、所信表明において第三次総合計画と地方創世戦略に基づき、5大構想と6つの重点プロジェクト中心に一般会計2822億円、特別会計2429億円余、企業会計727億余、計5978億円余の予算を示し、人口減少への「抑制」と人口減少社会への「適応」を課題としていることを述べました。
「抑制」と「適応」の前提となる時代認識は、昨年の所信において示された”「成長・拡大」から「成熟・持続可能」への転換”の時代認識と同じである、との答弁をいただきました。「成熟・持続可能」という歴史認識・社会哲学は私と市長と一致しております。ただ、市長は、人口イコール経済、人口が減ると経済規模が縮小し今までのどおりにやっていけないという成長主義路線にも囚われているようにも見えます。時間軸として、目前と中長期を区別することで、「成熟・持続可能」な時代認識を力強く語っていただきました。
私は、「成熟・持続可能」な社会は、人口が減少し経済規模が縮小しても新たな幸せな仕組みを作る、「小さく質の高い」社会、自治体に転換して行く大きな戦略を含んでいると認識しています。広井良典千葉大学教授は「人口減少社会の希望」として若い世代のローカル志向をあげ、首都圏私立大学に入学する首都圏以外の高校生が2010年34%から2013年には31%と減少し「全国から東京の大学に若者が集まる」傾向は徐々に減少しているとして指摘しています。
 
もう一つは、所信表明において市長は江戸の儒学者佐藤一斎(いっさい)の言葉を引用して「努力することの美しさ」を強調しました。市長の博学を示すものであり教育者として含蓄深い指摘であると考えます。しかし、政治に携わるましてや為政者(政権担当者)、一人の権力者として見たとき、「全てにおいて結果責任を問われる」「冷酷で非情な」「職業としての政治家」の側面からすれば、そのリーダー性にやや懸念が残ります。為政者は想像もできないような孤独の世界にあります。
しかし、市長もいうように「ないものねだりよりあるもの探し」の観点に立てば田辺市長のもつインテリジェンスの高さ、やさしさを、十分に生かしていく必要があるわけであります。その権能を与えられているのは、二元代表制の一方の極である議会であり議員であります。つまり、各会派の構成人数による力関係だけでなく、少数意見を代弁する集合体、合議体としての議会、議員の議論する力、討論する力に権能が存在しています。
いま、静岡県知事と市長は緊張関係にあり市民から大きな関心事で、田辺市長、がんばれの声は広範に存在しています。勿論、県知事がんばれの声もあります。浜松市での新野球場建設調査費は市議会で県議会でも減額修正され、川勝知事は再議の選択は避けました。実は、川勝知事はこうした議会との緊張感系の中で鍛えられリーダー性を高めているのではないか、と思うわけであります。県議会、市議会の与野党の構成の違いもありますが、その意味で、森下小学校問題は議会として一旦の否決はひとつの選択肢でありました。二元代表制において「議会、議員の討論する力」の成熟が田辺市長のリーダー性を高めていくのではないか、と自らの力不足を痛感しながらも強く感じているところであります。その意味で、2016年、田辺市長に期待すると同時にまた厳しい批判をもちながら今年1年間も臨んでいきたいと考えます。