三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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未練・怨念系1

2005-08-21 02:33:50 | モンスター映画
 ■今昔伝奇 座敷童 百物語■ これけっこう前衛的よ! 古き良き前衛というか。そりゃ密室劇はなんかこう舞台臭いし、7人のうち唯一の女がはやばやと2人目段階で殺されちまうってのも(もったいないぃ……)て感じで冴えないと思ったけど、曰くありげっぽさ芬々だったあの浪人があっさり殺されちゃうあたりから「ありぇ?」て調子でとんとん進み、といっても理屈たらたらでけっこうもたついてんだけど、女が早めに死ななきゃなんなかったのも「そーかあ、臭いものにフタかー」てな具合に中途半端な理屈で曖昧に納得してゆくプロセスが快感じゃん。百番目の話よりずっと前に本番がきてるってのも乙だし、リセットの模様もうまく出来とる。結局あんな一癖ありそな浪人はつくづくただのお飾りだったんですね、意外。つーか唯一の凶器となりうる浪人の刀を亡霊が始めから当てにしていたと思うとゾクッ……と……こない? まあモロコワって感じじゃないにせよ、篭屋の災難の悲惨陰惨ぶりはヒシヒシ伝わってきて、ホラーと称するにまあぴったり。ラスト怪しげな風の吹き込むショッカーも付いたし、涼しいいい余韻でした。ただ途中あのサービスREPLAYはナシにしといたほうがよかったかと。
 ■MAIL■ どのエピソードも平凡きわまりない仕立てで閉口したってのがまずは正直なとこだけど、それぞれ15分程度と短いため退屈する暇もなかったのと、VOL.1のラスト第5話「あけちゃ、ダメ!」のダメの意味が逆転するアイディアで中盤締めてくれたので。むろん子供だましだけど俺ああいうの好きだから。第2話、実質第3話から秋葉とミコトのコンビネーションが始まるが、『トリック』の上田&山田コンビの絶妙さなんぞに比べて何ともコナレてなくて違和感バリバリで。秋葉はニヒルっつーより単に暗いだけだし。しかしラストになってみると、その暗さコナレナサが実は伏線というか効果の源だったことが判明。うん、ヤラレタと思っちまった、悔しいね、こんな、こんな俗なのにジワ、ときちゃったオノレを恥じつつ。伏線っちゃ~『シックス・センス』ばりのがちらほらあって「あのテかな?」とうすうすわかっちゃいたけれど、過去の経緯明かされるの終盤まとめてだし、やっぱタイムラグ相当出てからの再会って泣けるじゃないすか。しかも二段構えになってっからね、目ぇ開いてからと記憶戻ってからと。やっぱ泣けますよ。泣けない? 弱ったね、だってほら、愛する者の死を怖れてなかなか目を開けられず――意外にギリギリで逃してたと知って超々悔やむ――ての結構身につまされる戒めになっておるでしょうよ。……さぁてしっかしラストは霊銃かよ、そんなもんかなと予期しちゃいたが、ロマンチックじゃないねえ~。
 ■クロウ 飛翔伝説■ 何か俺、アメコミ系ってダメかも。どうもアバウトなアクションばっかだねえ。ブルース・リーの息子の遺作といわれても、どのあたりで事故死したの?ってさっぱりわかりまへーんってな緊張感の無さ。いっしょに殺された恋人とやらの肉声がナシってのが祟って復讐劇もいまいち盛り上がらんよ。執念が伝わってこない。そもそも復讐相手のならず者が誰と誰と誰なのか人数もわかんなきゃ似たような奴ばっかで顔の判別も難しいときてる。殺し方もいまいち凝ってねえし。まー殺伐たるムードの合間にスケボーの女の子がよさげな雰囲気出してます、って認めてほしいとこなんだろうけどど~もいまいちなあ……、あんまり喋んないし、あの子。てなわけでなんつーかなー、カラスが可愛かったナー、程度かな、印象は。あとラストでカラスつかまえた東洋女が『モンキー・キング』(ファンタジー系4参照)の観音様じゃないのーってちらっと隙ッ歯が覗いたとこで初めてわかりまして。ずーっと唇厚く塗りっぱなしなもんでちーともわからんかったョ。あの女は一切喋んないほうがよかったのにな。てーわけで、やたら撃ちまくってるわりには全然のめり込めない薄味ヒーローアクションものでしたねと。