
地絡過電圧継電器(OVGR)5%整定試験、185Vのメーター指示。±1%精度。

デジタルテスター読みは190.4V。AC電圧は±0.8%精度、DC電圧は±0.5%。



6kV.零相電圧検出器(ZPD)本体例。テスター表示0.101nF→1010pF。

試験図では零相電圧検出器(ZPD)3相短絡して電圧印加する図面推奨だがトランス箱端子にはT端子もある。
オムロン取説てはT端子入力は動作電圧にバラツキがあるとの記載。
試験図での高圧側3相一括、試験整定電圧%は5%例とすれば190V近傍で動作する。
ポイントは零相電圧検出器(ZPD)光商工製の静電容量は0.1nF(1相当たり)なので3相並列では0.3nF(3000 pF)となる。
つまりT端子入力の回路にこれと同じnF容量+内部に直列に1つのコンデンサが入っている事になる。(下図の参考図)
6kVの零相電圧検出器(ZPD)静電容量は少ない...トランス箱にあるコンデンサ容量に依存。
高圧線1相は571V、2相短絡は380 Vを印加すると動作、これでT端子入力は3相短絡の静電容量がトランス箱に入っているのが理解出来る。

原理は良く考えたものだ...1000PF=1nF=0.001 μF。

コンデンサを直列接続すると、極板間の距離が接続した分だけ長くなります。
容量は減少する事になります。合成容量をC、接続する容量をC1、C2とすると C=1/(1/C1+1/C2)で計算できます。
3本以上は(かっこ)の中が容量の個数分増えます。式を横に書いたので判りにくいですが、個々の容量値を逆数にして全て加算し、結果を再度逆数にしたのが直列容量の計算です。
コンデンサの直列計算に便利な式
2本の直列計算に限り、次の式が使えますC=C1*C2/(C1+C2)
複雑そうですが2本の値を掛け算した数値を足し算した数値で割るだけです。
「和分の積」と憶えれば憶えやすいそうです。3本以上は2本の直列計算を繰り返す事で求められます。
参考図例C1=250pF*3=750pF、1500pFの直列なので合成容量は500pFとなる。
T端子に1500pFが入っているが、500pFの3倍の容量で高圧3相一括Vo印加で合わせている様だ。
よってT端子入力でも190Vで動作する事になる...地絡過電圧継電器(OVGR)は方向性SOG制御装置の零相電圧Voと同じ回路であるのが判る。
零相電圧検出器(ZPD)静電容量はメーカー各社によって異なりY1-Y2(E)電圧も異なるので事前に取説を読む。
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地絡過電圧継電器(OVGR)試験は(株)双興電機製作所DGR-3050CK使用する。
12月18日(日)PAS開放にて高圧受電盤、キュービクルブレーカ工事。