コイツとの付き合いは7年弱。
小学校6年の夏から指導させていただきました。
チーム最古参。
身体も練習も弱い子でした。
ズバ抜けて何かが凄い!っていうようなものが無く、かといって全然ダメってものもない、ごくごく普通の子でした。
階段から落っこちて肩を怪我して泳げなかったり、関東高校の初日にエレベーターの中でぶっ倒れたり、リレーのアンカーで刺されて千切られてきて私にドヤされたり…ココ一番って時に限ってポカをするタイプの選手でした。
明らかに「変わってきたな」って感じ始めたのは、高校3年になってからかな。
それまで居た先輩達(ユーマ、ダイスケ、アヤ)が抜けて、追う立場から追われる立場に変わった時に、やっと「らしさ」を出せるようになってきました。
しかしながら、インターハイもJOも予選落ち。悲願の初出場となった国体も予選落ちとなり、まだまだ「勝負弱さ」を露呈してしまうところは改善しきれていませんでした。
進学は強豪「中京大学」です。素晴らしい環境とスタッフ、チームメイトに恵まれた大学です。1つ上の先輩にOBのダイスケ(堀籠)がいます。ウカウカしていたらレギュラーになれません。
今年の年始合宿で彼はこんなことを言っています。
最後に映ってるユーヤの顔がイイでしょ、まさに引導を渡された感じで。
ナルーというチームを誰よりも愛する『成流継承者』の一人です。
そしてその「新フェス」ではユーヤが200個も400個も自己ベストで制し、タクミは撃沈した。
新旧交代か?とも思わせたが、やはりコイツはやってくれました。
ナルーでの最後の戦いとなる長岡JOで400個で4秒近く自己ベストを更新し決勝に進出。決勝こそタイムを落としたが、ジャパンオープンの標準記録を突破。
「勝負強さ」が少し見え始めたかな、と思える頼もしい姿でした。
そして、メドレーリレーの第1泳者としてチームの悲願「男子リレー決勝進出」達成の立役者となった。予選で8位が確定した時には、人目も憚らず私を含めた男5人で抱き合って喜びました(^^)v
大学の入寮と入学式の為、皆よりも早い新幹線で長岡を発たなくてはいけなった。
駅での別れは、流石の自分も涙腺が爆発してしまった
リコ姉さんや、他のメンバーに涙を見られてしまったが、まぁ私も人間だということでお許しください…(^^ゞ
ずっと背中を追いかけてきたユーヤも堪えきれず涙。
その落ち込み方といったら、ハンパなかった。
それくらい、コイツの存在感は大きかった。
分かれ際の駅構内で、真っ直ぐ私の方を向きながらこう質問してきた。
「今の自分に足りないモノは何ですか?」
私がどう答えたかは、本人だけが知っています。
一度も懸垂を出来なかったチビが、
チームの誰からも愛され尊敬される存在になり、巣立って行きました。
ナカジマタクミ
もっともっと強くなれ!!!
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