【モスクワ=花田吉雄】ロシアのプーチン大統領は露大統領府で行われたインタビューに先だち、2012年に日本から贈られた雌の秋田犬「ゆめ」(4歳)を連れて会場に現れた。
大統領自ら友好を演出する“サプライズ”で、日露交渉への意気込みを印象付けた。
重厚なドアが開いたとたん、プーチン氏とともに、ゆめが現れた。「ワン、ワン」。元気のいい鳴き声が高い天井に響き渡った。
大勢の人々やカメラのフラッシュのせいか、ゆめも最初は興奮気味だった。だが、プーチン氏が慣れた手付きでポケットから餌をやり、「お座り」「いい子、いい子」「多くの人がいるね」などと話しかけながら頭をなでると、すっかり落ち着きを取り戻し、主人の横にぴたりと付いた。
「私の警護をしているみたいだ」
愛犬家のプーチン氏はインタビューで、笑みを浮かべながら、そう語った。
ゆめは生後3か月の12年7月、東日本大震災の復興支援へのお礼として秋田県の佐竹敬久知事からプーチン氏に贈られた。14年にロシア南部ソチで行われた日露首脳会談では、安倍首相を出迎えるなど、「大統領の愛犬」として存在感を示している。
ロシア国内で販売中の2017年「プーチン大統領カレンダー」にも、13年に撮影されたゆめが登場した。しかし、14年の日露首脳会談以降、公の場には姿を見せていなかった。
今回、ゆめが登場することは、大統領府から一切知らされなかった。プーチン氏が愛犬を連れてきた理由について、ロシア側関係者は「ゆめの元気な姿を見せることで、(犬をかわいがる)大統領のソフトな一面と、日本訪問に対する意気込みを伝えたかった」からだと明かす。
ゆめは人間で言えば30歳代だ。プーチン氏の来日に合わせ、公益社団法人「秋田犬保存会」(秋田県大館市)は日本政府を通じ、ゆめのつがいとなる雄の秋田犬を贈ることを打診した。ただ、萩生田光一官房副長官のホームページによると、ロシア政府から連絡があり、今回の「婿入り」はかなわなかったという。
以上、読売新聞
日本から送られた秋田犬「ゆめ」が大きく育って日露の架け橋になればいいですね。
明後日の日露首脳会談、領土問題は厳しいと思われますが、ロシアの石油、天然ガスを安価に輸入できる形になるといいですね。経済協力、安全保障を深めることも重要だと考えます。