はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

行きたいけれど行けない催し4月篇。

2007-03-28 22:32:14 | お知らせ
備忘録的に。

岸本佐知子&クラフト・エヴィング商會トークイベント
4月1日(日)午後4時@立川市オリオン書房ノルテ店

抱腹絶倒言葉の魔術師、エッセイストで翻訳家の岸本佐知子氏と、装幀家にして不思議な書物制作集団クラフト・エヴィング商會のトークイベント。
魅力的過ぎる! でも、行けない!
誰か代わりにぜひ!


UK interactive Design Exhibition RESPONSIVE
英国新世代アーティスト達によるインタラクティブ・デザインの現在
3 月30 日(金)-31 日(土)11:00~22:00 、4 月1 日(日)11:00~18:00@六本木ヒルズアリーナ

ブリティッシュ・カウンシル主催の、英国作家によるインタラクティブアート展。
面白げな作品がたくさん。しかも入場料無料の太っ腹!
行きたい!


・埼玉県立近代美術館 常設展第4期 「光の諸相-モネからタレルまで
2007年2/1(木)~2007年4/22(日)@北浦和 埼玉県立近代美術館
常設展なので200円で見られるはず。

今期の常設展にジェームズ・タレルの「テレフォン・ブース」が出展されている模様。
名古屋市美術館に巡回してきた98年のタレル展「夢の中の光はどこからくるのか?」でこの作品を体験した時の衝撃が今も忘れられません。
存在しない筈のモノがたしかに見える驚き。
もう一度見たい! でも行けない!
機会と興味のある方はぜひ。
視覚やものの見方に対する認識ががらりと変わること請け合いです。


TAKEO PAPER SHOW 2007
4月12日(木)・13日(金)・14日(土)10:00~20:00(初日は18:00まで)@丸ビル7~8F コンファレンススクエア

紙専門商社、竹尾のペーパーショー。紙好きとしては一度は行ってみたい催し。
今年は会場が丸ビルへ移動したようなので、少しは行きやすくなったかも。


以上、行きたいけれど行けない催し4月篇でした。


ピンチ!

2007-03-28 20:41:36 | さもないこと
嫌~な感じの発熱で早退を繰り返し、ようやく熱のほうが下がったかなと思ったら、今度は実家がハプニング。
週末の予定が怪しくなって参りました。
なんとかピンチをチャンスに変えられるよう鋭意努力してみたいと思います。
南無三。


ありえざるもの。

2007-03-25 18:05:04 | 日記・エッセイ・コラム
ようやく商製品化が実現しそうな模様です。

こちら

かつて最相葉月氏の科学エッセイ「青いバラ」でその存在を知ってからずっと気になっていた、サントリーの青いバラ創出プロジェクト。
遺伝子組み換えは比較的簡単にできるのでしょうが、青い色の発現制御にかなり苦労を強いられていた模様です。
現在、製品化のため農水省の認可をとるべく、野外影響実験中とのこと。
今年中の市場化を目指しているようです。
「青いバラ」という言葉は古来から『ありえないもの』の代名詞として、実現を夢見た多くのバラ育種家の人生を翻弄してきたわけですが、分子生物学と遺伝子工学の進化に加え、豊富なデータ解析に基づく細胞内の色素代謝機構解明を経て、今ようやく現実のものとなったわけです。
いわば育種家の夢の結晶。
早く実物を目にしてみたいものです。
願わくば、紫バラの系譜を汲んだティーローズ系の香りがあって欲しいなと思います。

なお、国立科学博物館で昨日から開催されている「花展」でこの青いバラが展示されているそうです。
興味のある方はぜひ。
詳細は→こちら

ちなみに、最相葉月氏の「青いバラ」は、サントリーが遺伝子工学によって青いバラを作ろうとしていることに興味を抱いた著者が、青いバラをめぐるバラ育種の歴史や、日本におけるバラ育種の立役者 鈴木省三氏を取材し、バラを巡る科学的・文化的・人間的事情を様々な角度から浮き彫りにした良書。
読了後はバラを育ててみたくなること請け合い。
バラの系統や品種にも詳しくなれます(笑)。
バラ好き必見なのはもちろんのこと、生物屋にもおすすめです。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4101482217&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>


災害報道。

2007-03-25 16:23:35 | さもないこと
先ほど、能登の地震のことを知りました。
大学時代の同級生のことが心配です。

それにしても、テレビをつければ軒並みスポーツ番組とバラエティばかり。
NHKまでもが政治・スポーツ番組を放映。
いくら時間が経過したとはいえ、災害報道はどこへ行ってしまったのか。
この国のテレビ機能に疑問です。


「エレクトロプランクトン」を購入。

2007-03-25 00:21:09 | アートなど
じつは先日、某経路からDS Liteを入手いたしました。
ということで、生まれて初めていわゆるゲームソフトを購入。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B0007XQ3Z6&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

念願の「エレクトロプランクトン」。
正確には、ゲームではなくメディアアートソフト。
メディアアーティストの岩井俊雄氏が手がけた作品です。
10種類のプランクトンをタッチパネルで操作することで、即興的に音楽が作り出されます。ある意味インスタレーション的。
インタラクティブなプランクトンたちの動きや光、そして音によって触覚的、視覚的、聴覚的に楽しめます。
音と戯れる感覚とでもいいましょうか。
とりわけミッションも目的もエンディングも何も無いので、いわゆる普通のゲームだと思って接するとおそろしく戸惑うかもしれません。
しかし、使い方によっては無限の可能性をもたらす音楽ツールだと思います。
プレイヤーの創造性が如実に反映されそうです。
ひととおり触れてみた所感としては、私はこの作品は一種の『楽器』だと思いました。
既に録音編集する気満々です。
しばらく至福の音環境が続きそうです。

楽器は不得手だけれども音と遊びたい、という方には強力おすすめです。
(ある意味『音遊ソフト』?)


復活。

2007-03-24 23:37:23 | さもないこと
マシンメンテやら体調不良やらなんやらかんやらいろいろありましたがようやく復活。
折しも職場でインフルエンザが猛威をふるっている中での頭痛と発熱にドキドキしてしまいましたが、どうやらインフルエンザではなかった模様。安堵。
4月目前のここにきて、まさかのインフルエンザ大流行。
珍しいこと故、皆様もどうぞご用心を。


【情報】岸本佐知子「ねにもつタイプ」出版。

2007-03-22 23:44:55 | お知らせ
迂闊にも見逃していた情報。

岸本佐知子氏が筑摩書房の広報誌「ちくま」で連載していた珠玉の抱腹絶倒エッセイ「ネにもつタイプ」がとうとう単行本化された模様です! (単行本題名は「ねにもつタイプ」)
連載開始から4年。この時をどれだけ待ち焦がれていたか。
装幀は岸本氏の朋友クラフト・エヴィング商會。
やった! 二冊買ってしまいたい嬉しさです。
ヘンなものや面白いモノが好きな方には、とにもかくにもおすすめです。
気になる方は、amazonのリンク↓へGO!

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4480814841&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>


同じく岸本氏のエッセイ↓こちらもおすすめです。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4560720878&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>


明和電機「2007年度 事業報告ショー」ネット配信。

2007-03-18 23:09:14 | アートなど
本日19時半ごろから東京で開催されていた、明和電機の「2007年度 事業報告ショー」をネット配信で拝見しました。

とても行ってみたかった催しなのですが、日曜夜という開催日時に参加を断念。
とても残念に思っていたところ、この事業報告ショーの生映像配信があることを明和電機HPの告知で知り、勇んで視聴いたしました。

この「事業報告ショー」は、明和電機の1年間の活動報告と今年1年の事業計画(妄想)を、土佐社長自らがパフォーマンスを交えてプレゼンテーションする、というイベント。
パワーポイントによるプレゼンテーションが主体でしたが、シンプルかつ淡々とした語り口の中にグイグイと人を惹き付ける何かが宿っており、全く飽きることのない、あっという間の2時間でした。
エーデルワイスシリーズの発展具合と、ワークショッププロジェクト「knock!」や「MONOKEN」構想には、非常にエキサイティングなものを感じました。
社長のプレゼン自体は淡々としているのに、語られる内容はエキサイティング。
その対照的なギャップがこの事業報告ショー独特の面白さを担っているような気がします。
そして、報告ショーの最後を飾る、参加者による制服自慢(通称「コスプレコーナー」)と社歌合唱の混沌具合が観ていて非常に面白い。
混沌を見事に取り込んで、何らかの「形」としてアウトプットする明和電機(あるいは土佐氏)の本質を表しているようで興味深いです。

情報は劣化しているものの、観られないものと諦めていたイベントを観られるというのは非常に嬉しいものです。
ネット配信に感謝。
この素晴らしい試みに心からの賛辞を贈りたいです。

なお、この事業報告ショー、大阪でも開催される模様です。
関西方面の方々におかれましては、機会がありましたらぜひ。
詳細は明和電機HPでご確認を。
おすすめです。


東京遠征3/17。(ラーメンズ「TEXT」、コルベール「ashes and snow」)

2007-03-18 22:31:07 | アートなど
昨日3月17日は、野暮用ついでに東京で芝居を1つと展覧会を1つ観て参りました。

まずは、東京グローブ座で上演中のラーメンズ「TEXT」14時公演。
当日券での参戦です。
2月に観てからひと月以上。さまざまな変化が観察されて興味深く思えました。
また、この回は上演中に思わぬハプニングがあって客席大喜び。
収録用のカメラが入っていたので、何らかの形で映像が残ることを期待。

つぎに、台場の東京テレポート駅近くに仮設されたノマディック美術館で開催中のグレゴリー・コルベール「ashes and snow」を観て参りました。
ノマディック(遊牧)美術館は、コルベールの「ashes and snow」のために構想された、コンテナと紙の柱、木と石と幕を組み合わせて作られた移動する美術館。紙建築で有名な日本人建築家坂茂が設計した構造物です。
内部には神殿のように静謐な空間が広がり、コルベールの写真や映像とともに1つの世界を演出。
六本木の森アーツギャラリーでのプレ展示を軽く上回る感動的異空間でした。
コルベールの描く、どこか神話的な動物と人間との交歓、謎に満ちた詩的世界観は、見る側を引き込み、耽溺させる力を持っていると思います。
あの空間にとどまり、ゆっくりと過ごしたい、そう感じさせる展示空間でした。
写真や映像とともに「ashes and snow」の中核を担う書籍(書簡集を模したもの)も物販コーナーに展示されており、思わず全部立ち読みしてしまいました。書を紐解くことで、展覧会の題名に秘められたテーマやストーリーを知ることができ、かなり感動。立ち読みしながら不覚にも涙ぐんでしまいました。
架空の書簡を精巧に模した上質さゆえ、この書籍は10800円というお値段。図録も兼ねた写真集は16800円。
素晴らしいけれどちょっと手が出ない。う~ん、残念。
そのかわり、六本木で売り切れていた念願のスクリーンセイバーを購入。
さっそく導入したところ、予想以上のクオリティ。とても満足です。
今回の鑑賞には、立ち読み含め都合3時間ほどかけたでしょうか。
もっと居たかったのですが、しかし、内部がものすごく寒く、すっかり凍えてしまってこれが限界。
今度はもう少し暖かくなってからまた行こうと心に誓いました。
3月中に行かれる方は、防寒対策をしっかりとってゆかれることをおすすめします。
なお、この「ashes and snow」は6月24日までの限定開催。
動物好きや写真好きはもちろんのこと、アートや建築に興味を持たれている向きはぜひ。
行っておいて損はないと思います。
おすすめです。

この後、野暮用を済ませて夜行バスで帰路へ。
寒さづくしの遠征でしたが、総じてたいへん有意義でした。
お会いできた方々に感謝。


アップルストア銀座。

2007-03-15 22:54:36 | さもないこと
今日は、東京出張のついでに銀座のアップルストアへ行って参りました。
じつは、スライドショーのためにiPhotoへ写真を入れ始めたら やたらとHDD容量が圧迫されるようになってしまい、外付けハードディスクの導入を迫られていたところ。外付けHDDを使うのは初めてなので、せっかくならmacに相性の良いものをと思い、アップルストアへ行ってみたわけです。
で、銀座店。
これが、でかい!
5フロア。しかも広々。
ガラス張りのエレベーターが未来っぽいです(笑)。
周辺機器の品揃えも、技術相談スタッフも、相談窓口数もびっくりするほどたくさん。
ワークショップ会場がシアター形式なのにも驚きました。
仙台との規模の違いを痛感。
買い物のほうも、店のスタッフにアドバイスをもらい、ポータブルの120GBタイプを購入。
フォーマットのしかたまで懇切丁寧に教えていただきました。
う~ん、銀座店、すごいです。

ところで、外付けHDD。
容量のわりに小さい&軽い&安い!
120GBで2万円を切っているうえ200gもない軽さ。
予想以上。驚きました。
情報記録技術は確実に進歩しているようです。
世界中の技術者に感謝。


ホヤ。

2007-03-15 01:03:56 | さもないこと
↓スーパーの鮮魚売場の一角。これ、ごく普通の風景。
Hoya01
先日、遠方の友人へのお土産にホヤの薫製を持って行ったところ、『ホヤってどんな形なんだろう?』という話題になりました。
『自分が住んでいる地域ではホヤは殻つきで売られている』と話したら驚かれたうえ、形状を説明してもいまひとつわかってもらえなかったのでホヤ売場の平均的一例を上に。
こんな形です。
トングではさんでビニール袋へ入れるセルフサービス方式。
ちなみにお隣はサンマ。
この形式は宮城限定なのでしょうか?
気になります。


3月の雪。

2007-03-13 22:20:50 | さもないこと
暖冬と油断していたら、とんでもないドカ雪。

雪景その1:地吹雪いています。
Snow03
これは朝です。念のため。


雪景その2:勝手に雪ロール。
(↓クリックすると拡大表示されます)
Snow02
強風で巻かれた雪のロールが点在。
小人の集団が雪だるまを作りかけで放置したわけではありません。


雪景その3:インスタント未踏峰。
Snow01
某スーパーの駐車場に出現した雪山。
にわか登山家が征服しようとすると怒られます。

たった一晩で景色が一変。
しばらく辛い通勤が続きます。


東京経由福島温泉3/10。(オペラシティ「土から生まれるもの」、SET「倭人の噂」)

2007-03-11 23:54:30 | アートなど
昨日3月10日は、東京で展覧会ひとつと芝居を一本観た後、福島の温泉へ行って参りました。

まず、新宿初台の東京オペラシティーアートギャラリーで開催中の「土から生まれるもの~コレクションがむすぶ生命と大地~」。
ギャラリーの収蔵品のみからなる企画展です。
"土から生まれるもの"という視点から、土そのものを扱う陶作品にはじまり、大地に根ざす生命全般を意識させるような作品まで、立体平面じつに様々でなかなか見ごたえがありました。個人的には、期せずしてニルス・ウドの写真作品と再会できたのが嬉しかったです。
以下、特に印象的だった作品。
小川待子「水の破片」:陶磁器作品。水をたたえたような釉薬の乗った磁器板が部屋一面に長方形に並ぶ。その上に浮かぶ船のように位置する陶破片。圧巻。
中野亘「土俗」:陶作品。ぼったりした麻袋のような形上部の2隅に耳のような突起が伸びている。妙に微笑ましい。
西川和夫「地表の博物誌」:木製立体。桜の木のテーブルから伸びる螺旋。
秋山陽「無題」:陶作品。黒光りする粘土を引き延ばしたかのような、巨大な物体が部屋に横たわる。圧巻。
   「尖底」:陶作品。「無題」と同様な質感を持つ巨大作品。床から天井まで、ねじれた逆釣鐘状の物体が立ちはだかる。圧巻。
山本浩二「FROGISTON」:シリーズ作品。生物のパーツを連想させる奇妙な物体が、標本箱に納められ展示されている。妙に好きな作品。
古田年寿「夢の途中」:日本画。横たわり、まどろむ獏の絵。至福の眠り。微笑ましい。
西野陽一「黒い沼」:日本画。うっそうとした森の沼辺。暗い色調の中に浮かぶ蛍の光が印象的。美しい。

今回強烈に感じたのが立体作品の強さ。立体作品の持つ存在感には独特のものがあるような気がします。思わず微笑んでしまったり、圧倒されて立ちすくんだり。絵画もエネルギッシュではありますが、立体作品が持つ物体そのものの存在感にはまた格別のものがあるように思えました。あるいはそれは、立体作品が物理的に占有する空間の持つ力に由来するものなのかもしれません。

さて、次に寄ったのがICC。
3月11日でしばらく閉館してしまうので、昨年買えなかった「OpenSky 2.0」の図録とDVDを回収。
本当ならもう一度展示を観たいところでしたが、時間の都合で見送り。
残念。

次に、池袋の東京芸術劇場中ホールで上演されていた、劇団スーパーエキセントリックシアター(SET)「倭人の噂」14時公演を鑑賞。
私の苦手なミュージカルという分野でしたが、久ヶ沢徹氏ご出演というので足を運びました。
久ヶ沢氏はちょっと抑えた久ヶ沢氏っぷりだったような気がします(笑)。
芝居そのものはいまひとつ焦点がはっきりしないように感じられなくもなかったですが、ひょっとするとあれがミュージカル分野の作法なのかもしれません。

芝居の後は駅へダッシュ。電車に飛び乗り、その足で福島へ。
某温泉地で大学時代の友人たちと再会。
獣医話炸裂。
遠くへ行く友人としばし語らいました。
かの人に幸いあれ。

なんとも盛りだくさんの週末。
印象深い土日でした。


【ネタバレ】「TEXT」ネタバレハンコ。(2)

2007-03-07 22:49:24 | アートなど
ラーメンズ第16回公演「TEXT」のネタバレハンコを6つ、作成しました。
以下、完全なネタバレとなりますので、未見の方はご注意ください。
2月11日に作成した2つを含め、通し番号でカウントしています。

「TEXT」ネタバレハンコその3: 常盤
Text06_tokiwa01
6つ目のコントに登場する常盤。
完全な想像。
「その5」のイメージが降ってきたので作りました。

「TEXT」ネタバレハンコその4: 金村
Text06_kanemura01
6つ目のコントに登場する金村。
同じく想像で作っています。
「その5」のイメージが降ってきたので作りました。


「TEXT」ネタバレハンコその5: 『パラレル』
(↓クリックするとフルサイズ表示されます。)
Text06_parallel00
6つ目のコントに関する情景。
ある意味オリジナル?
この構図のイメージが降ってきたので作りました。
私の中では、あの場面は『ディメンジョンの違う二人が併存している』イメージです。
一緒だけとちがう。
別々だけど、一緒。
ある意味ではパラレルワールドに共存しているととらえることもできそうです。
様々なイメージ喚起力をもった情景だと思います。


「TEXT」ネタバレハンコその6: 半透明
Text03_hantoumei01
3つ目のコント「証明してください(仮題)」に登場したペットボトル。
2月3日の公演では○カリスエットでしたが、あれは日替わりだったのでしょうか?
気になります。


「TEXT」ネタバレハンコその7: ハリウッド条例
Text04_hollywood01_1
4つ目のコント「条例が出た(仮題)」のハリウッド条例で登場した片桐氏の台詞『ショットグラスに入っちまうキリンさん』をつくってみました。
完全なる想像です。
タヌキさんは割愛しております。


「TEXT」ネタバレハンコその8: うやうや条例
Text04_uyauya01
同じく4つ目のコント「条例が出た(仮題)」のうやうや条例をハンコにしてみました。
恭しく丁重におもねる二人。
ひと月以上前のことなので服装等についてはいまひとつ自信なし。


「TEXT」ネタバレハンコその9: ミュージカル条例
Text04_musical01
同様に4つ目のコント「条例が出た(仮題)」のミュージカル条例。
衝撃のあの場面をハンコにしてみました。
ラーメンズ本公演のコントで『3人目』が登場するのは珍しいのではないでしょうか。
印象的な光景です。

以上、降ってきちゃったネタバレハンコ6連発でした。
おそまつ。

東京遠征3/4。(文化庁メディア芸術祭リベンジ)

2007-03-05 22:34:25 | アートなど
昨日3月4日は、一昨日に引き続き、恵比寿の東京都写真美術館で開催されていた「文化庁メディア芸術祭」へ行って参りました。

今回は朝一で行ったため、体験型の作品「SAVE YOURSELF!」と「X-MAN」もきっちり体験することができました。
「SAVE YOURSELF!」は、前庭器官への電気刺激によって平衡感覚を操作できることを利用した作品。体験者が手に持った水桶の中に重力センサを浮かべ、その揺れが電気刺激として体験者にフィードバックされるというもの。すなわち、手に持ったセンサの感じる揺れがそのまま本当の揺れとして体験できてしまうわけです。水に浮かぶセンサが自分の平衡感覚を支配する言わば分身として作用するので、揺れの感覚にふらつくとそれによって手が揺れ、さらに揺れの感覚が増幅されて・・・という正のフィードバックが発生し、自分の感覚に対する新鮮な不思議さを味わうことができます。個人差があるようですが、刺激によって惹起される浮動感は私の場合相当なもので、喩えるなら『20回転ぐらいその場で全速でスピンした後に起こるめまい』のような感覚でした。刺激を止めても、体験後もしばらくめまいが続いていたのが非常に印象的です。
装置を着けて大人数で50メートル競走をしたらとんでもなく楽しいことになりそうだなあと夢想してしまいました。
ちなみにこの「SAVE YOURSELF!」体験ではちょっとしたハプニングもありました。インターフェイス調整に係る苦労がしのばれ、奇しくも、発展途上の体験型作品の醍醐味を味わえたようで興味深かったです。ある意味忘れられない体験となりました。
それと、作品とは関係ないのですが、ラボスタッフのおひとりが阿佐ヶ谷スパイダーズの中山祐一郎氏に似ていてとても気になってしまいました(笑)。
いろいろな意味で印象的な作品です。

「X-MAN」は、部分的な身体の動きを感知して振動としてフィードバックする全身スーツ作品です。黒いスーツの表面におびただしい数の万歩計と小型振動装置が取り付けられていて、体験者はそのスーツを身につけ、さらに振動感知のためエアを送り込まれた『全身血圧計』状態で作品を体験します。とにかくちょっとした動きでも感知されるので、ふだん意識しない不随意運動までもが振動として発露し、筋肉の動きを体験者へ如実に知らしめます。体験している本人は非常に面白い。しかし、端から見ていると何が起こっているのかがまったく判らないため、ギャラリーと体験者のギャップがものすごく大きくて、それもまた滑稽で非常に興味深く感じられました。
もしもスーツ同士の感知情報を入れ替えることができたら、八谷氏の「視覚交換マシン」のように「他人の動き体験スーツ」ができるんじゃないだろうかと、これまた夢想してしまいました。

他にも「言琴」の思わぬインタラクティブ性に気付いたり、「素数ホッケー」の得点が昨日よりましだったり(ゆっくり打ち返せば加速されないということに気付きました)、昨日見られなかった短編アニメーションを見られたり、と見逃していたものの多くに気付くことができました。

1Fでは「エンターテインメント部門映像作品上映会」、「エンターテインメント部門受賞者シンポジウム」(ゲストは「大神」の神谷氏、「CORNELIUS "Fit song"」の辻川幸一郎氏)、「メディア芸術祭10周年記念シンポジウム『進化するデジタル技術 拡大するゲーム市場』」(司会は石原氏のピンチヒッター浜野保樹氏、ゲストは「シーマン」の斉藤由多加氏、「パラッパラッパー」の松浦正也氏)の3プログラムを見ることができました。
奇しくもゲームと関連の深いシンポジウムを二つも聞いてしまったわけなのですが、ゲームとは最も縁遠いところに居るゲーム音痴の私が聞くにつけ、じつはゲームにあまり興味の無いアート好きにこそゲームの抱えるジレンマが理解しやすいのではないか?と思える節があって非常に興味深く感じられました。

ゲームは遊ぶこと自体が目的で、それはつまり極言すれば楽しむことを目的としているといっても過言では無いと思います。
自分自身を振り返ってみると、私が遠くまでアートをわざわざ観に行くのは『楽しむこと』が目的だからです。多少の無理をしても、いくら交通費がかかろうと、そこにある『うわあ!』や『くらくら』を求めて、どうしても観に行きたいと思えてしまう。アートにはそれほどまでの求心力があります。ところが、本来『楽しむためのもの』であるはずのゲームには、全くと言っていいほど興味が無い。これはよく考えるととても不思議なことです。
これは昨年のメディア芸術祭でも感じたことなのですが、部門を総覧すると、本来『楽しませるもの』たるエンターテインメント部門よりもアート部門のほうに、エキサイティングな作品を多く見かけるような気がします。
本当の『面白さ』は、人間の創造性(分類できないたぐいのもの)の中にあるのではないか、だからこそ、『ゲーム』として枠にはめられてしまった表現は限界を露呈させてしまうのではないか、と、そう思えてなりません。
ゲームファンとそれ以外の層とのギャップが激しくて、いくら良いものを作ってもなかなか売れないというゲーム業界のジレンマは、案外そのあたりに端を発していそうな気がします。
『面白いモノ好きでゲーム嫌い』という立場から私見を述べるなら、既存のいわゆるゲームは『プレーヤーがあたかも自由に能動的に動けると見せかけて結局は作者の用意したお膳立てをなぞるだけになってしまっている』点、『ゲーム上の目的があるため、いくら物語性があっても文学のように多様な解釈をさせてくれない』点、『競ったり争ったり何かを達成しなければいけなかったりする』点、『えてして複雑な操作性を必要とする』点、『半端な能動性を求められる』点、『このゲームにもっと時間をかけさせよう!と意図して作っているように感じられる』点、などがとても不満で、それゆえハイテクゲームには食指が動かないわけです。自分で問いを立てるんではなしに、他人の作った問いを解かされている感覚とでも申しましょうか。いくらすごい技術の結晶であったとしても、ことゲームになると、それが自分自身の自由なフィールドにはなり得ない感覚がどうしてもつきまとってしまいます。むしろ紙と鉛筆、あるいは小石と砂と粘土、木とノコギリと金槌、など、そういった素材を丸投げで手渡されたほうが自由な遊び甲斐があるのではないかと感じてしまうわけです。
明確な意味や役割を持たない技術・アートであるうちはその存在自体が面白いのに、ゲームになったとたんにつまらなくなってしまう。そんな現象が起こっているような気がしてなりません。
そういう意味で、もっと遊ぶ側の創造性を刺激するようなゲームが出来てくれればいいのに、と切に思います。
閑話休題。

前述の「エンターテインメント部門映像作品上映会」で印象的だったのは、まず、鑑賞環境の大切さ。前日にオープンフロアで同じ映像を観ていたのですが、シアターで観てみると印象の違うこと違うこと。「"Fit Song"」などは音響が命のような側面を持っているため、まるで別の作品を見ているように感じられました。映像作品を観るための環境は想像以上に大切だということに気付き、新鮮でした。
他に印象的だったのは「TOYOTAカローラ 40周年記念」のCM、そして、エステのCM「ご挨拶」。トヨタのCMでは、突拍子も無い未来とめちゃくちゃな英日本語を連発するナレーションに会場からは笑いが漏れていました。さらに極め付けは「ご挨拶」のCM。このCMには会場が爆笑の嵐。『夫を不安にさせる(エステ)』というコピーと、絵に描いたような、しかし思いもよらないシチュエーションには、虚をつかれるとともに思わず吹き出し、さらに尾を引く笑いを誘うような絶妙の滑稽さが宿っていたと思えます。

「エンターテインメント部門受賞者シンポジウム」で印象的だったのは、ゲーム「大神」クリップ映像の美しさと神谷氏のひたむきさ。ゲーム嫌いゆえ自分でプレイするのは嫌ですが、誰かのプレイを観るか、あるいは戦闘や課題のノルマを省いた『ストーリー作品』としての映像を観てみたいなあと思えました。ゲームをするのは嫌だけど内容だけ観てみたい。ものすごいジレンマです。こうやって考えると、私が観たいのはむしろ書物のように自在な参照が可能な『豪華大長編紙芝居』なのかもしれません。しかしよく考えれば、じつはこういう人間は潜在的にたくさん居るのではないでしょうか。そんな気がします。
「CORNELIUS "Fit song"」の辻川幸一郎氏は風邪なのか花粉症なのか、酷く体調が悪そうにしてらっしゃっいました。そのせいか、いまひとつ話が噛み合っていなかったような気がしないでもないですが、シンポジウム自体はなかなか感得するところの大きいイベントだったと思います。

「メディア芸術祭10周年記念シンポジウム『進化するデジタル技術 拡大するゲーム市場』」では、出席者のお三方が旧知の間柄とだけあって きわどい話も多く、なかなかスリリングかつ力の抜けたぶっちゃけ話大会のような趣でした。斉藤氏による『シーマン2』の簡単なお披露目があったり、日本とは対象的な欧米ゲーム業界の盛り上がりについて松浦氏が困惑したように語ったり、斉藤氏が分業化とマニュアル化が苦手な日本の国民性を憂えたり、既存のゲームに思考が縛られてしまっている人材の多さに警鐘を鳴らしたり。ゲーム業界の中でも独自のアイデンティティを保持しているというゲストのお二人を評して『業界の中ではちょっと変わっていてどちらかといえばアートと親和性が高い』と紹介していた司会浜野氏の話には、なんとなく頷けました。
ゲームの未来についてが主な焦点ではありましたが、たいへん多岐にわたる話、こちらもいろいろと感得するところの大きいシンポジウムだったと思います。
ところで、「シーマン2」の説明にあたって客層を知るため、斉藤氏が会場に向かって何関連の人か?と質問したのですが、「ゲーム業界の方どのくらいいらっしゃいます?」「デザイナー関連は?」「あとは学生?」と、見事に「アート好き」や「一般」の存在を失念していらしたことが、アートをめぐる状況を浮き彫りにしているような気がして興味深く思えました。
ゲーム表現世界の方々すら、『自分の仕事がアートや一般人とはほど遠いところにある』と無意識的に思っているのだとしたら、世の中から見てアートはどれほど遠く感じられていることでしょう。
作り手側がこれでは、双方が歩み寄るきっかけすらも掴めないような気がします。
世の中にとってアートがもっと身近なものとして認識されてゆくよう願ってやみません。


プログラムを見返してみて25日の「アート部門受賞者シンポジウム」と、28日の「アートとテクノロジーの出会いが独創を呼ぶ─未来のアーティストを育てるために─」を聴いてみたかったなと悔しがっています。

メディア芸術づくしの2日間。堪能しました。しかしこれでも全然時間が足りないくらいです。
会期の延長を熱望。今後に期待です。