夏川草介作「本を守ろうとする猫の話」を読了です。
そうそう、夏川草介といえば「神様のカルテ」です。
映像化も二度ありましたね。
【画像】「本を守ろうとする猫の話」の本
肉親とは縁が薄く、じいちゃんと二人暮らしだった主人公。
古書店をやっていたじいちゃんの葬儀が終ったあとから話が始まります。
まだ高校生なのだけど、学校には殆ど行ってない。
未成年なので、顔も知らなかった叔母に引き取られる話になっている。
スポーツができて読書好きな先輩が顧客の一人で、
古書を買いに来て、やんわりと励ましていく。
学級委員の女生徒がプリントなどを届けついでに来てさそうけど、やはり学校には行かない。
引っ越しの日が近づくある日、トラ猫が話しかけてくる。
「囚われている本を解放する手助けをして欲しい」
猫が喋る?
半信半疑だけど一緒に出かけていくのです。
そして本を開放するに至るのですけどね。
学級委員も巻き込んで何度か猫の手助け(?)をするうちに、
これからの自分が進む道を決めるのです。
“人を思う心”それを教えてくれるのが本の力
じいちゃんが古書店を開いたのもその力を信じていたからなのですね。
学級委員に請われて勧めた本に「自負と偏見」がありました。
ジェーン・オースティン作「高慢と偏見」の別題名ですね。
現代にも通じる話で読みやすかったそうです。
学級委員が難しいという感想をもったのは、
ガルシア・マルケスの「百年の孤独」でした。
新聞の書評で興味を持ちオカンも読んだけど難しかった、
というか最後まで読んだけど分からんかった。
難しいと感じるのは馴染みがないから。
それを知ることも良い経験とか。
そだね、オカンみたいにスイスイ読める本ばかりに手を伸ばしていると、
世界はちぢまって狭くなるよね。