【村民の声①】
パークゴルフで元気になった!
岩崎邦子さん
岐阜県大垣市生まれ。白井市南山在住27年目。趣味はパークゴルフの他、コーラスと和装小物づくり
ぎっくり腰になったり、膝が痛かったり。でも、もっとも酷かったのが、右足の踵の痛みでした。体のあちこちにガタが来ていた50代、60代です。でも、70代となってからは違います。これまでの痛みがどこかに飛んでいきました。
「あなた、いつも元気ねえ」
と周囲からも言われるほど、元気な日々が過ごせるようになったのです。まさに、うれしい誤算でした。70代後半にもなった今、私がどうしてこうなれたのか、振り返ってみましょう。
それは健康に良いとされているウォーキングをしていたときのことでした。突然、右足の踵に激痛が走ったのです。普通ではない痛みだったので、もうウォーキングどころではありません。
さっそく病院で診断してもらうことにしました。担当した医師がなぜかしきりに首を傾けるではありませんか。
(このお医者さん、大丈夫かしら?)
余計に不安な気持ちに襲われたものです。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、医師がおもむろに注射器を取り出しました。そして、私の踵に注射針を。
「い、痛~い!」
気を失うのではないかと思うほど、猛烈に痛い注射でした。それで痛みがとれたのならまだしも、病院から帰宅してからも痛みが続きます。何日たっても、一向に良くなりません。そこで別の病院の整形外科に行くことにしました。しかし、レントゲン撮影の結果も異状なしです。
「ま、ふくらはぎの筋肉を鍛えることですね」
と医師からすすめられました。そんなわけで、リハビリに何回か通いましたが、「あとはご自分でやってください」とリハビリ担当者から通告される始末。早い話が、病院からも見放されてしまったというわけです。
そんなとき、近所に住む友人にすすめられたのがパークゴルフでした。緑の芝生の上を歩くので、アスファルトの道路を歩くのとはまるで違います。足への感触が優しく、膝にも踵にもしっくりきました。
パークゴルフ場は、住んでいるマンションから車で10分ほどと便利。それに何よりもプレー代が安いのです。年金暮らしの身は大いに助かりました。またパークゴルフ場にはレストランがないので、手弁当を持参するしかありません。私のような食に気を配る年代には好都合だったようです。
踵の痛みはまだありました。でも、せっかちな私なので、のんびりとプレーなんて無理です。ゆっくり歩いても痛いのなら、早く自分の球のある位置まで行きたいとばかり、足を引きずりながらも、走るように球を追いかけていました。そんな私の姿を見ていたプレー仲間から、
「踵が痛いなんて、ウソだろ?」
と言われたものです。
いつしかパークゴルフが私の生活から欠かせないものになりました。ショットが良ければ、「やったー!」と声を上げて全身で喜びを表現する私です。逆に失敗しても、それが可笑しくて笑い転げていました。一緒にプレーをする人たちとのおしゃべりもまた、楽しいものでした。
最近のゴルフは乗用カートで移動することが多くなりました。だから、よく「歩く」には、普通のゴルフよりもパークゴルフの方が勝っています。もちろん、気持ちの良い季節ばかりではありません。厳寒の冬も酷暑の夏も、それなりの準備をしてプレーを楽しんでいました。
こうしてパークゴルフを何年か続けていると、不思議なことに、踵の痛みは消え去っていました。踵だけではありません。膝も、そして腰も、痛みから解放されたのです。プレー仲間の中では、私は高齢者のほうでしょう。でも、声の大きさと元気さでは、誰にも引け目を感じることはありません。
私に誘われて一緒にコースを回った友人たちからは、「ゴルフもいいけど、パークゴルフも案外楽しいわね」「なんか元気になった気がするわ」「また誘ってね」といった嬉しい言葉ばかり聞かされています。
ところで私の夫は「ゴルフ命」で、ゴルフばかりでした。その夫も60代になってから、腰痛でまったくプレーのできない日々が2年ほど続いたので、渋々パークゴルフに。今ではパークゴルフが私たち夫婦にとって、唯一の同じ趣味となりました。夫にも私にも、体のリハビリでもあり、楽しみの素でもあります。