舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

誰も隅っこで舞い上がらないようにと、ちひろはブログを丸くしたんだろう?

2017-03-11 23:31:17 | Weblog


この写真は、近所のモスバーガーから出た時に見た空で、つま先のような細い三日月と、一番星が見えました。
僕は考え事がしたい時に、よく近所のモスバーガーに行くのですが、今回は最近考えたことを書いていきます。



突然ですが、このブログ「舞い上がる。」を書き始めて、今年の4/30で9年目になります。
9年間、ブログを書いてきた中で、ブログをはじめとするインターネットを取り巻く環境も随分と変わってきたなあと思います。

それと同じくらい、どれだけ時代が変わっても、インターネットを取り巻く環境が変わっても、自分にとって一番大事なのはブログだ、自分の居場所はブログだ、と思ったりもします。
と言う訳で、何となくこのタイミングで、僕のブログに対する気持ちなんかを書いてみようと思います。



そもそも僕は昔から文章書いたりするのが好きだったのですが、大学4年生の時、友達から進められてブログを始めました。
もともと日記はずっと書いていたので、自分の毎日を記録するということはずっとやっていたのですが、それを世界に公表することは、やり始めてみると結構面白かったです。

ブログを知り合いに読んでもらうためにmixiにも登録し、それまで僕は調べものをする時くらいしかインターネットを利用しないような大学生だったのですが、この時、初めてインターネットで世界と繋がるという体験をしました。
ちなみに、大学4年生というのは僕が演劇を始めた時期でもあるのですが、ブログと演劇との出会いは僕の世界を一気に広げ、9年経った今でもこの二つは自分にとって生活の中心となるような趣味でもあるくらい、大きな出会いでした。



さて、ブログを始めた9年前、日本では今みたいにTwitterやFacebookといったSNSが発展しておらず、ブログは自分にとって数少ないの世の中への発信方法の一つでした。
このブログの黎明期というか、最もブログをたくさん更新していた時期は2011年前後だと思うのですが、当時は自分が日々書きたいと思ったことは残さずブログに書いていたし、毎日更新していたし、読む人も毎日大勢いてコメントも頻繁にありました。

当時のインターネットは、例えばブログを更新したとしても、そこに気付けるのはブログにアクセスした人だけがで、情報の伝わり方が今と比べてゆっくりとした世界だったなあと思います。
それに対してSNSが発展した現代は、新しい情報を発信したら即座にその投稿が届くような世界なので、情報伝達力は格段に進化したなあと思います。

これだけSNSが発展した世界において思うのは、ブログよりもSNSの方が明らかに手軽に情報を発信することが出来ます。
また、SNSを利用した方が確実により多くの人に伝わりやすいのだろうなあとも思います。

それと同時に、SNSの発展に伴って、自分の中の気持ちを言葉に変換して発信していくエネルギーみたいなものの矛先も、徐々にブログからSNSに移行していったことが、実感としてあります。
それを最初に実感したのは2012年くらいで、当時は「あれ、一時期あんなに毎日書けていたはずのブログがいつの間にこんなに書けなくなってしまったんだろう・・・」という疑問を抱えたままブログの更新が減っていく時期に突入していきました。



これだけ情報伝達の中心がSNSになった時代に、敢えてブログにこだわる意味はあるのか、ということは、ここ5年くらいでずっと考えていることです。
その中で、やっぱり自分にとってブログは必要なものであり、自分の活動の中心はブログだなあと思うようにもなったので、その理由をいくつか挙げます。



・大前提として、自分には気持ちを言葉に変換して発信できる場というものが必要なんです。自分の中にある正直な気持ちを言葉に変換して発信することで気持ちが整理されるのです。そういう理由でずっとブログをやっています。

・気持ちを言葉に変換して発信するなら、確かにSNSの方が手軽なんですけど、手軽すぎてすぐに反応があったりする、その速度や容赦のなさに、たまに疲れることがあります。いつ自分の発言が曲解して誰かに伝わり、それが元で変な炎上が発生するかも知れないとひやひやすることがあります。そう考えると、正直な気持ちをSNSでは言いにくいと感じることがあります。その点、ブログは見たい人しか見に来ないし、SNSに比べて一度自分でアクセスするというワンクッションを置く分、落ち着いて読んでくれているような感覚があるので、正直な気持ちを書きやすいです。

・他にも、このブログは自分にとってただの気持ちの発散場所であるだけでなく、自分の記録でもあります。SNSは投稿したことはすぐに過去のものとなってタイムラインの彼方へと流れていくように思うのですが、ブログはちゃんと自分の記録が蓄積されていっている感覚がします。何の記録なのかは分かりませんが、実際今までに過去の記事が役立ったりしたことも何度かあるので、記録を残すことは無駄ではないなと思っています。ブログなら簡単にアーカイブが見られるので、すぐに好きな過去に戻れる感覚もあります。

・そして、何だかんだで自分は、ブログというものの雰囲気が好きなんです。SNSが主流になる前のインターネットの雰囲気と言うか。SNSの普及はスマホの普及とともに起こったと思っていますが、スマホを常に携帯して常時SNSと繋がっているのが当たり前の社会、というものに、自分は少し馴染めずにいます。そういう受動的にインターネットに繋がって向こうからやってくる情報を待つ、のではなくて、能動的にインターネットに繋がりにいく、のが好きなんです。好きなサイトに自分の意思でアクセスしにいって面白いものを発見するインターネットの雰囲気が好きなんです。だから、実際自分はツイ廃だとは思いますが、どれだけTwitterに依存しても、活動の中心はブログにするつもりです。

・また、SNS以外でも最近のインターネットはどんどんスマホナイズド(そんな言葉あるのか?)されていて、パソコンで見るよりスマホで見ることを想定しているデザインになっているのが、正直に言ってあのデザインが苦手なのです(笑)。スマホでは見やすいのかも知れませんが、基本的にインターネットはパソコンで行う人間からすると画像が大きすぎるし文字による説明が少ない上によく分からない記号がばかりで説明していて、普通に見にくいのです。そして、そういうサイトの作り手の「こういうのがスタイリッシュなデザイン」と信じて疑わない感じがまた苦手なのです。だから、現在のデザインのブログを今後も続けていこうと思っています。

・くわえて、僕は最近のインターネットのサイトが広告ばかりでムカつくのです。YouTubeに例えるなら、僕は広告収入で生きるユーチューバーがまだ登場していない時代、それどころか、広告という概念が存在しなかった時代の、広告収入のことも何も考えずにただ面白いからというだけの理由で面白動画を上げていた人達のいた時のYouTubeが好きなんです。インターネットを仕事にしたいとかそういう気持ちは自分にはないのです。そう考えると、広告収入を目的とした広告を貼れない設定になっているgooブログは、自分にとってとても居心地がいいのです。

・さらに、そんなよく分からないものが何だかんだ9年近くも続いていて、間もなく10年目に突入する、というのが、我ながら本当に素晴らしいことだなあと思います。何だかよく分からないんだけど面白そうなものが長期間続いてしまっている、というのが僕は本当に好きなのです。これからも、世の中の何の役にも経たない無駄なことを一生懸命に伝えていけたらいいなと思います。



そんな訳で、SNS全盛期の時代に、SNSに比べて情報発信能力は低く、更新するのにも見に来るのにも一手間かかってしまうブログという文化を、私ちひろは愛しているのです。
基本的には自己満足で続けているのですが、自己満足でも自己満足なりに続けていればいいこともあるもので、たまにコメントをいただくことがあります。

例えばこの記事は、もともとSNSでは紹介せずにブログを見に来た人だけが読めるようにしたのですが、それでもこうしてコメントをいただけることで、ちゃんと読んでくれる人はいるんだなあと思えると同時に、ブログを書いてきた意味が少しでもあったのかなと思ったりもしました。
SNSには書けない。 2017/01/18



他にも、SNS全盛期のこの時代に、SNSの流れに抗うようにして続いている、または残っている、インターネットの黎明期の遺産のようなサイトを発見すると、僕はものすごく心が躍りますし、このブログ「舞い上がる。」も頑張って続けていこうという気持ちになります。
僕はこういうサイトを勝手に「未来に残したいインターネット」と呼んでいるのですが、いくつか僕の好きなそういうサイトを紹介します。

恐怖映画学校
10年以上前から存在するホラー映画の感想を載せているサイトで、10年以上前のインターネットの雰囲気を残したまま、未だに新しい映画の感想が更新され続けている。これからも続けていただきたい。

チャレンジ部
10年以上前のサイト。今だったらユーチューバーとかがやっているような下らない悪ふざけの数々に、目立とうとか広告収入とかそんなことは一切考えずに、とにかく面白いからというだけの理由で挑戦しては記録している。残念ながら今では更新されていないが、当時のインターネットの楽しさを記録する意味でも、永遠に残していただきたい。

阿部寛のホームページ
もともとは阿部寛のファンが勝手に作ったファンサイトだったものが、公式に認められ、最終的に阿部寛の公式サイトになってしまったというすごい経歴を持つサイト。インターネットの黎明期にはこのようなファンサイトがあったが、本当に公式化してしまったサイトはなかなかないだろう。こうして見ると、この時代のサイトは地味ではあるものの最低限の情報しか掲載されていないので、すっきりして見やすいと思う。インターネットの見やすさを考える上でも、残ってくれて嬉しいサイト。



最後にあまり関係ないですが、去年観たMOOSIC LAB 2017の「TOKYO INTERNET LOVE」という映画の予告編の動画を貼っておきます。
映画自体にそこまで感動した訳ではないのですが、映画に出てくる「TOKYO INTERNET LOVE」というサイトの、自由に出入りしては意見を交換できるインターネットの中にある居場所のような雰囲気がすごく好きで、自分のやっているブログにも通じる良さだと思いました。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 普通の帽子が似合う俺はまる... | トップ | 自分の作品を自分で解説する... »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事