「人は思い出を残す旅人」
父は青春を戦争に捧げ、亡くした戦友の思い出を生きる力にしていた。
私は健康になりたくて、医師の助言で都会から転地療法として、山や川、海の学校へ転校させられた。そのためか、友よりも自然の思い出が多かった。
「人は明日に希望を持って歩む旅人」
満足な仕事もできないのに、胸の病に倒れ窓際に2年過ごした新人だった。生きる希望を失い、いつも窓の外を眺めていた。ひまわりが僕を励ますように咲いてくれた。
「人は愛を求めて歩む旅人」
何をしても失敗、間抜け、ドジというイメージが定着していた。いつからか、皆が考えもしなかった事をする人だというイメージが生まれた。それは人を思う気持ちから生まれたのだ。それを愛というのかもしれない。
人はそれぞれ何かを求めて歩む永遠の旅人。
真実は足下にあるのに人は旅をするのだ。