本日3月5日は、聖武天皇が国分寺・国分尼寺建立の詔を出した日で、空海が嵯峨天皇から東寺を下賜された日で、ボストン虐殺事件が起こった日で、徳川慶喜が江戸城無血開城に伴い江戸城を出て上野寛永寺に移った日で、ハワイ国王カラカウアが来日した日で、治安維持法に反対していた山本宣治・元衆議院議員が右翼団体・七生義団の黒田保久二により刺殺された日で、團琢磨が日本橋の三井本館前で血盟団員により射殺された日で、国家社会主義ドイツ労働者党・ナチスと国家人民党の与党が国会議員の過半数を獲得した日で、ソ連の最高指導者ヨシフ・スターリンの重体(実際は同日死亡)の報道により軍需株を中心に世界中の株式市場が暴落した日で、日本赤十字社、日中友好協会、日本平和連絡会と中国紅十字会が北京で日本人居留民帰国問題に関する共同コミュニケ・北京協定を発表して中国大陸からの引揚げが再開された日で、日本SF作家クラブが発足した日で、巫女の日で、珊瑚の日です。
本日の倉敷は晴れのち曇り時々雨でありましたよ。
最高気温は八度。最低気温は四度でありました。
明日は予報では倉敷は晴れとなっております。
本日の倉敷は晴れのち曇り時々雨でありましたよ。
最高気温は八度。最低気温は四度でありました。
明日は予報では倉敷は晴れとなっております。
或る夜の事。
狐は先輩と一緒に或るパブリック・ハウスのカウンター席に腰をかけて、絶えずミルクを舐めてゐた。
狐は余り口をきかなかつた。
しかし先輩の言葉には熱心に耳を傾けてゐた。
「君は御茶を濁すという言葉を知つているかね?」
お。前にも同じことを云いましたね。繰り返しネタですね。
「今回はネタが無いのだ。故に御茶を濁さななければならない。我等は其のような状況なのだ」
あ。それは嘘ですね。ネタが無いはずがないです。ネタはあるはずです。それなのに繰り返しネタを仕掛ける。ハードルは上がつていますよ。どうするつもりなのですか?
「君は何を言つているのかね? お座敷上がつているのだ。The Show Must Go On。ネタが無いまま即興で演じなければならないのだ。故に御茶を濁さなければならない。我等は其のような状況なのだ」
あ。まぢでネタが無いのに無理矢理お座敷に上がつたのかな? 馬鹿だ。三国一の馬鹿がいる。
「君は何を言つているのかね? 君もお座敷に上がつているのだよ。君も逃げることは出来ないのだよ」
嗚呼。そうか。まぢげろやばいじやん。繰り返しネタになつているので前のような御茶の濁し方は出来ませんよ。本当に如何するつもりなのですか?
先輩はお喋りを止めて考え込んだ。
狐の言葉は先輩の心を知らない世界へ神々に近い世界へと解放したのかもしれない。
狐はラム酒を注文し、割賦の中でミルクと混ぜ合わせて、それを舐め続けた。
先輩は云つた。
「ここらで一杯濃いお茶が怖い」
……。
いやいやいやいや。
そんなのではオチはつきませんよ?
「否。これで良いのだ。これは立派なオチなのだ」
何が良いのか? 狐にはさつぱり理解できない。
狐は何か痛みを感じた。が、同時に又歓びも感じた。
人の考えとは、様々なものであるな。さっぱり分からない。それ故に面白いものだ。
そして本当に御茶は濁せたのだろうか? 狐は疑問に感じながら、ラム酒入りのミルクを舐め続けた。
其のパブリック・ハウスは極小さかつた。
しかしパンの神の額の下には赫い鉢に植ゑたゴムの樹が一本、肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた。
狐は先輩と一緒に或るパブリック・ハウスのカウンター席に腰をかけて、絶えずミルクを舐めてゐた。
狐は余り口をきかなかつた。
しかし先輩の言葉には熱心に耳を傾けてゐた。
「君は御茶を濁すという言葉を知つているかね?」
お。前にも同じことを云いましたね。繰り返しネタですね。
「今回はネタが無いのだ。故に御茶を濁さななければならない。我等は其のような状況なのだ」
あ。それは嘘ですね。ネタが無いはずがないです。ネタはあるはずです。それなのに繰り返しネタを仕掛ける。ハードルは上がつていますよ。どうするつもりなのですか?
「君は何を言つているのかね? お座敷上がつているのだ。The Show Must Go On。ネタが無いまま即興で演じなければならないのだ。故に御茶を濁さなければならない。我等は其のような状況なのだ」
あ。まぢでネタが無いのに無理矢理お座敷に上がつたのかな? 馬鹿だ。三国一の馬鹿がいる。
「君は何を言つているのかね? 君もお座敷に上がつているのだよ。君も逃げることは出来ないのだよ」
嗚呼。そうか。まぢげろやばいじやん。繰り返しネタになつているので前のような御茶の濁し方は出来ませんよ。本当に如何するつもりなのですか?
先輩はお喋りを止めて考え込んだ。
狐の言葉は先輩の心を知らない世界へ神々に近い世界へと解放したのかもしれない。
狐はラム酒を注文し、割賦の中でミルクと混ぜ合わせて、それを舐め続けた。
先輩は云つた。
「ここらで一杯濃いお茶が怖い」
……。
いやいやいやいや。
そんなのではオチはつきませんよ?
「否。これで良いのだ。これは立派なオチなのだ」
何が良いのか? 狐にはさつぱり理解できない。
狐は何か痛みを感じた。が、同時に又歓びも感じた。
人の考えとは、様々なものであるな。さっぱり分からない。それ故に面白いものだ。
そして本当に御茶は濁せたのだろうか? 狐は疑問に感じながら、ラム酒入りのミルクを舐め続けた。
其のパブリック・ハウスは極小さかつた。
しかしパンの神の額の下には赫い鉢に植ゑたゴムの樹が一本、肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた。