舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

図書館で児童文学を借りよう!「ジムのおばけキャベツ 」

2017-08-21 02:26:01 | Weblog
図書館で児童文学を借りよう!のコーナー!


僕は子供の時から読書が好きで、近所にある坂井輪図書館に子供の時からずっと通っているのですが、未だによく行きます。
僕がよく読むのは小説とかエッセイとかが多いのですが、そんな中でも坂井輪図書館の児童文学のコーナーは大人になった今でもよく行きます。

児童文学って子供だけがよく読むものだと思われがちかと思いますが、本当に面白い児童文学というものは、年齢に関係なく楽しめるものだと思っています。
子供向けだけど子供だましでは決してない、寧ろ、普遍的な面白さを表現している物語を、子供にも分かりやすく書いた児童文学は、もちろん大人にとっても分かりやすいわけで、誰もが楽しめる優れたジャンルなのではないかと思っています。

寧ろ、自分のような読書で育ったような人間は、子供の時の読書体験のあのわくわくする気持ちが大人になっても蘇ってくるので、定期的に児童文学は読みたくなります。
児童文学、読み始めるのに遅いこともないと思うし、全体的にそんなに長くないし読みやすいですので、かなり僕は色んな人におすすめしたいジャンルです。

ただ、児童文学って多分、普通に買ったりするとちょっと高いと思うし、メディアとかでもあまり取り上げられることがなく、あまり有名にならないジャンルなのではないかと思います。
しかしですね、子供も利用する図書館には、ちゃんと児童文学のコーナーがあり、面白い児童文学を借りられる貴重な場なので、児童文学が気になってる人は図書館に行ってみよう!



ところで、話は唐突に変わりますが、6月末に、新潟市のえんとつシアターで、国際映像メディア専門学校さんが行った坂口安吾の「桜の森の満開の下」の演劇を観に行って来ました。
この時、僕は坂口安吾の原作を読まずに観劇したのですが、演劇の内容そのものより、坂口安吾の原作がどういう話で、それがどうしてこういう演劇になったのか、の方が気になったので、坂口安吾の「桜の森の満開の下」を読んでみようと思いました。

それで、坂井輪図書館に「桜の森の満開の下」を借りに行ったのが7月末くらいのことなのですが、その時についでに図書館の中をぶらぶら歩きまわっていたら、児童文学コーナーにちょっと懐かしい一冊を発見して借りてきてしまいました。
今から紹介するのは、そこで借りてきた本です。



と言う訳で、前置きが長くなりましたが、僕が最近借りて読んだ児童文学を唐突に紹介します!





「ジムのおばけキャベツ」
ディヤング 作 / 白木茂 訳 / 安野光雅 絵



この本は、もともと小学生の時に小学校の図書館で見つけて読んで面白かった記憶があるのですが、ふとそれを大人になって近所の図書館で発見して、懐かしくて思わず借りてきてしまいました。
ジムという男の子が、家のガレージの脇の狭い庭を野菜畑にして、そこでキャベツを育てる、というだけの話なんですけど、それがすごく面白いんですよね。

最初は両親とかお兄さんお姉さんが畑を手伝ってもらって始めるんですけど、みんな忙しくて段々手伝わなくなっていくあたりとか、妙に生々しくて、いい作品って児童文学にしてもそういう描写がちゃんと丁寧なんだなって思いました。
また、ジムがキャベツを育てる中で発生する、季節の移り変わりや、野良犬に畑を荒らされる場面、ヒキガエルやカタツムリや他にも色々な鳥や虫の生態なども、子供向けの分かりやすい文体の中で非常に丁寧に描かれていて、自然をきちんと観察して書かれた作品なのだということが分かります。

他にも、途中から隣のおじさんがキャベツの育て方を教えてくれる展開があるのですが、そこでもおじさんの指摘が本当に細かく、しかし分かりやすく書かれているので、農業についてもきちんと調べて書かれているのだということ分かります。
そして、そんな色々な季節の変化や自然の変化、人との関わりの中で、一生懸命キャベツを育てていく主人公のジムの姿が、かわいらしくも勇敢でもあり、その頑張りっぷりがなんとも感動的で、最後には思わず笑顔になってしまいます。

そして、そんな物語の他に、この本のもう一つの魅力が安野光雅さんの挿絵です。
僕は小さい時から安野光雅さんの絵本が好きで、大人になっても大好きな絵描きさんの一人なのですが、安野さんの絵はいつ見ても美しくてかわいらしく、見ているだけで楽しい気持ちになります。



そんな訳で、「ジムのおばけキャベツ」、面白かったです!





つづく
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