雀ばぁば

おしゃべり雀、孫7人

筆箱

2007-12-04 23:06:04 | 思い出
今は、ペンケースと言われている。

私が小学校に入学したのは
終戦後、まもなくだった。

物資が無く、
筆箱を持たない子も多かった。

当時、飛行機の翼から作った
ジュラルミン製の筆箱は
一番上等だった。

頑丈で、長持ちすることうけあい!

ただ、机から落とすと、
ガッシャーン!
教室の静寂をぶっ飛ばす音がして
中味がばらまけた。


次第に物資が豊かになって
当初は、その筆箱を持っていた子も
知らないうちに
セルロイドの筆箱に替えていった。

6年生になった頃からは
私だけになった。
しかし、私は使い続けた。

なぜか?

それは、壊れなかったからだ。

我が家は、田舎の商売をしていて
文具ももちろん売っていた。

望めば、いつでも新しい筆箱は貰えたろう。
でも何故か、自分は望まなかったし
親も、気づかなかったのだろう。

ついに、高校まで使った。
さすがに、授業中のガッシャーン!には
気が引けるようになっていた。

しかし・・・壊れないから・・・


そんな時、
幼なじみのペンフレンドから
セルロイドの素敵な筆箱を貰った。

長く使ってきた筆箱に
ちょっぴり申し訳なかったけれど
やっと、ジュラルミン製から解放された次第。

大体において、
私、物持ちが いいんだわ