川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

愛読書じゃ生ぬるい

2024年11月28日 | 
執行草舟さんが、愛読書じゃ生ぬるい、その本が私であり、私はその本だ、って言えるくらいの本を持たないといけない、的なことを言っている。

彼の場合は、

  • 葉隠
  • 聖書
  • バガヴァット・ギーター
  • 正法眼蔵

がこれにあたる。

私はこれらの本を「私自身である」と思っています。血液になっている。座右の書を通り越し、すべて私の血液であり細胞です。

私そのものなので、愛読書ですらありません。

とまで、言っている。

さすがだ。

私の場合、それにあたるのが、中島敦『李陵』ですね、、

 
30歳くらいまでは司馬遼太郎『峠』だったかも。でも今は『李陵』。

毎朝のランニングで、毎日、『李陵』を聴いている。Audibleで。

飽きずに、暗唱してしまうほど、聴いている。

 李陵の解説は こちら

____________

座右の書を通り越し、愛読書を通り越し、私自身であり、私の血液であり、私の細胞であり、私の呼吸であり、私の皮膚であり、私の内蔵であり、私の骨である。

そんな本を持つと、いいです。

なんだか、自分に芯ができる気がします。

みなさんも、自分の「芯」となるような、愛する本をお持ちになることを、おすすめします。
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コンプライアンスはright インテグリティはrighteous

2024年11月28日 | 経営・インテグリティ・エンゲージメント
昨晩、国際弁護士団体IPBA(環太平洋法曹協会)の仲間に、インテグリティを説明した。

コンプライアンスとの違いを踏まえて。

でも、コンプライアンスがrightで、インテグリティがrighteousってのを言わなかった。言えなかった。

そういう整理をして、表にはしていたが、、、


「正しい(right)」のは簡単。アタマで理屈をこねくり回せば、例えば原爆投下も、「早く戦争を終わらせるため」の「正しい」戦術。

しかし、「美しい(righteous)」とは言えまい。

言われたことをやる、ルールを守るのは、正しい。Right.
でも、それだけでは、美しくない。Righteousではない。そんなシーンがありませんか。

これからは、特に外国人には、

 コンプライアンスがrightで、
 インテグリティがrighteous 

って説明をするように心がけます!


 
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松下幸之助の「新しい人間観の提唱」

2024年11月28日 | 人物
松下幸之助は、52年前の昭和47年、77歳のときに、「新しい人間観の提唱」をした。


そこには「まことに人間は崇高にして偉大な存在である」が2回書かれている。

「衆知」が3回、書かれている。

____________

幸之助は、9歳で丁稚(要するに口減らし)に出された。

だから小学校も出ていない。

そこから68年、いろいろ苦労して(戦後の財閥解体のときが一番辛かっただろう)、ついに、77歳にして、「新しい人間観」までを提唱するに至る。

無学でも、革命的な、「人間観の提唱」までできる。

68年、懸命に、真摯に、精一杯、生きてきたんでしょう。

酔生夢死で、カウチポテトで、自分の幸せとかを考えてこなかったんでしょう。

世のため人のため、を考えて、悩み、落ち込み、もがき、苦しんだんでしょう。

無学の幸之助が、77歳で「新しい人間観」を提唱した。

私はこれを諒とする。

____________

この「新しい人間観」には、エドモンド・バークとか、執行草舟が好きな、「崇高」の二文字が、2回、出てくる。

幸之助も、崇高を目指して、生きていたのでしょう。


 

 
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紀藤正樹弁護士は美しくない

2024年11月28日 | 人物
とにかく事あるごとに自著の宣伝をする紀藤正樹弁護士。

反対派にも「俺の本を読め。買え」と脅す紀藤正樹弁護士。


美しくない。

こうはなりたくない。

他山の石とさせていただきます。

いつもありがとうございます。
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広田弘毅は毎晩論語を読んでいた

2024年11月28日 | 人物
広田弘毅は毎晩論語を読んでいた。

と、執行草舟さんの本に出てきた。

 
広田は夥しいほどの書籍を読んだが一日の最後は常に論語に目を通すことが習慣だったという。

と、ネット情報にもある(佐々木常夫さんブログ)。

本当だろうか。ま、本当だということにしておきますか、こういういいエピソードは。

そして、執行草舟によれば、広田は、「自分が毎晩論語を読んでいた」ということを、決して人に語らなかったそうな。

「じゃあなんで80年後の我々がそのエピソードを知っているのか」ってツッコミが来そうですが。

これも、いいエピソードなので、そうなのだ(広田は論語読みを語らなかった)、ということにしておきましょう。

口で語ると教条主義になる。
背中で語れ。黙して実行せよ。

そう執行草舟は言う。

____________

この広田と論語のエピソードが、あの名作『落日燃ゆ』(城山三郎)に載っているかどうかは、ChatGPTとかで調べても、わからなかった。

いつか再読するかな、、、


 
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左翼というのは「文句屋」

2024年11月28日 | 政治
戦後の日本においては、左翼的な立場というのは、すべて文句屋だということです。

人生に文句のない人などはいない。それを国や人のせいにするか、しないかの問題です。

執行草舟

 
さすが執行草舟さん、スパッと人の言わないことを言う。「自分の言葉」で語る。

たしかにそうだなぁ。左翼ってのは、最近は、「とかく政権に文句を言う」人っぽく見えますね。

たしかに権力への監視は大事。

しかし、その言い方、言いぶりが問題。

他責するのか、自責するのか。

権力に対して意見を言い、批判するのはいい。

しかし、「文句屋」にならないようにしないと。

「文句屋」であるかどうか、ではない。

「文句屋」と見られないようにしないと。

自戒を込めて。
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急ぐのは、欲

2024年11月28日 | 人生
執行草舟が言っている:

急ぐのは、みんな欲です

って。


 
ぐさっときた。わ、私、急ぎまくってるかも、、、

せっかちに、動き回っているかも、、、

事務所で、ギリギリまで、バタバタして働いているかも、、、

1分でも無駄にせず人生を燃焼させたいと思うあまり、急いでばっかりかも、、、

昔、乱暴な運転をしていたら、後輩に、「なんでそんな死に急ぐんですか」って言われたこともあったっけ、、、 これは30年くらい前の話。。

でも30年経っても、死に急ぐように息せき切ってあえいでいるのは変わらないかも、、、、

稲盛和夫さんが「土俵の真ん中で相撲を取れ」と言っている。

そう。

ゆとりをもって、横綱相撲で、何事も望まないといけませんなぁ。

急ぐのは、欲。

急ぐのは、みっともない。

悠長に、悠悠と、鷹揚と、しないといけませんね。
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新聞は俗人の聖書

2024年11月28日 | 人物
新聞は俗人の聖書。

山本七平の父親の言葉。だから山本家では新聞を読まなかった。

新聞読むなら、聖書を読め。

それで山本七平は若い頃は聖書ばかり読んでいた。

大人になってから山本七平が新聞を読んだかどうかは知らない。

____________

もう一人出会った。

新聞を読まない人に。

執行草舟。

今でも新聞を読まないらしい。

「縦に生きる」人だから、新聞は、横。


新聞は、世俗。欲望。ゼニカネ。

新聞を読んでも、心躍る個人の精神は載っていない。

新聞を読んでも、崇高に近づけない。

崇高に近づくものだけに価値を認める執行草舟さんらしい。

お、俺も新聞を読むのをやめて、執行草舟さんみたいに、人類の英知が詰まった古典ばかりを読むかなぁ。


 
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魚谷俊輔『反証 統一教会』の前半から少しだけ抜粋

2024年11月28日 | 宗教

話題の、家庭連合/UPF魚谷俊輔さんの、『反証 統一教会』の、前半の150頁くらいから、いいところを私の言葉にして抜粋:

■  なぜ宗教「二世」のみをあげつらい、「三世」「四世」問題とは言われないのか。
 …二世のみを問題にすることで、新宗教を狙い撃ちすることができる、、

■ 「テロは許されない」が本音であれば、安倍元首相の襲撃事件の真相究明と、テロ防止のための施策、警備体制の見直しなどが中心になったはず。

■ (正体隠しについては)マスコミ等によってあまりにも悪い噂が広められたため、最初から教団名を明かせば拉致監禁される危険性が高まることなど懸念して、教義の内容を一通り聞いてもらった後で教団名を明かすという方法を考案した信者もいた

■ パウロから始まる正統といわれるキリスト教神学は、『肉体の復活』を信じているのであって、死後の『霊魂の不滅』を教えているわけではない。
 …これは初耳。勉強になりました。

■ 日本における統一教会の宣教を最初に成功させた西川氏は、無一文の一宣教師にすぎず、かつて日本の植民地であった国からやってきたみすぼらしい密入国者に過ぎなかった
 …そうですよね。でも伝道頑張りました。まだ尊敬されますね、特に年配信者から。

■ 櫻井氏の主張は、学問的に常軌を逸している。学者としての良心があれば、最低でも両論弁記にすべきであろう。
 …そう、櫻井義秀氏の主張は、「常軌を逸している」ことが多い、、、

■ どのように庇護をうけてきたのか明らかにすべき。(中略)
 証拠もないのにイメージだけでこうした記述をするのは学問の精神に反する
 …いいですね、「学問の精神に反する」っての。

■ 全国弁連は、「レフチェンコ事件」によって危機感を募らせた左翼勢力によって組織され、スパイ防止法制定運動の支援組織である国際勝共連合と、その関連団体である統一教会の壊滅を目的として、「霊感商法」反対キャンペーンを展開するためにつくられた組織であった。
 …このExtensiveな定義は、いい。

■ 神学的意義付け 
 櫻井氏の言うような「堕落したエバ国家の日本とアダム国家の韓国」(P.137)ではなく、「世界の母の国」としての愛と奉仕の精神であった。
 …日本が韓国に従属する、って形ではない。

■ 日本の信徒たちは、神の摂理を進めるために喜んで献金したのであり、それを外部から客観的に「搾取されてきた」と解釈するのは下衆の勘繰りである。
 …あまり使わない「下衆の勘繰り」って言葉は、櫻井義秀氏にはヒットする。反家庭連合の方たちがやっているのは、多くは「下衆の勘繰り」です、って言いたくなります。


 
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紀藤正樹先生の悪文を利用すると、、

2024年11月28日 | 法律・海外法務
紀藤正樹弁護士がTwitterで:

霊感商法は組織的に統一教会が行って来たことですが、統一教会が言う拉致監禁と言う現象(拉致監禁かすら確定しない現象を多数含む運動論的用語にすぎない)をジャーナリストや弁護士が指導した事実もないのに統一教会は虚偽宣伝を繰り返しています。

ですって。
____________

拉致監禁と全く関係のない霊感商法をぶっこむところが紀藤正樹先生的。

つまり、「統一教会=霊感商法=悪」というレッテルを貼ろうとして懸命なんですね。霊感商法って言葉を作ったのも共産党の赤旗ですし(正式名称は開運商法です、消費者庁が利用)。

法律的には、統一教会(家庭連合)が霊感商法で責任を負った裁判は一つもないのに、、、

この「紀藤構文」を利用すると、以下のような文章も作れます。

拉致監禁は組織的に反統一教会が行って来たことですが、反統一教会が言う霊感商法と言う現象(霊感商法かすら確定しない現象を多数含む運動論的用語にすぎない)を反統一教会は虚偽宣伝を繰り返しています。 

____________

しかし相変わらず紀藤構文はわかりにくい。。

「現象を」と「虚偽宣伝を」と、「~を」が2つあるんですね。。。
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家庭連合は解散すべきなのか

2024年11月28日 | 法律・海外法務
家庭連合が、解散要件の「著しく公共の福祉に反することが明らか」といえるかは、要は解散に値するほど「治安を害したか」と解釈できます。

以下の5点から、解散に値するほどの治安を害したとは言えません。

1 他の宗教との対比

顕正会は1999年からここ25年で12件の刑事犯を犯しています。法友之会は、1990年に教祖らが懺悔させると称して7人を溺死させました。他に、家庭連合以上に治安を害した宗教は多いです。

一方、家庭連合は60年で刑事犯はゼロ件です。不法行為責任は多いですが、これはみな霊感弁連による「信仰辞めた、金返せ」訴訟です。

信仰している間は何も言わないのに(実際、この60年で詐欺・強迫取消しは1件もありません)、辞めて数年経って「金返せ」というのは虫が良すぎます。

こういう「背教者=裏切り者」との脱会後のトラブルが、解散に値するほど「治安を害した」事案でしょうか。トラブルは全て、脱会して霊感弁連と会った後に「発生」するのです。

なお、背教者は極少数で、信者の2,000人に1人くらいです。

さらに、多くの事案で不法行為の消滅時効3年が経過していたのに、裁判例では「霊感弁連に会ってマインド・コントロールされていた(=自由な意思決定を阻害されていた)と指摘されるまでは損害と加害者を知らなかった」と認定され、消滅時効が適用されなかったようです。

強引すぎる認定です。

そもそも「マインド・コントロール」という概念は、欧米では「エセ科学」として裁判所で否定されており、櫻井義秀教授も指摘していたとおり、責任転嫁の詭弁にすぎません。

2 正体隠し(未証し勧誘)

家庭連合の未証し勧誘が攻撃されています。

裁判例の基準を分かりやすく言うと「帰依するかの決断前に、教義の概要を説明すればいい」のです(平成26年3月24日札幌地裁判決)。

この基準を満たすのは容易なので、最近の裁判例では、家庭連合が霊感弁連に多く勝訴しています(令和になってから4勝2敗)。

最近出版された魚谷俊輔『反証 統一教会』では、「かつては拉致監禁が猖獗を極めており、拉致されぬために偽名を使う信者も多かった。いきなり『統一教会だ』と明かすと、伝道者側が身バレして拉致監禁されるおそれが高かった。その拉致を避けるために、いきなり統一教会と明かさず、信頼関係が構築されてから明かすという防御戦略だった」と書いてありました。

未証し勧誘にも拉致を防ぐための必要性と合理性があったのだと思いました。

3 拉致監禁

 家庭連合信者の拉致監禁が解散請求の一因になっています。

なお、これは文科省書面が表現する単なる「監視」ではありません。12年半も監禁された後藤徹氏の裁判の高裁判決は、15度も「違法」と表現して監禁を認めています。

解散請求をすると文科省が宣言した2年前、22の民事裁判を根拠にしていました。その原告の55.4%は拉致監禁被害者です。

それとちょうど符合するように、文科省が解散命令請求の根拠として出している陳述書233通の55.8%は、拉致監禁被害者、つまり背教者が書いたものです。

背教者という僅少な「裏切り者」が虚心坦懐に公正な書面を書けるとは思いません。

「強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない」という憲法37条2項が示すとおり、長期の身体的拘束は人の認知を歪めるからです。

多くの反家庭連合の陳述書には「地獄に堕ちる」と言われたから…と言い訳めいて書いています。しかし、大の大人が地獄に堕ちると言われて長年にわたって献金したりはしません。

4 「被害」はあるのか

 霊感弁連は「被害者救済」を声高に叫ぶものの、今、家庭連合の献金の「真の被害者」がどれだけいるか、疑問に思っています。

全国統一教会被害対策弁護団は、194人による57億円の「被害」を主張して東京地裁での「集団交渉」の「調停」を申し立てています。

しかし、「いつ、いくらの被害に遭った」という献金被害の証拠は一つも出していません。半数くらいが除斥期間を経過しています。

弁護士が350人くらいいて、弁護団結成(令和4年11月24日)から2年を経過したのに、証拠を一つも出さないのはおかしいです。

裁判になったら負けることを見越して、調停・集団交渉によって時間稼ぎをして敗訴判決を免れ、仮に家庭連合が解散になった場合に残余財産からの回収を目論むという遅延戦略なのだと思います。

よしんば献金の「被害」があったとしても、それと解散命令とは別次元の話です。

霊感弁連が、解散命令請求を出さない文科省への国賠請求をした事案で、東京地裁が「(解散命令等の規制は)個々の取引関係者が被る具体的な損害の防止、救済を制度の直接的な目的としたものとはにわかに解し難く、かかる損害の救済は一般の不法行為規範等に委ねられている」と判示したとおりです(2017年2月6日判決)。

「被害」救済すなわち献金の返還のためには解散をさせない方が安全とも言えます。

実際、霊感弁連の紀藤正樹弁護士は、オウム真理教の解散には反対していました(週刊現代1995年7月1日号)。

5 家庭連合の活動

オウム真理教は設立後11年でサリン事件を犯し、当時の日本の信者が1万人程度でした。

一方、家庭連合は韓国で設立後70年、世界195か国に広まり、日本だけでも10万人程度の活発な信者がいます。

「少数を長く騙せる。多数を短期間騙せる。でも多数を長期間騙すことはできない」というリンカンの言葉があります。

家庭連合の歴史や地理的な広がりだけから見ても、家庭連合にはそれなりの信頼性があるはずです。

私は今年6月にフランスに赴いてCESNURという宗教会議に出席しましたが、そこでも家庭連合の教義と活動は国際的にもそれなりの評価を得ていました。
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宗教法人の解散 -民法が「法令」に含まれるか

2024年11月28日 | 法律・海外法務
民法が「法令」に含まれるか

宗教法人の解散原因の「法令に違反」(宗教法人法81条)につき、簡単に意見します。

私も家庭連合と同様、民法の不法行為事例が「法令に違反」といえないと思っています。理由は以下のとおりです。

1 国際法・国際常識

パトリシア・デュバル仏弁護士が国連に意見書を出しているとおり、抽象的な「法令」「公共の福祉」違反を解散原因とすることは、国際人権規約18条3項に違反します。

諸外国の宗教法人の解散でも、不法行為が原因となるところはありません。

2 民法709条に「違反」していない

民法が日本で制定されてから128年経ち、法曹が何万人も居ましたが、不法行為責任を負う者を「709条に違反する」と表現する法曹は一人もいなかったはずです。

実際、何万件の判例を検索しても、不法行為に基づく損害賠償を709条「違反」の賠償と表現する法曹は一人も見当たりません。

我々法曹は709条に「基づく」賠償請求をしてきました。709条「違反」の賠償請求ではありません。家庭連合は709条に基づく賠償義務を果たしてきたのです。

法曹が128年間も守り続けてきた伝統と表現を、今回の解散命令請求の裁判所が変えるのでしょうか。

3 オウム高裁は事例判例ではない

家庭連合田中会長に対する過料裁判の地裁判決が、「刑法等の禁止規範…」と判示した平成7年のオウム事件高裁判決を、事例判例だとして排斥しています。

これにはびっくりしました。日本に法曹は5万人居ますが、このオウム高裁判例を読んで「事例判例」だと思う法曹は一人もいないはずです。

司法試験に受かった私の事務所のパラリーガルも「これは事例判例とは言えません」と言っていました。
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岸田首相の一夜の解釈変更は、、、

2024年11月28日 | 法律・海外法務
2022年10月、家庭連合への質問権行使(解散命令の要件)が問題になっている際、当時の岸田首相が一夜で「民法も『法令』に含まれる」と解釈変更をしました。

海外に英語で日本の状況を伝える役割を担っていた私は、日本人として「首相の一夜の解釈変更」にはとても恥ずかしい思いをしました。

この岸田首相答弁は、国会議事録に残っていますが、「組織性、悪質性、継続性などが明らかであり、宗教法人法の要件に該当する場合、御指摘の民法の不法行為、これも入り得る」です。これはトートロジー(同語反復)に陥っています。

「法令」に民法が含まれるかという「宗教法人法の要件」の話をしているのに、「要件に該当するなら民法も含まれる」というのは意味不明です。

組織性等の3要件もそもそも宗教法人法の要件ではありません。

要するに、岸田首相は何も分からずに発言していたのでしょう。

この歴史に残るトートロジーをメディアでは誰も指摘していないのにはびっくりします。
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家庭連合案件は「政治的プロパガンダ」

2024年11月28日 | 政治
ある手続きのために書いている私のドラフトをシェアします。

受任後の感想  -政治的プロパガンダ

私が家庭連合を受任し、2か月経った令和4年11月頃には、「この家庭連合問題は単なる法律問題ではない、政治的な色彩がとても強い。『左翼のプロパガンダ』といえるのでは」と思いました。

理由は以下のとおりです:

① 共産党や霊感弁連(全国霊感商法被害対策弁護士連絡会)が、スパイ法に関する政治・社会運動をして家庭連合への資金源を断つため、霊感商法という「キャンペーン」ないし社会運動を始めたこと。

 実際、1987年頃に霊感商法が話題になった際、当初は「被害者」は1名だけだったことを、霊感弁連の小野毅弁護士が証言しています。

 なお、それまでは「開運」商法と呼ばれており、今でも消費者庁は正式には開運商法という言葉を使っています。

② 霊感弁連が、会合で「文鮮明は地獄に堕ちろ!」とシュプレヒコールを挙げていたこと(キリスト教の中川晴久牧師が証言しています)。

弁護士が人前で特定人を「地獄に堕ちろ!」とシュプレヒコールを挙げるのは、異常で不気味です。

③ 家庭連合の60年の歴史で、被告になった約170件の裁判を、ほぼ全て(約98%)を霊感弁連が代理してきたこと。

 本当に全国的な「被害」があったのなら、インターネットのない1990年代などは特に、霊感弁連以外の地元の身近な弁護士に頼るはずです。

 霊感弁連は、多く見積もって200人いるとして(人数を公表していません。実際に稼働しているのは20人程度のようです)、弁護士の0.4%でしかありません。

④ 開運商法ないし霊感商法として消費者庁に報告される相談(安倍事件前の2021年、1,441件)のうち、家庭連合に関するもの(27件)はわずか1.8%しかなかったこと

 ところが、霊感弁連は、「全国霊感商法被害対策弁護士連絡会」と名乗っていながら、全霊感商法のうち1.8%でしかない家庭連合に対してしか攻撃していないこと(霊感弁連のウェブサイトでは家庭連合のことしか書いていません)。

⑤ 共産党の志位委員長が、安倍暗殺事件後、家庭連合に対して「最終戦争だ」と息巻いていること。

⑥ 家庭連合の信者である吉村正氏を拉致監禁した人身保護請求事件(札幌地裁★号)で、共産党の弁護士196名が代理して拉致監禁を正当化しようとしたこと。

 元内閣法制局長官の林修三弁護士も、「共産党系弁護士200人は異常」と発言していました。法は数ではなく論理で決せられるはずです。

⑦ 一方、家庭連合には、創設以来60年、刑事犯罪はゼロであること。

 また、2009年のコンプライアンス宣言後、家庭連合に献金された事案で、判決まで行った民事裁判は1件のみであること。

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以上の7点から、この家庭連合案件は「左翼のプロパガンダ」だと思いました。その思いは今も変わっていません。
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私が家庭連合案件を受任した経緯

2024年11月28日 | 法律・海外法務
私が家庭連合案件を受任した経緯を、ある手続きのために書いている。そのドラフトをシェアします。

私は、家庭連合はおろか特定宗教の信者でなく、家庭連合と関わりを持ったことはありませんでした。だいぶ昔の桜田淳子さんの事件あたりで話題になった団体という程度しか知りませんでした。そんな私が2年前に家庭連合案件を引き受けた経緯を説明します。

安倍元首相暗殺から1か月強経った令和4年8月末、日本の大手法律事務所の知人弁護士から、「なかなか引き受け手がいないのですが、今話題の旧統一教会関連の仕事ができますか…」と打診されました。

担当窓口は米国ワシントンにあるミラー&シャバリエという法律事務所で、日本の家庭連合ではなく、家庭連合の世界本部を第三者的・中立的な見地から代理するという話でした。

このとき、家庭連合の解散命令請求が話題になっており、とても評判の悪い団体だとは認識していました。

そのため、私が受任すると私のクライアントが離れ、私の事務所の売上が落ちたり、一生「統一教会の代理人」としてレッテルを貼られたりするなどのレピュテーションリスクはもちろん考えました。

端的には、私が広めたいと思って頑張ってきた「インテグリティ」の研修依頼が今後は少なくなるかも…というデメリットは天秤にかけました。

____________

インテグリティというのは、高潔さ・誠実さと訳されます。5年ほど前から、私は企業にインテグリティを導入する仕事を得意にしてきました。企業不正から逃げずに立ち向かう風土改革をすることのサポートです。

2021年に中央経済社から『インテグリティ』を出版し、第4刷まで重版を重ねています。

批評の強いこの案件を引き受けた理由は、頼まれたら無下に断りたくないし、逃げるのはインテグリティに反するからです。

私が日頃から企業に「逃げずに不正に対して声を上げよう」と言っておきながら、私が家庭連合案件から逃げるのは言行不一致だと思いました。

私がロールモデルの一人とするガンディーなら引き受けるかなと考えたりもしました。彼なら逃げずに引き受けるだろうと思いました。

____________

私は学生時代から漢籍等を多く読んでおり、孟子の「自ら反みて縮くんば、千万人と雖も吾往かん」、内村鑑三の「勇ましく高尚なる生涯」などの考えが影響したのだと思います。

私はもともと、13歳で「千載青史に列せん」と喝破した頼山陽や、「知己を千載に俟つ」と言った勝海舟に憧れて「千年の長期的スパンで考える」ようにしていました。

「できるだけ多くの人をたくさん幸せにする」のが私の幸せ・目標であり、そのために、現世で批判を浴びても、死後に何かを遺したいと思っています。

____________

より具体的には、この案件を受任する前、
  • 自分は何のために弁護士になったんだ?
  • 何のために生きているんだ?
  • 批判を恐れて自分の名声を保つために生きているのか?
  • 困っている人・団体がいるのに手を差し伸べないのか?
  • 勇気はあるか?
の問いを自分にぶつけました。

その上で、やはり逃げるのは私の信念に反すると思い、仮に過去に過ち・改善点があったとしても、家庭連合が組織を改善したいならお手伝いをすべきと思いました。

____________

また、私は当時(今もですが)、家庭連合が反社会的だとは認識していませんでした。極悪人でも適正な手続に従い刑事裁判を受ける権利があるのと同様、どんな悪い団体でも適正な手続で解散を争う権利があります。

社会にはドブがあり、誰かがドブさらいをするから人は社会生活を維持できます。弁護士は「誇り高きドブさらい」です。

誰もやらないなら私がやろうという「乃公出でずんば」の男気を出したところもあります。

後に、ミラー&シャバリエの弁護士から、この案件を打診した日本の事務所にはみんな断られ、私が47番目だと聞きました。

____________

さらに、以下の3つの要素から、私にはリスクを取ることができました。

「リスクを取れる者がリスクを取らないと世の中は良くならない」と日頃から思っていたため、自分の信念に従い、思い切ってリスクを取りました。

① 英語が使える
『英語交渉術』という本を出すくらい自分の英語には自信がありますので、米国法律事務所とのコミュニケーションは得意とするところです。

② しがらみがない
私は大きくない事務所の経営者であるため、忖度せずに自由に選択できます。

③ 経済的な基盤がある
顧問先もそれなりの数がありましたし、インテグリティという独自のコンテンツがあるため、なんとか妻と子ども3人を食べさせていけて「死ぬことはないだろう」と思いました。

以上のような理由から、誰もが引き受けないこの案件を引き受けました。

その後2年、それなりにデメリットはありましたが、全く後悔していません。

世界本部や米国との連携等で、私の英語力等がお役に立てていると思っています。

今も誇り高く、家庭連合のために粉骨砕身しています。
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