はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

<font size="-3">Inter Communication Vol.49。</font>

2004-09-07 01:06:40 | 佐藤雅彦
ふと思うところがあって、Inter Communication Vol.49 に掲載されていた佐藤雅彦×藤幡正樹の対談を読み返した。テーマは「パラレルリアリティと未来心理 -量子・多世界・表現-」。量子論に触発されて発達したパラレル・リアリティという社会科学的概念を鍵に、新しい表現の可能性について語りあったもの。チューリングマシーンを元にしたコンピュータが物理的限界に来ていること、二進法という概念なくしてデジタルコンピュータが生まれなかったように、量子コンピュータを 実現するためには、まったく新しい現実認識のスタイルが必要になるのではないか、という藤幡氏の主張が印象に残っていた。
 一般に、直線的な論理思考が「論理的」と評価されることが多いように感じる。しかし、多重並列的な論理思考があってもいいのではないか。リニアに対するパラレル。人間の世界認識はその複雑な組み合わせなのかもしれない、あらためてそんなことを考えた。