執行草舟の『現代の考察』に、だれか偉い人の言葉で「宗教が文明の起源。すべての文明は宗教から始まった」的なことが書いてあった。
宗教が文明を始めた、というのは言い過ぎだろうが、どんな文明にも宗教が伴っていた。ってか、古代の生活には宗教は不可欠だった。
って考えると、宗教は我々人類を育んできた親のようなもの。
宗教なかりせば文明はなし。
文明なかりせば我々もなし。
かように、「宗教は親」だとすれば、我々が親孝行をすべきなのと同様、宗教とか歴史を学ぶべきってことになる。
「親が昔は自分のオムツを変えたりしてくれたけど、今は別に私に役に立っていないから、リスペクトをしない」のでは、親孝行なんてありえないし、そんな不遜な「恩知らず」は人非人だ。
それと同様、「宗教は昔は文明に役立ったかもしれないけど、今は別に私に役に立っていないから、リスペクトしない」のでは、親不孝者と同様、人非人とまでは言えないにしても、文明社会に生きる者の取る態度ではない。
人は、親を敬うのと同様、宗教とか歴史をリスペクトしなければいけない。
歴史とか宗教を学ばぬ者は、「恩知らず」と言えよう。
「今の自分に役に立たない」からと言って、歴史に不遜な態度を取ってはいけない。謙虚に歴史から学びましょう。