■シャイニング■ ほほォいきなり血の洪水ときましたか。盛り上げるじゃないの、全編この緊張感が持続しおおせたのはさすがだ。並みのホラーとは格調が断然違う。ただなんつうかな、子どもの二重人格的なところというかな、テレパシーというかな、旦那ばかりじゃなくて子どもサイドの狂気にも視点が分配されてたら面白かったのに。つーかホラーやるならそっちメインが本筋じゃないかと。子どもは百%被害者になっちゃったからねえ。あれだけ子どもアングルでホテル内の異様風景をクローズアップしてくれたわりにはちょっと方向違ってたかな。あと黒人コックがもっと活躍してくれればねえ、はるばる雪の中やってきたのに結果として脱出用のクルマを提供しただけってのはチト淋しすぎ。で、奥さんってば旦那に何が起きてるのかわけわかんないまま仕方なく戦うって感じがなかなかよくて、気が弱そうなのが案外バトル強者なのもリアリティあってよいんだけど、旦那は憑依されてるだけで超能力皆無なんだよな、そういう方がコワイんだって向きもあるだろうがやっぱ物足りん、日常のDVっぽさが迫真的だとは認めるにせよ(……そうか、考えてみりゃ家庭内で男が狂うと女コドモにとっちゃモンスターなみの脅威なんだよな普通。いやな現実だ)。とにかくまあ、引用ブロックまで同じセンテンス延々と打ってたタイプ原稿はさすがに不気味きわまりなかったけどね。あ、ところで奥さんが目撃したあの着ぐるみは何だったっけか。なんか説明あった? あと全体きわめて映像に凝ってたのに冒頭、車を空撮で追うシーン、ヘリの影がちらっと映っちゃったのは残念だったね。
■舌 デッドリーサイレンス■ まあどうでもいい映画です。30分ちょっとの小品だし、だから何かピリッと効かせてくれてるかっつうととくに。ゾンビ現象に対して中途半端にクールな男の様子がナンセンス寄りだけど、女の余計な動きが抑えられていたところは芸術点アップではあるな。ありがちな小アートにしてはまあまあ上品なほうかな。警官は登場しないほうがよかったかも。せめて死なないほうが。もう一歩譲ったとしても蘇らないほうが。
■生地獄■ これねえ……。ヒッデエ作品だなぁと思ったのよ。出来わりーにもほどがあると。見た目不愉快な演技で埋めさえすりゃほらホラーってつもりかよと。ばあちゃんたちが来て早々、「口きけない」らしい「孫」が一言喋った喋らないであんな大騒ぎされてもこっちは「え?」ですよ、それとたかがミミズの塊で大騒ぎするなよ(ミミズ可愛いでしょうが!)、それといくら車椅子だって両手が自由なんだから無抵抗で歯ァ抜かれてんじゃないよ、等々もう突っ込む気も失せるほどヒドすぎ展開で、あの編集者にしてからがとりわけ緊急性もなく窓から忍び込みなさんなよ、っていよいよ呆れかえったところであの無茶苦茶学芸会の狂宴でしょ。ったくもーと匙投げきってたんだけど、結末に行ってみるとほとんど全部妄想だったと? なんじゃそら。そーゆーことなら今までの不自然も矛盾もチャラになるってことで、それほどヒデー作品でもなかったことになりうるんだが、しかしそんな手がありなら、どんな辻褄合わせも必要なくなるわけで。シュールなナンセンス仕立てになってたわけでもなし、リアル路線でやってきたわけだから、こりゃ反則ですねえ。これ認めた日にゃキリがないし。シャム双生児分離によって生き残った片っぽが二重人格化ってアイディアはよさげだったとはいえ、あの妹が実は養子だったってのは何らかの効果を生んだんですかね。家族関係をやたら複雑にして「実はこうこうでした」を積み重ねていけば、表面上なにやら結構なドラマを体験できたと錯覚かつ満足する素直な観客って多いからね、そういうの当て込んでるだけのこれ、チョー駄作。低レベルのホラーファンに媚びたこういう安易なのはもう願い下げです。
■舌 デッドリーサイレンス■ まあどうでもいい映画です。30分ちょっとの小品だし、だから何かピリッと効かせてくれてるかっつうととくに。ゾンビ現象に対して中途半端にクールな男の様子がナンセンス寄りだけど、女の余計な動きが抑えられていたところは芸術点アップではあるな。ありがちな小アートにしてはまあまあ上品なほうかな。警官は登場しないほうがよかったかも。せめて死なないほうが。もう一歩譲ったとしても蘇らないほうが。
■生地獄■ これねえ……。ヒッデエ作品だなぁと思ったのよ。出来わりーにもほどがあると。見た目不愉快な演技で埋めさえすりゃほらホラーってつもりかよと。ばあちゃんたちが来て早々、「口きけない」らしい「孫」が一言喋った喋らないであんな大騒ぎされてもこっちは「え?」ですよ、それとたかがミミズの塊で大騒ぎするなよ(ミミズ可愛いでしょうが!)、それといくら車椅子だって両手が自由なんだから無抵抗で歯ァ抜かれてんじゃないよ、等々もう突っ込む気も失せるほどヒドすぎ展開で、あの編集者にしてからがとりわけ緊急性もなく窓から忍び込みなさんなよ、っていよいよ呆れかえったところであの無茶苦茶学芸会の狂宴でしょ。ったくもーと匙投げきってたんだけど、結末に行ってみるとほとんど全部妄想だったと? なんじゃそら。そーゆーことなら今までの不自然も矛盾もチャラになるってことで、それほどヒデー作品でもなかったことになりうるんだが、しかしそんな手がありなら、どんな辻褄合わせも必要なくなるわけで。シュールなナンセンス仕立てになってたわけでもなし、リアル路線でやってきたわけだから、こりゃ反則ですねえ。これ認めた日にゃキリがないし。シャム双生児分離によって生き残った片っぽが二重人格化ってアイディアはよさげだったとはいえ、あの妹が実は養子だったってのは何らかの効果を生んだんですかね。家族関係をやたら複雑にして「実はこうこうでした」を積み重ねていけば、表面上なにやら結構なドラマを体験できたと錯覚かつ満足する素直な観客って多いからね、そういうの当て込んでるだけのこれ、チョー駄作。低レベルのホラーファンに媚びたこういう安易なのはもう願い下げです。