梅雨の合間の晴れ日に休みが取れた。
年一度のアルプス山行のためのトレーニングを兼ねて再びイブネ・クラシを目指す。
今回は、雨乞岳経由ではなく朝明(あさけ)渓谷有料駐車場からだ。トイレも自販機もあり使い勝手は良い。
鈴鹿セブンマウンテンの一つ『釈迦ヶ岳』を目指すポピュラーな駐車場である。
ここからイブネに向かうのは、あまり登る人がいないマイナーと言うよりマニアックコース(笑)。
料金500円の駐車場からアスファルトを歩いていくこと1㎞少しやっと登山道に入る。
まずは中峠を目指す。
沢を渡ってスタート。森の中へ分け入る感じだ。
人の暮らしが強く残っている。コンクリートでない石垣もその一つ。
滝が現れた。
シソバタツナミかな。
木立の間から除く斜面は、なんと荒々しく崩れている。
1時間20分ほどで、少し開けた中峠に到着。
駐車場から370mほど標高を稼いで標高820m。なかなかの登りだった(笑)。
登山道は、落ち葉が積もりいかにも歩かれていないことが分かる。
登山者はいないが、立派な標識が立つ。
せっかく登ったが、ここから谷まで登った半分ほども下る。😂
違うタイプの標識。
問題はこの標識隣に少し汚れた赤文字と『本流を渡渉してください。』の文字。😅
覗きに行くと『これな!』 皆さん興味あるようでよく写真が上がっている。
ワイヤはー大丈夫そうだが、渡してある鉄板は見た目よりボロボロ。さすがに無理。
落ちれば下の本流まで8~9mぐらいある。
迂回して本流に下りてくる。大瀞(おおとろ)の渡渉。
水は透き通り綺麗だが・・・。
場所によっては、結構な流れ。石飛びするには、ザックが重く微妙。
さっさとサンダルに履き替え浅めの場所に足を突っ込む。なかなかに冷たい。😆
渡って上流を見ると渓谷美。そして先ほどの朽ちた橋。
まあ、よく橋をかけたなと感心する。ただ撤去するにも大変そうなのでそのままだ。
本流は神崎川(愛知川)となっているが、登山者には愛知川の方がなじみ深い。
読み方は、『あいちがわ』でなく『えちがわ』と読む。沢登りや渓流釣りでそこそこ有名。
ここから『お金谷出会』という変わった地名を目指す。
大瀞を渡り、1時間ほど登ると現れる。
お金明神!見事に顔に見える。地衣類か、白く瞳まである(笑)。
お金が儲かるというより、歴史的には『この辺りの山は鉄、銅を産する鉱山多く、危険をともなう鉱山師などが「お金明神」と崇め、山の守り神として信仰して来た』(菰野町)ようである。
アップにすると、う~ん迫力だ。😲
自然の造形に感心し、歩みを進めると倒木に新しく植物が根付いている。自然は観察して実に飽きることがない。
お金明神からのお金峠。
道はあるが、不明瞭なところが多い。
ここはまだ分かりやすいが、似たような尾根がよく出てくる。赤テープを確認しながら進む。
大木に出会う。比較するものがないので大きさが分かりにくい。
反対側から見上げる。立派!感が伝わらないけど・・・。😅
お金明神から40分ほどで、作の峰(948m)。何の眺望も無く記録写真だけ撮って通り過ぎる(笑)。
すぐ近くに、鈴鹿300山の高岩(965m)。
早めに気が付いたが、道を間違えた。歩きやすい尾根を進むと全く違う方向へ行くので要注意。🙁
ここまで、樹林帯の中だったが一瞬開けた。
あまり見慣れていない角度で御在所岳。頂上の建造物でそれとわかる。
すぐ、ワサビ峠。ワサビのとれるような清水はないのだが?
ここまで、ずーと樹林帯の中でかなりの急登。ストックは当に仕舞った(笑)。
登山道なのか、ただ開けているだけなのか踏み跡が薄いので間違えやすい。
ここは、登山道である。痩せ尾根を行く。
ここも不明瞭だが、木の根っこを超えて登る。
雨だと滑り落ちそうな急斜面に木の根っこ。
木や根っこを掴みながら、なかなかの登り。マニアックルート(笑)。
この先の急登に一カ所だけ、足場が細く切れ落ちたところがあって・・・。
抜け出ると優しい花が迎えてくれる。
ヘビイチゴに似ているけど、ミツバツチグリかな。
以上クラシジャンダルムだそうな(笑)。本家ほど危なくないけどね。どちらかと言うと危険よりシンドイ登り系。😁
眺めは良い!
やっと樹林帯を抜け出た解放感!
青空にカッコイイ。
木漏れ日が気持ち良い。クラシに向けて歩く。
分岐にザックを置いて、クラシまで往復。カモシカには会えず(笑)。
苔絨毯。いつ見ても圧巻。
御在所岳方面。
前回お昼をした所。イブネはあの丘の向こう。
振り返る、奥の白く見える丘から歩いてきた。1人登山者がいる。
まずはイブネ北端。伊勢湾はかすんでいる。
東雨乞岳(左)と雨乞岳(右)を正面に見る。
トキハサンザシに似ている花、やっと調べついて『カマツカ』(鎌柄)。雌しべ、雄しべが愛らしい。
同じ名前の淡水魚もいるけど、名前の関係性はどちらも「鎌の柄」。植物の方は実際に鎌など農具の柄にされる。
魚の方は、その柄に似ていると言うけど、思うにあまり似ていない(笑)。
あちらこちらで見ごろだった。
そしてイブネ。近くでお昼休憩。
今回の山飯は、アルファ米に鶏ごぼうの素を入れてコッヘルで炊く。
その上にたまたまお安く買えた豚バラ炭火焼きガーリックペッパー味を置いて温める。
アルファ米を普通に炊く技は、割と知られているが、水加減が難しい。鶏ごぼうはグッド!😆
豚バラは美味しかったけど辛すぎて完全にビールのつまみ。のどが渇きそうなので山行に持っていくには微妙だ(笑)。
さあ下山だ。天気が良くて最高!
いつもの杉峠。ここからコクイ谷出会いまで下る。
今回はこの花が、場所々々に敷き詰めるように落ちている。エゴノキの花。
花は、頭上高いところで咲いているので、登山道からでは見上げても見られない。🙄
テン泊している人がいた。ここは地面が割と平らだし近くに沢もあるので良いテン場だ。秋になったらテン泊してみようかな。
お金明神からはだいぶ離れているが、鉱山旧跡。小学校もあったほどの集落だった。
初夏の渓谷美。
トチノキの葉が光に透けてキレイ。ホオノキには葉に鋸歯(ギザギザ)がないので見分けられる。
フタリシズカ。花はこれからかな?
水量が少なめで、石を伝って渡渉できた。
ここまで下れば後は歩くだけ。と言いながらまだ2時間はかかる。😅
緑に癒される。
分岐だ。根ノ平峠を目指す。
うわ!石のようなキノコを発見!
立派な杉の大木。幹回りは大人3人では、手が繋がらないかもしれないほど。
やっと着いた。コクイ谷出会いから1時間。そしてあと1時間。😅
ここにも立派な標識。菰野町頑張ってる!
こんな洒落た堰堤。水もきれいだし遊びたくなるが、もう疲れているので駐車場まで歩く(笑)。
無事下山。5~6台あった車は皆帰ったようで、ぽつりと1台マイカーが(笑)。
自販機でコーラを買う。ビールと違って炭酸が強い!
本日の山行は累積標高差約1300m、歩いた距離約16㎞、歩いた時間8時間50分。休憩は山飯時間も含めて約2時間。😁
ちなみにザックの重さおよそ18㎏。トレーニング登山ね。
色々と身体にこたえる箇所が出てきて改善点や課題が見つかった。
あとは3000mの御嶽山登って、北アルプスのテン泊縦走に向かう。😎
年に1度のアルプス山行なのでそれなりにトレーニングしていないとリスクが高い。
晴れることを願って準備中。
💖
渓谷美、トチノキの葉、とても綺麗です。
癒やしの森ですね~
北アルプステン泊縦走はどちらを予定されてますか?
北アルプスは、表銀座をゆったり計画です。😃