eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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高圧リークメーターによる漏洩電流の検証

2021年06月12日 | eつれづれ

バラして中身を見た。



高圧リークメーターによる漏洩電流測定で高圧側絶縁抵抗最低キープの6MΩにするため双興電機製作所DGR-3050CKより零相変流器(ZCT)に(Kt.Ltで無くZCTに直接貫通)電流を流してみる。
この状態は受電柱PASに6kV印加している状態を再現。



この時のIo=合成電流とIgrを入力してみる。これで6.35MΩの数値となるが零相変流器(ZCT)入力しか無いので受電状態での静電容量は知るすべも無いがIgrを下げていけば計算上、μFは出てくる。

零相変流器(ZCT)に受電状態を模したmAを試験器より流す。

殆どIo=合成電流は小さい。PASの地絡電流設定は0.2A(200mA)なので当然、通常は0に近い事が判る。

Io=合成電流を変化させエクセル計算と近傍一致するのかを確認してみる。
この表示mAは活線で高圧リークを零相変流器(ZCT)発生mVとして入力、対地電圧6600/√3=3810Vをこの電流mAでオーム則の計算で絶縁抵抗値に換算。
よって一々、mAより絶縁抵抗を知るには換算しなければならない。
取説も簡便なもので原理等の詳細も無く正確にはわからないが価格は高いゾ。
よく低圧の1mA管理と言っているが、これは低圧技術基準の0.1MΩとなる...絶監装置設定の50mA設定は如何に大きな数値かわかる。

暫く前に購入したものだが技術指導のためPASの零相変流器(ZCT)の仕組みを兼ねて行った。
条件の良い机上実験だが、実際のPAS入力は期待するmAなど出ないトホホの現実か?。
色々なファクターが混在しており、我々素人の電気管理技術者レベルでの購入は、こんなもんだろう。
結局、何かあった場合には停電して高圧絶縁抵抗測定、直流絶縁診断等する他なし。
この程度コア部分を理解してPAS試験をやればベター。


標準価格:89,000円 (消費税別)
特長
■活線でGR・DGRが検出している高圧回路の漏れ電流を計測
■活線状態で計測可能
■記録計出力 DC200mV
※継電器によっては一部校正電流が検出出来ないタイプもあります。
某、保安協会と共同開発、現行品です。