今日、6月16日は恩師ケン・ウッド氏の命日。
あれから2年経つのに、未だに墓参りに行けてない。
今年こそは行こうと思っていたが、この状況じゃ当分厳しいだろうな。
ココにいた日々は本当に毎日が勉強だった。
全てを鮮明に覚えている。
ある選手のタイムキーパーを任された時のこと。
15x100(1:15) + 15x100(1:10) + 15x100(1:05)だったかな。
トータルタイムはもちろん、前後半のラップ、前後半それぞれのストローク数を記録し、3ラウンド目が終わると同時にアヴェレージを出してケンのところに持っていった。結構、自慢げに持っていったオイラに対してケンが…
「泳ぎはどうだった?」
と聞いてきた。
オイラが答えられないでいると、すかさずこう言った。
「ナルー、君が見ていたのは選手の泳ぎではなくストップウォッチとノート、そして電卓だよ。」
「次からはそれに加えて『泳ぎ』を見るようにしてくれ。そうすれば君は完璧なコーチだ」
頭をトンカチで叩かれたような衝撃だった。
それまでのオイラは、1/100秒でも正確にタイムを計測し、1秒でも早くデーターをまとめることがコーチングだと思っていた。
しかしそれは大きな間違いだった。たしかにそのスキルも大切なことだが、もっと大切なことは選手の泳ぎを「見抜く」能力だった。
そん時の選手が彼。元気かな?
今日はスナッパーズの面々にちょいと喝を入れた。
明日以降、彼等彼女等に何らかの変化があることを期待してやまない。
泳げることが当たり前じゃないってことが分かったはずなんだから、何かしら自ら変わろうとしなきゃ「化学反応」は起こらない。
Every champion was once a contender who never gave up. (Murray Rose)
ケンはいつもこの独特な字でホワイトボードに「今日の一言」みたいな感じで書いていたっけ。
わっかるかな~?
ケン、そっち(天国)はどうだい?
面白い選手はいるかい?
あと30年顔晴ったくらいにそっちに行くよ。
ケンと同じ年齢まではオイラもこっちで水泳コーチでいたいから。
たまにはこっち来て、
「ナルー、ハウズイッゴーイン?」って言ってくれ、あのダミ声でさ。
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「豪州の恩師逝く」
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