あきまさブログ

日々平安なれ

橋を通るとき

2010-08-09 | 日記
写真は愛媛の「十夜が橋」の下にある弘法大師の像です。
大師が四国内を回ったときこの橋の下で夜を明かしたのですが、
橋の上を杖を突いて通る人がいて眠られなかった。
こつこつ、こつこつと音がして眠られなかった。
一晩も十夜と思うほどであった、と感じられたそうです。
そのときの姿を現したものなんです。
お遍路は、だから、どんな橋の上でも杖を突きません。
大師の眠りを邪魔してはいけない、ということなんです。


テレビのコマーシャルでA化成のものに、棚田が使われているのがあります。
これを見た家人が『ああキレイ』と言います。
棚田の描く曲線が映像的にキレイと言うのは異論はないところであります。

しかし、棚田というのは違う意味も隠していると思います。
そもそも、傾斜している地面に稲とか作物を育てざるを得なかったのです。
誰でもこんなところを耕作したいわけではないです。

だから私はこういう絵を見ると
『耕して天にいたる』という言葉を思い出しますし、
これに続く言葉も思い出すのです。
『ああ、貧なるかな』
こんなところにまで作物を育てなければならなかったのです。
今も育てているのでしょう。
この絵のキレイさだけでなく、裏にある辛さが浮かんでしまいます。
色々な見方、見え方があるものです。

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